BIV-TW1000と他機器との連携(2)
ここ数回にわたってレビューしているmaxellのBDレコーダ BIV-TW1000ですが、今回はPCとの接続性を中心に検証してみたいと思います。今回の内容については「わかる人はわかる」内容が多くなってしまっていますが、あまり詳しく書くと法的にグレーになってしまう部分もありますのでご容赦ください(とはいえ私も知識があやふやな部分が多々ありますので、突っ込みや訂正は遠慮なくどうぞ)。
まずは、BIV-TW1000のBDドライブのAACSバージョンを確認してみることにします。なお、AACSはより上位バージョンのディスクを挿入すると上書きされるので、使用を継続していると一般的に上がっていきます。また、メーカーによっては放送波アップデートによりバージョンが上がることもあります。なので、今回の検証はあくまでも購入直後の状態、ということでご理解ください。
AACSの暗号解除に使われるキーの一つとして重要なものがMKB(Media Key Block)に含まれるMedia Keyですが、一般的にAACSで保護されたBDディスク(BDAV/BDMV)には、リードインエリアに書かれるP-MKB(Partial MKB)と、ファイルシステム内に保存されるもの(MKB_RW.inf または MKB_RO.inf)の2種類のMKBが存在しています。このうち、主としてBDレコーダに影響を与える(レコーダのAACSバージョンに影響を与え、かつ暗号解除に必須)ものが、MKB_RW.inf(またはMKB_RO.inf)であり、PC用などのドライブに影響を与える(ドライブのファームウェア内のP-MKBのバージョンを上書きし、暗号解除に必要というよりはむしろ不正なソフトなどをリボークするのに必要)ものがP-MKBと考えられています。そこで、このBIV-TW1000のそれぞれのMKBのバージョンを調べてみることにしました。
P-MKBは先に書いたとおり、リードインエリアに書かれているため、一般的にはOSのファイルシステムからアクセスすることはできません。ここを確認するためには、日立LG製のドライブと、PLSCSIというツールが必要です。このツールはGitHubからダウンロードできます(ダウンロード方法がわかりにくいですが、「Raw」をクリックすればOKです)。私はたまたま日立LG製のドライブを採用している、I-O DATAのUSB接続BDドライブ(BRD-U8DM)を持っていますので、試してみることにしました。P-MKBを取得するには、取得したいディスクをドライブに挿入し、下記のように操作します。バッチを作っておくと便利でしょう。
set PLSCSI=\\.\T: (※T は対象ドライブ名、バックスラッシュは実際は¥記号です)
plscsi.exe -v -x AD 01 00 00 00 00 00 83 01 00 00 00 -i x100 -t P-MKB.bin
これによりP-MKBが P-MKB.binというファイルに保存されると同時に画面上にも表示されます。目的のP-MKBのバージョンは0013Hの内容、この場合なら"01"つまりV1ということになります。

いよいよBIV-TW1000を調べてみることにしましょう。新品のBD-REディスク(通常、リードインは書き込まれておらず、したがってP-MKBは書かれていません)をBIV-TW1000のBDドライブに挿入し、初期化および地デジ番組のダビングを行います。その後、ディスクを取り出してBRD-U8DMに挿入し、上記の手順を実行します。

上記のように該当アドレスの前後はすべて"AE"となっていますが、これはP-MKBが書かれていないことを意味しています。つまり、BIV-TW1000のドライブはP-MKBを書き込まないという認識でよさそうです(P-MKB書き込みは規格上必須ではなく、DMR-BW200などは書き込みを行っていましたが、その後のPanasonicの機種では書き込まないものが多いようです)。
MKB_RW.infのほうも調べてみます。こちらは単なるデータファイルなので、バイナリエディタで調べることによってバージョンがわかります。アドレス000BHの内容がバージョンを示しており、この場合は32H→V50ということになります。DMR-BW200のころはバージョンも1ケタだったのですが、この数年でかなり上がってしまっていてちょっと驚きですね…。

次に、HDMIキャプチャを試みることにしました。私が使用しているキャプチャカードはBlackmagic DesignのIntensity Proで、当然のことながらHDCPには対応していません。今回は、PlayStation 3をHDCP非対応のDVIモニタに接続するためのDVIセレクタとして販売されていた、ゲームスイッチ(PS3-S201A)を間に挟んで検証してみました。結果はご覧のとおりで、解像度とフレームレートを適切に設定しさえすれば問題なくキャプチャ可能でした。わざわざこれで動画をキャプチャしようとは思いませんが(高速なHDDが必要)、録画したBDのジャケットを作成するときに、番組の1シーンを静止画でキャプチャできると便利なので、これはちょっと助かります。

最後に、PC上のDLNAクライアントソフトを試してみました。DTCP-IP対応のソフトとしてDiXiM Digital TV plusを所有しているのでこれで試してみます。サーバー一覧からBIV-TW1000を選択することが可能です。

地デジ、スカパー(ムーブしたもの)などの再生を行いましたが、いずれも問題なさそうです。

というわけで、このBIV-TW1000内の番組をPCでストリーミンク視聴したり、静止画キャプチャを行ったりということは比較的容易に(必要なソフトウェアやハードウェアはありますが…)できそうです。いっぽう、ほかの利用方法を期待されている方にはちょっと厳しい結果となってしまったかもしれません。参考としていただければ幸いです。
左は現在発売中の日立LGのドライブです(plscsiは未検証ですが…)
まずは、BIV-TW1000のBDドライブのAACSバージョンを確認してみることにします。なお、AACSはより上位バージョンのディスクを挿入すると上書きされるので、使用を継続していると一般的に上がっていきます。また、メーカーによっては放送波アップデートによりバージョンが上がることもあります。なので、今回の検証はあくまでも購入直後の状態、ということでご理解ください。
AACSの暗号解除に使われるキーの一つとして重要なものがMKB(Media Key Block)に含まれるMedia Keyですが、一般的にAACSで保護されたBDディスク(BDAV/BDMV)には、リードインエリアに書かれるP-MKB(Partial MKB)と、ファイルシステム内に保存されるもの(MKB_RW.inf または MKB_RO.inf)の2種類のMKBが存在しています。このうち、主としてBDレコーダに影響を与える(レコーダのAACSバージョンに影響を与え、かつ暗号解除に必須)ものが、MKB_RW.inf(またはMKB_RO.inf)であり、PC用などのドライブに影響を与える(ドライブのファームウェア内のP-MKBのバージョンを上書きし、暗号解除に必要というよりはむしろ不正なソフトなどをリボークするのに必要)ものがP-MKBと考えられています。そこで、このBIV-TW1000のそれぞれのMKBのバージョンを調べてみることにしました。
P-MKBは先に書いたとおり、リードインエリアに書かれているため、一般的にはOSのファイルシステムからアクセスすることはできません。ここを確認するためには、日立LG製のドライブと、PLSCSIというツールが必要です。このツールはGitHubからダウンロードできます(ダウンロード方法がわかりにくいですが、「Raw」をクリックすればOKです)。私はたまたま日立LG製のドライブを採用している、I-O DATAのUSB接続BDドライブ(BRD-U8DM)を持っていますので、試してみることにしました。P-MKBを取得するには、取得したいディスクをドライブに挿入し、下記のように操作します。バッチを作っておくと便利でしょう。
set PLSCSI=\\.\T: (※T は対象ドライブ名、バックスラッシュは実際は¥記号です)
plscsi.exe -v -x AD 01 00 00 00 00 00 83 01 00 00 00 -i x100 -t P-MKB.bin
これによりP-MKBが P-MKB.binというファイルに保存されると同時に画面上にも表示されます。目的のP-MKBのバージョンは0013Hの内容、この場合なら"01"つまりV1ということになります。

いよいよBIV-TW1000を調べてみることにしましょう。新品のBD-REディスク(通常、リードインは書き込まれておらず、したがってP-MKBは書かれていません)をBIV-TW1000のBDドライブに挿入し、初期化および地デジ番組のダビングを行います。その後、ディスクを取り出してBRD-U8DMに挿入し、上記の手順を実行します。

上記のように該当アドレスの前後はすべて"AE"となっていますが、これはP-MKBが書かれていないことを意味しています。つまり、BIV-TW1000のドライブはP-MKBを書き込まないという認識でよさそうです(P-MKB書き込みは規格上必須ではなく、DMR-BW200などは書き込みを行っていましたが、その後のPanasonicの機種では書き込まないものが多いようです)。
MKB_RW.infのほうも調べてみます。こちらは単なるデータファイルなので、バイナリエディタで調べることによってバージョンがわかります。アドレス000BHの内容がバージョンを示しており、この場合は32H→V50ということになります。DMR-BW200のころはバージョンも1ケタだったのですが、この数年でかなり上がってしまっていてちょっと驚きですね…。

次に、HDMIキャプチャを試みることにしました。私が使用しているキャプチャカードはBlackmagic DesignのIntensity Proで、当然のことながらHDCPには対応していません。今回は、PlayStation 3をHDCP非対応のDVIモニタに接続するためのDVIセレクタとして販売されていた、ゲームスイッチ(PS3-S201A)を間に挟んで検証してみました。結果はご覧のとおりで、解像度とフレームレートを適切に設定しさえすれば問題なくキャプチャ可能でした。わざわざこれで動画をキャプチャしようとは思いませんが(高速なHDDが必要)、録画したBDのジャケットを作成するときに、番組の1シーンを静止画でキャプチャできると便利なので、これはちょっと助かります。

最後に、PC上のDLNAクライアントソフトを試してみました。DTCP-IP対応のソフトとしてDiXiM Digital TV plusを所有しているのでこれで試してみます。サーバー一覧からBIV-TW1000を選択することが可能です。

地デジ、スカパー(ムーブしたもの)などの再生を行いましたが、いずれも問題なさそうです。

というわけで、このBIV-TW1000内の番組をPCでストリーミンク視聴したり、静止画キャプチャを行ったりということは比較的容易に(必要なソフトウェアやハードウェアはありますが…)できそうです。いっぽう、ほかの利用方法を期待されている方にはちょっと厳しい結果となってしまったかもしれません。参考としていただければ幸いです。
※この記事内で触れた一部機器の使用は著作権法で定める「技術的保護手段の回避」に該当する可能性があります。また、本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
左は現在発売中の日立LGのドライブです(plscsiは未検証ですが…)
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テーマ : HardとSoftの実験
ジャンル : コンピュータ
BIV-TW1000と他機器との連携(1)
買ったばかりのBDレコーダ BIV-TW1000ですが、やはりPCを含めてほかの機器とどの程度連携できそうなのかが気になったので、少し調べてみることにしました。まずはLAN経由のDTCP-IPダビング/ムーブを試してみました。相手として選んだのは、同機能に対応している東芝のDVDレコーダ RD-S1004Kです。まずはRD-S1004KのHDDに録画してあるダビング10対応の番組をBIV-TW1000にダビングしてみます。RD-S1004Kのダビング操作を行うと、このようにBIV-TW1000が選択できるようになっています。

ダビング中。RD-S1004K側では再生インジケータが点灯し、進捗率が%で表示されています。BIV-TW1000側では録画インジケータのみが点灯します。ダビング終了後は当然ながらRD-S1004K内のコピー回数が1回減り、BIV-TW1000側ではコピーワンスの番組として保存され、問題なく再生できました。

次はBIV-TW1000で録画したダビング10対応番組をRD-S1004Kにダビングしてみます。なぜかこちらではDTCP-IPには対応していないはずのルーターが表示されたりしていますね。

ダビング中。ピンボケになってわかりにくいですが、RD-S1004側ではTS2で録画中のインジケータが点灯し、BIV-TW1000のほうは録画インジケータが点灯していました。こちらも、ダビング後の番組の再生は問題なく可能でした。

次に試してみたのは、I-O DATAのDTCP-IP対応のNAS LANDISK AV (HVL-1G)とのダビングです。こちらは基本的にスカパーの番組を録画するのに使用していたため、今回はコピーワンスのTS(H264)の番組をムーブしてみることにしました。BIV-TW1000もスカパー録画に対応しているので、ムーブした番組は見られるはず…。

転送はきちんと行われているようです。

ムーブ完了後、BIV-TW1000で確認しましたがAVCコーデックのコピワン番組として登録されており、再生も問題なく可能でした。

次は逆方向も試してみました。ダビング先としてLANDISKを選び、地デジの番組をダビングしてみました。完了後、「ファイル転送」画面の番組一覧に表示されることを確認しました。

最後に、DLNAクライアントとしての機能も試してみました。DLNAサーバー選択画面。

LANDISK, RD-S1004Kについてそれぞれ再生を試してみました。概ね問題ありませんでしたが、RD-S1004KでスカパーをTSE録画したものだけは再生できませんでした。(下図のようなエラーが出ます)

転送元機器と動画の種類別でみると、以下のような結果でした。
LANDISK:
BIV-TW1000からムーブした地デジの番組○ スカパーを録画した番組○
RD-S1004K:
BSデジを録画した番組○ BIV-TW1000からムーブした地デジの番組○
スカパーを録画した番組× アナログ入力から録画した番組○
RD-S1004Kのスカパー番組が再生できなかったのが気になったので、スカパーTSE録画したものをBIV-TW1000にダビングできるかどうかも試してみました。失敗が怖かったので今回はコピフリ化した番組を使用しました。ダビング終了時になぜかRD-S1004K側で「コピープロテクション情報を検出しました」という表示が出ましたが、ダビング自体は問題なく終了し、BIV-TW1000で正常に再生できました(ちなみにコピフリのままでした)。すでにスカパーチューナーを所有しておらずRD-S1004Kで録画した(内容が消えてしまってもよい)スカパーコピワン番組がないので、通常のコピワンでどうなるのかはわかりませんが、とりあえずなぜか再生はできないがダビングはできる、という状況のようです。

Windows 7 Professionalで稼働しているファイルサーバのメディアサーバ(WMPです)も試してみました。音楽(WMA/MP4)はファイル数が多いためか失敗…。

MP4動画(MP4コンテナのH264)は「再生できません」となりましたが、PT3でTS録画したものは再生可能でした。

DTCP-IPダビング/ムーブについては、LANDISK, RD-S1004Kいずれとも双方向で問題なく可能なことが確認できました。LANDISKやRD-S1004Kに撮りためた番組の保存先としてBDやiVDRを利用することもできそうなので、いろいろと役立ちそうです。本日のチェックはとりあえずこれで終了としますが、次回はPCとの連携などがどの程度できそうか、などについて検討してみたいと思います。

ダビング中。RD-S1004K側では再生インジケータが点灯し、進捗率が%で表示されています。BIV-TW1000側では録画インジケータのみが点灯します。ダビング終了後は当然ながらRD-S1004K内のコピー回数が1回減り、BIV-TW1000側ではコピーワンスの番組として保存され、問題なく再生できました。

次はBIV-TW1000で録画したダビング10対応番組をRD-S1004Kにダビングしてみます。なぜかこちらではDTCP-IPには対応していないはずのルーターが表示されたりしていますね。

ダビング中。ピンボケになってわかりにくいですが、RD-S1004側ではTS2で録画中のインジケータが点灯し、BIV-TW1000のほうは録画インジケータが点灯していました。こちらも、ダビング後の番組の再生は問題なく可能でした。

次に試してみたのは、I-O DATAのDTCP-IP対応のNAS LANDISK AV (HVL-1G)とのダビングです。こちらは基本的にスカパーの番組を録画するのに使用していたため、今回はコピーワンスのTS(H264)の番組をムーブしてみることにしました。BIV-TW1000もスカパー録画に対応しているので、ムーブした番組は見られるはず…。

転送はきちんと行われているようです。

ムーブ完了後、BIV-TW1000で確認しましたがAVCコーデックのコピワン番組として登録されており、再生も問題なく可能でした。

次は逆方向も試してみました。ダビング先としてLANDISKを選び、地デジの番組をダビングしてみました。完了後、「ファイル転送」画面の番組一覧に表示されることを確認しました。

最後に、DLNAクライアントとしての機能も試してみました。DLNAサーバー選択画面。

LANDISK, RD-S1004Kについてそれぞれ再生を試してみました。概ね問題ありませんでしたが、RD-S1004KでスカパーをTSE録画したものだけは再生できませんでした。(下図のようなエラーが出ます)

転送元機器と動画の種類別でみると、以下のような結果でした。
LANDISK:
BIV-TW1000からムーブした地デジの番組○ スカパーを録画した番組○
RD-S1004K:
BSデジを録画した番組○ BIV-TW1000からムーブした地デジの番組○
スカパーを録画した番組× アナログ入力から録画した番組○
RD-S1004Kのスカパー番組が再生できなかったのが気になったので、スカパーTSE録画したものをBIV-TW1000にダビングできるかどうかも試してみました。失敗が怖かったので今回はコピフリ化した番組を使用しました。ダビング終了時になぜかRD-S1004K側で「コピープロテクション情報を検出しました」という表示が出ましたが、ダビング自体は問題なく終了し、BIV-TW1000で正常に再生できました(ちなみにコピフリのままでした)。すでにスカパーチューナーを所有しておらずRD-S1004Kで録画した(内容が消えてしまってもよい)スカパーコピワン番組がないので、通常のコピワンでどうなるのかはわかりませんが、とりあえずなぜか再生はできないがダビングはできる、という状況のようです。

Windows 7 Professionalで稼働しているファイルサーバのメディアサーバ(WMPです)も試してみました。音楽(WMA/MP4)はファイル数が多いためか失敗…。

MP4動画(MP4コンテナのH264)は「再生できません」となりましたが、PT3でTS録画したものは再生可能でした。

DTCP-IPダビング/ムーブについては、LANDISK, RD-S1004Kいずれとも双方向で問題なく可能なことが確認できました。LANDISKやRD-S1004Kに撮りためた番組の保存先としてBDやiVDRを利用することもできそうなので、いろいろと役立ちそうです。本日のチェックはとりあえずこれで終了としますが、次回はPCとの連携などがどの程度できそうか、などについて検討してみたいと思います。
※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
テーマ : カメラ・AV機器・家電・通販、買物2ちゃんねる取りまとめ
ジャンル : 趣味・実用
tag : maxell東芝ブルーレイBDDVDレコーダBIV-TW1000LANDISKRD-S1004KDTCP-IP
maxellのBDレコーダ BIV-TW1000購入!
PanasonicのBDレコーダが故障したことを前回の記事で書きました。普段のTV録画はPC用チューナーを使用していますが、単なる見て消し用途などではやはりBDレコーダがあると便利だと思い、新しいのを買うことにしました。どれにしようかといろいろ考えましたが、今回はiVDRというリムーバブルHDDに興味があったので、maxellのBIV-TW1000を買ってみました。実はこの機種は型落ちで、最近ほぼ同仕様の後継機BIV-TW1100が出ているのですが、価格がかなり安くなっていたのであえてこちらを購入してみました。こちらが届いた箱。思ったより軽くて小さいです。

取り出した本体。奥行きが短いのに驚きました。最近のレコーダは小型化が進んでいるんですね。BW200や、別途所有している東芝のDVDレコーダ RD-S1004Kはかなりでかくで重いので…。

背面の端子類は必要最低限です。アナログ入出力、アンテナ入出力が各1系統、あとはLAN, HDMI, 光デジタルのみです。ちなみにHDMIの上にある黒いでっぱりは無線LANのアンテナとのこと。S端子やD端子はもはや廃止の流れなのですねえ。

付属品類。マニュアル、リモコンと、AVケーブル・アンテナケーブルが各1本ついています。

B-CASカードはmini B-CASでした。最近はこちらが主流になりつつあるんでしょうか!?

標準サイズのSIMカードと同じ形ですね。

LCDの下にSDカードスロットとmini B-CASカードスロットがついています。

設置完了。薄いですねえ。下のHDMIセレクタのほうがデカいという…。

このレコーダはフナイのOEMとのことです。フナイ製のものは初めて使用するのですが、特に使いにくいという印象はありませんでした。DTCP-IPダビングも可能なようで、いろいろ遊べそうです。これを含めてデジタル放送を扱ううえで気になる点をいくつか試してみましたので、次回はそれについて書きたいと思います。
左から順に、本機種、下位機種、現行(後継)機種となります。

取り出した本体。奥行きが短いのに驚きました。最近のレコーダは小型化が進んでいるんですね。BW200や、別途所有している東芝のDVDレコーダ RD-S1004Kはかなりでかくで重いので…。

背面の端子類は必要最低限です。アナログ入出力、アンテナ入出力が各1系統、あとはLAN, HDMI, 光デジタルのみです。ちなみにHDMIの上にある黒いでっぱりは無線LANのアンテナとのこと。S端子やD端子はもはや廃止の流れなのですねえ。

付属品類。マニュアル、リモコンと、AVケーブル・アンテナケーブルが各1本ついています。

B-CASカードはmini B-CASでした。最近はこちらが主流になりつつあるんでしょうか!?

標準サイズのSIMカードと同じ形ですね。

LCDの下にSDカードスロットとmini B-CASカードスロットがついています。

設置完了。薄いですねえ。下のHDMIセレクタのほうがデカいという…。

このレコーダはフナイのOEMとのことです。フナイ製のものは初めて使用するのですが、特に使いにくいという印象はありませんでした。DTCP-IPダビングも可能なようで、いろいろ遊べそうです。これを含めてデジタル放送を扱ううえで気になる点をいくつか試してみましたので、次回はそれについて書きたいと思います。
左から順に、本機種、下位機種、現行(後継)機種となります。
テーマ : カメラ・AV機器・家電・通販、買物2ちゃんねる取りまとめ
ジャンル : 趣味・実用
デジタル放送サーバー機能のセットアップ (3) - クライアント編
ファイルサーバ設定シリーズも今回で最後となりました。今日は、前回設定したサーバーにクライアント側から接続してデジタル放送の視聴および予約録画を可能とするための設定を行います。必要なソフトウェアは、準備編で示したもののうち、ffdshow, Microsoft Visual C++ ランタイム(2種), EDCB, TvTest, BonDriver_Spinel となります。
では、実際の設定手順です。基本的にはファイルの展開方法などはサーバーと同じです。まずは準備として、ffdshowとVisual C++ランタイムのインストールを行っておきます。その後、以下の手順でインストールを行います。
1. TvTestとBonDriver_Spinelのインストール
C:\TV\TvTest フォルダを作成し、TvTestのアーカイブを展開します。今回はBonDriverとしてはすべてBonDriver_Spinelを使用しますので、サーバーの設定の際に作成したすべての BonDriver_Spinel.dll と BonDriver_Spinel.dll.ini を同じフォルダにコピーします。
2. BonDriver_Spinelの設定
すべてのBonDriver_Spinelについて、BonDriver_Spinel.dll.ini の下記セクションを書き換えます。
サーバーのIPアドレスの設定:
; Spinelが稼働しているマシンのIPv4アドレスとポート番号を指定します。
Address = "192.168.1.217:48083"
排他的チャンネルコントロールはOffに設定:
; 排他的チャンネルコントロールを要求するかどうかを指定します。
; これは録画アプリ向けの機能で、チューナーのチャンネルコントロールを独占して
; 他のアプリが行うチャンネル切り替えを防止することができます。
; EDCB(RecTest)で使用する時は1に、TVTestで使用する時は0にして下さい。
; 0: 要求しない
; 1: 要求する
RequireExclusiveChannelControl = 0
クライアントでB-CASカードを使用しない(サーバー側でスクランブル解除する場合)場合:
; スクランブル解除を行ったTSの配信を希望するかどうかを指定します。
; 実際に解除済みTSが配信されるかどうかは、サーバー側のDescrambleControl設定値によって決まります。
; 0: 特に希望がない(どちらでもよい)事を通知します。(デフォルト)
; 1: スクランブルが解除されたTSの配信を希望する事を通知します。
; 2: スクランブルされたTSの配信を希望する事を通知します。
DesiredDescrambleControl = 1
以上でBonDriver_Spinelの設定は完了です。
3. TvTestの設定
TvTestを起動して設定を行います。「カードリーダ」の設定は、外付けカードリーダをクライアントに接続する場合(または winscard.dll を使いたい場合)には「スマートカードリーダ」に、サーバー側でスクランブル解除をする場合には「なし(スクランブル解除しない」に設定します。

あとは各BonDriver_Spinelに対してチャンネルスキャンを行えば設定完了です。クライアントPCでも視聴ができるようになっているはずです。

3. EpgTimerNWの設定
サーバーのEpgTimerに接続するためのクライアントソフトです。C:\TV\EDCB フォルダを作成し、EDCBのアーカイブを展開します。実際に起動するのは EpgTimerNW.exe のみですが、依存関係がわからないため他のファイルも削除せずに置いておきます。EpgTimerNW.exe を起動すると、サーバーへの接続画面になりますので、サーバーのIPアドレスを指定して「接続」をクリックします。

「設定」をクリックして各種設定を行っていきます。画面構成はサーバー側のEpgTimerとほぼ同じですが、基本的にはスタートアップ起動も不要(クライアント側で常時起動している必要はない)で、あまり触る必要はありません。表示チャンネルの設定程度でよいでしょう。

外部アプリケーションの設定でTvTestを設定しておくと、録画一覧画面から再生可能にもでますが、私はファイルサーバの共有フォルダから直接再生するので今回は設定しませんでした。

設定が完了し、番組表を表示したところ。この画面から予約が可能です。また、キーワード検索による自動予約登録も可能です。

以上の設定で、自宅内のLAN(無線を含め)に接続しているPCで自由に(とはいってもチューナー数による制限はありますが…)デジタル放送の視聴や録画予約ができるようになりました。実際に運用してみるとかなり快適です。今回はサーバーにお金をかけた(システム用、録画用、NAS用に別々のドライブを割り当てた)おかげか、ドロップも全く発生しません。アナログ放送時代にBuffaloのNAS(LinkStation)にUSB接続のTVチューナーを接続してこのようなことが当たり前にできていた時代から、規制でがんじがらめのデジタル放送に切り替わってしまったため、これまでの間かなり不自由な思いをしてきました。しかし、今回の設定によってアナログ時代と同等の利便性が確保できたとのではないかと思っています。もちろん現在でもnasneなどを用いると同様のことはできますが、DTCP-IPやHDCPへの対応が必要であり、オーバヘッドも大きい(個人的な感想としては、DTCP-IPやHDCPに対応しているアプリケーションは動作が重く不安定なことが多い)うえにハードウェア的にもソフトウェア的にも制限が大きく、やはり使い勝手という点では大きく劣ってしまうと思います。対応チューナーをお持ちの方で、録画サーバー構築を考えておられる方々の参考となれば幸いです。

対応可能かもしれない(?)チューナーたちです。保証はできませんので自己責任で…。
では、実際の設定手順です。基本的にはファイルの展開方法などはサーバーと同じです。まずは準備として、ffdshowとVisual C++ランタイムのインストールを行っておきます。その後、以下の手順でインストールを行います。
1. TvTestとBonDriver_Spinelのインストール
C:\TV\TvTest フォルダを作成し、TvTestのアーカイブを展開します。今回はBonDriverとしてはすべてBonDriver_Spinelを使用しますので、サーバーの設定の際に作成したすべての BonDriver_Spinel.dll と BonDriver_Spinel.dll.ini を同じフォルダにコピーします。
2. BonDriver_Spinelの設定
すべてのBonDriver_Spinelについて、BonDriver_Spinel.dll.ini の下記セクションを書き換えます。
サーバーのIPアドレスの設定:
; Spinelが稼働しているマシンのIPv4アドレスとポート番号を指定します。
Address = "192.168.1.217:48083"
排他的チャンネルコントロールはOffに設定:
; 排他的チャンネルコントロールを要求するかどうかを指定します。
; これは録画アプリ向けの機能で、チューナーのチャンネルコントロールを独占して
; 他のアプリが行うチャンネル切り替えを防止することができます。
; EDCB(RecTest)で使用する時は1に、TVTestで使用する時は0にして下さい。
; 0: 要求しない
; 1: 要求する
RequireExclusiveChannelControl = 0
クライアントでB-CASカードを使用しない(サーバー側でスクランブル解除する場合)場合:
; スクランブル解除を行ったTSの配信を希望するかどうかを指定します。
; 実際に解除済みTSが配信されるかどうかは、サーバー側のDescrambleControl設定値によって決まります。
; 0: 特に希望がない(どちらでもよい)事を通知します。(デフォルト)
; 1: スクランブルが解除されたTSの配信を希望する事を通知します。
; 2: スクランブルされたTSの配信を希望する事を通知します。
DesiredDescrambleControl = 1
以上でBonDriver_Spinelの設定は完了です。
3. TvTestの設定
TvTestを起動して設定を行います。「カードリーダ」の設定は、外付けカードリーダをクライアントに接続する場合(または winscard.dll を使いたい場合)には「スマートカードリーダ」に、サーバー側でスクランブル解除をする場合には「なし(スクランブル解除しない」に設定します。

あとは各BonDriver_Spinelに対してチャンネルスキャンを行えば設定完了です。クライアントPCでも視聴ができるようになっているはずです。

3. EpgTimerNWの設定
サーバーのEpgTimerに接続するためのクライアントソフトです。C:\TV\EDCB フォルダを作成し、EDCBのアーカイブを展開します。実際に起動するのは EpgTimerNW.exe のみですが、依存関係がわからないため他のファイルも削除せずに置いておきます。EpgTimerNW.exe を起動すると、サーバーへの接続画面になりますので、サーバーのIPアドレスを指定して「接続」をクリックします。

「設定」をクリックして各種設定を行っていきます。画面構成はサーバー側のEpgTimerとほぼ同じですが、基本的にはスタートアップ起動も不要(クライアント側で常時起動している必要はない)で、あまり触る必要はありません。表示チャンネルの設定程度でよいでしょう。

外部アプリケーションの設定でTvTestを設定しておくと、録画一覧画面から再生可能にもでますが、私はファイルサーバの共有フォルダから直接再生するので今回は設定しませんでした。

設定が完了し、番組表を表示したところ。この画面から予約が可能です。また、キーワード検索による自動予約登録も可能です。

以上の設定で、自宅内のLAN(無線を含め)に接続しているPCで自由に(とはいってもチューナー数による制限はありますが…)デジタル放送の視聴や録画予約ができるようになりました。実際に運用してみるとかなり快適です。今回はサーバーにお金をかけた(システム用、録画用、NAS用に別々のドライブを割り当てた)おかげか、ドロップも全く発生しません。アナログ放送時代にBuffaloのNAS(LinkStation)にUSB接続のTVチューナーを接続してこのようなことが当たり前にできていた時代から、規制でがんじがらめのデジタル放送に切り替わってしまったため、これまでの間かなり不自由な思いをしてきました。しかし、今回の設定によってアナログ時代と同等の利便性が確保できたとのではないかと思っています。もちろん現在でもnasneなどを用いると同様のことはできますが、DTCP-IPやHDCPへの対応が必要であり、オーバヘッドも大きい(個人的な感想としては、DTCP-IPやHDCPに対応しているアプリケーションは動作が重く不安定なことが多い)うえにハードウェア的にもソフトウェア的にも制限が大きく、やはり使い勝手という点では大きく劣ってしまうと思います。対応チューナーをお持ちの方で、録画サーバー構築を考えておられる方々の参考となれば幸いです。

※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
対応可能かもしれない(?)チューナーたちです。保証はできませんので自己責任で…。
デジタル放送サーバー機能のセットアップ (2) - Spinel & EDCB編
前回の記事では、DT300およびPT3を接続したファイルサーバ上で直接デジタル放送を視聴できるところまで設定を行いました。今回の目的はあくまでも「デジタル放送サーバー」ですので、今回はLAN経由でクライアントPCから録画・視聴を可能にするための設定を行います。
1. Spinelのインストールと設定
LAN経由でデジタル放送を視聴するために、TSをストリーミング配信できるソフトウェア、Spinelをインストールします。Spinelは一旦それぞれのチューナーからBonDriver経由でTSを受け取り、ネットワーク経由でクライアントPC(もちろん、IPアドレス127.0.0.1を指定することでサーバーと同一のPCも可)にストリーミング配信します。クライアント側のPCではそれぞれのチューナーに対応するBonDriver_Spinel経由でTSを受け取って対応アプリケーションで視聴する仕組みで、チューナーを内蔵していないPCでもデジタル放送の視聴が可能となります。また、サーバー側でB25デコードを実行するようにも設定でき、その場合はBonCasLinkを使用しなくてもB-CASカードはサーバー用に1枚用意するだけでよくなります。

クライアント側の BonDriver_Spinel.dll はサーバー側のチューナーと1対1で対応するため、クライアント側ではチューナーの個数分の BonDriver_Spinel.dll を用意し、それぞれの BonDriver_Spinel.dll に対応した設定ファイルである BonDriver_Spinel.dll.ini でどのサーバーのどのチューナーに接続するかを設定する必要があります。残念ながら空いているチューナーを自動的に割り当ててくれるわけではないのですが、録画に使用するアプリケーションではチャンネル変更をロックすることができるので(排他的チャンネルコントロール)、実際の運用では手動で空いているチューナーを探しながら(=BonDriver_Spinelを切り替えながら)視聴することになると思います。
では、実際のインストール作業に入ります。C:\TV\Spinel3 フォルダを作成し、Spinelのアーカイブを展開します。また、C:\TV\TvTest フォルダにあるすべてのBonDriverとPT3CTRL.EXE、設定ファイルを C:\TV\Spinel3\BonDriver にコピーします。

このバージョンのSpinelは、リリース時期の関係かPT3には対応していません。そこで、PT3をSpinelに認識させるため、以下の設定ファイルを書き換える必要があります。(ブログの制約上全角文字が入っていますので、そのままコピペしても動作しません。ご注意ください。)
BonDriverMapping.json に以下を挿入します。
/* BonDriver_PT3-ST */
{
"DeviceName": "PT3″,
"Mapping": {
"ISDB_T": "^BonDriver_PT3-T.*?¥¥.dll$",
"ISDB_S": "^BonDriver_PT3-S.*?¥¥.dll$",
}
},
C:\TV\Spinel3\DeviceDefinitions\EarthSoft.xml に以下を追加します。
<DeviceDefinition DeviceName="PT3" DisplayName="EarthSoft PT3">
<TunerDefinitions>
<TunerDefinition TunerType="ISDB_T" Count="2">
<ChannelCategories>
<ChannelCategory>UHF</ChannelCategory>
<ChannelCategory>CATV</ChannelCategory>
<ChannelCategory>VHF</ChannelCategory>
</ChannelCategories>
</TunerDefinition>
<TunerDefinition TunerType="ISDB_S" Count="2">
<ChannelCategories>
<ChannelCategory>BS</ChannelCategory>
<ChannelCategory>CS110</ChannelCategory>
</ChannelCategories>
</TunerDefinition>
</TunerDefinitions>
</DeviceDefinition>
サーバ側でB25デコードを可能にする(クライアント側でB-CASカードを不要にする)場合には、Spinel.ini の下記部分を編集します。この場合は C:\TV\Spinel3 フォルダに B25Decoder.dll をコピーする必要があります。
; B25/B1スクランブル解除の動作を指定します。
; 解除を行うにはそれぞれB25Decoder.dll/B1Decoder.dllが必要です。
; 0: 常にスクランブル解除前のTSを送信します。
; 1: 常にスクランブル解除済みTSを送信します。
; 2: スクランブル解除ONを要求してきたクライアントには解除済みTSを送信しますが、
; それ以外のクライアントには解除前のTSを送信します。
; 3: スクランブル解除OFFを要求してきたクライアントには解除前のTSを送信しますが、
; それ以外のクライアントには解除済みTSを送信します。
DescrambleControl = 2
BonDriver_Spinel.dll と BonDriver_Spinel.dll.iniを必要数(Spinel経由で使用したいBonDriverの個数)コピーしてリネームします。たとえば以下のようにします。(拡張子.ch2 のファイルはチャンネルスキャンによって設定されるファイルなのでここでは無視してください。)

各 BonDriver_Spinel.dll.ini の設定ファイルを編集します。まずはチューナー指定セクションです。
BonDriver_Spinel_PT3_S0.dll.ini → TunerPath = "PT3/0/S/0"
BonDriver_Spinel_PT3_S1.dll.ini → TunerPath = "PT3/0/S/1"
BonDriver_Spinel_PT3_T0.dll.ini → TunerPath = "PT3/0/T/0"
BonDriver_Spinel_PT3_T1.dll.ini → TunerPath = "PT3/0/T/1"
BonDriver_Spinel_U3ID0.dll.ini → TunerPath = "DT300/0/C/0"
サーバーのIPアドレスは、127.0.0.1のままでOKです。
; Spinelが稼働しているマシンのIPv4アドレスとポート番号を指定します。
Address = "127.0.0.1 : 48083"
サーバーでは録画アプリケーションで使用するため、排他的チャンネルコントロールをONにします。
; 排他的チャンネルコントロールを要求するかどうかを指定します。
; これは録画アプリ向けの機能で、チューナーのチャンネルコントロールを独占して
; 他のアプリが行うチャンネル切り替えを防止することができます。
; EDCB(RecTest)で使用する時は1に、TVTestで使用する時は0にして下さい。
; 0: 要求しない
; 1: 要求する
RequireExclusiveChannelControl = 1
以上で作成したBonDriver_Spinelと設定ファイルを C:\TvTest フォルダにコピーします。

以上の設定が完了したらSpinelを起動します。設定に誤りがなければ各チューナーが認識されているはずです。

次に、TvTestを起動し、各BonDriver_Spinelを選択し、それぞれチャンネルスキャンを行います。その後TvTestでの視聴がうまくいくことを確認し、Spinelをスタートアップ起動するようにしておきます(C:\TV\Spinel3\Spinel.exe -WindowState=Minimized と指定することで最小化起動が可能)。以上でSpinelのセットアップは完了です。
2. EDCB(EpgDataCap_Bon)のインストール
これまで行ってきた設定では、まだ予約録画への対応が不完全(TvTestのプログラム予約機能しか使えない)なので、EDCBの設定を行います。これによりクライアントPCからネットワーク経由で(リモートデスクトップを使用しなくても)EPGからの予約ができるようになります。
C:\TV\EDCB フォルダを作成し、EDCBのアーカイブの内容を展開します。同じフォルダに B25Decorder.dll (使用したい場合は winscard.dll も)をコピーしておきます。その後、C:\TV\EDCB\BonDriver に先ほど用意した BonDriver_Spinel.dll と BonDriver_spinel.dll.ini をすべてコピーします。その後、EDCBを起動してすべてのBonDriver_Spinel対してチャンネルスキャンを行います。

チャンネルスキャンが終わったら基本設定を行います。録画ファイルの保存先設定。

EPG取得設定。通常は「映像サービスのみチェック」でよいでしょう。CSなど使用頻度の少ないネットワークは「基本情報のみ取得」にチェックを入れるとよいと思います。

UDP送信設定と外部アプリケーションの設定。これを行っておくと、EDCBのメイン画面からTvTestを呼び出して直接視聴することができます。EDCBで確実に受信ができていることを確認するため今回は設定しておきました。


以上でEDCBの設定は完了です。次に、予約録画を制御する(予約時刻になればEDCB本体を呼び出して録画を実行する)プログラムであるEpgTimerの設定を行います。C:\TV\EDCB\EpgTimer.exe を起動し「設定」ボタンをクリックします。画像は録画アプリケーション(EDCB本体を指定します)と保存フォルダの設定。スタートアップ起動の設定もここで行っておきます。

チューナー数の設定。Spinelの場合はすべて「1」に設定します。

EPG取得設定。EDCB本体と同様の設定に加え、取得時刻などの設定が可能です。一般的には録画したい番組の少なそうな時間帯に設定するとよいでしょう。

録画動作設定。今回は常時起動のサーバーで実行するので、「録画後動作」は「何もしない」に設定しておきます。

予約情報管理設定。録画時のファイル名に「RecName_Macro.dll」を使用する設定にしておくと、番組名がTSのファイル名として自動的に設定されるようになります。私の場合は RecName_Macro.dll の設定で $Title2$-$SDYY$$SDMM$$SDDD$.ts と設定しました。この場合のファイル名は 番組名-YYMMDD.ts という形式で保存されます。(この設定方法については Readme_EpgTimer.txt 内に説明があります)

メイン画面で表示されるボタンの設定。「休止」「スタンバイ」など不要なものは非表示にすることができます。

その他の設定。LAN経由での録画予約を可能にするためには、ここで「ネットワーク接続を許可する」にチェックを入れておきます。ポート番号はデフォルトのままでOKです。

EPGでの表示チャンネルの設定。デフォルトのものを使用するとワンセグも含めてすべてのチャンネルの番組表が表示されてしまい、かなり見にくくなってしまいます。「カスタマイズ表示」を選択すると、必要なチャンネルのみを表示させることができるようになります。

以上で設定完了です。画像はEPG表示です。けっこう見やすい画面ですね。

以上でデジタル放送サーバー機能のセットアップは完了です。次回はクライアントPCに必要なアプリケーションをインストールし、LAN経由での視聴やEPGからの予約を可能にする予定です。
1. Spinelのインストールと設定
LAN経由でデジタル放送を視聴するために、TSをストリーミング配信できるソフトウェア、Spinelをインストールします。Spinelは一旦それぞれのチューナーからBonDriver経由でTSを受け取り、ネットワーク経由でクライアントPC(もちろん、IPアドレス127.0.0.1を指定することでサーバーと同一のPCも可)にストリーミング配信します。クライアント側のPCではそれぞれのチューナーに対応するBonDriver_Spinel経由でTSを受け取って対応アプリケーションで視聴する仕組みで、チューナーを内蔵していないPCでもデジタル放送の視聴が可能となります。また、サーバー側でB25デコードを実行するようにも設定でき、その場合はBonCasLinkを使用しなくてもB-CASカードはサーバー用に1枚用意するだけでよくなります。

クライアント側の BonDriver_Spinel.dll はサーバー側のチューナーと1対1で対応するため、クライアント側ではチューナーの個数分の BonDriver_Spinel.dll を用意し、それぞれの BonDriver_Spinel.dll に対応した設定ファイルである BonDriver_Spinel.dll.ini でどのサーバーのどのチューナーに接続するかを設定する必要があります。残念ながら空いているチューナーを自動的に割り当ててくれるわけではないのですが、録画に使用するアプリケーションではチャンネル変更をロックすることができるので(排他的チャンネルコントロール)、実際の運用では手動で空いているチューナーを探しながら(=BonDriver_Spinelを切り替えながら)視聴することになると思います。
では、実際のインストール作業に入ります。C:\TV\Spinel3 フォルダを作成し、Spinelのアーカイブを展開します。また、C:\TV\TvTest フォルダにあるすべてのBonDriverとPT3CTRL.EXE、設定ファイルを C:\TV\Spinel3\BonDriver にコピーします。

このバージョンのSpinelは、リリース時期の関係かPT3には対応していません。そこで、PT3をSpinelに認識させるため、以下の設定ファイルを書き換える必要があります。(ブログの制約上全角文字が入っていますので、そのままコピペしても動作しません。ご注意ください。)
BonDriverMapping.json に以下を挿入します。
/* BonDriver_PT3-ST */
{
"DeviceName": "PT3″,
"Mapping": {
"ISDB_T": "^BonDriver_PT3-T.*?¥¥.dll$",
"ISDB_S": "^BonDriver_PT3-S.*?¥¥.dll$",
}
},
C:\TV\Spinel3\DeviceDefinitions\EarthSoft.xml に以下を追加します。
<DeviceDefinition DeviceName="PT3" DisplayName="EarthSoft PT3">
<TunerDefinitions>
<TunerDefinition TunerType="ISDB_T" Count="2">
<ChannelCategories>
<ChannelCategory>UHF</ChannelCategory>
<ChannelCategory>CATV</ChannelCategory>
<ChannelCategory>VHF</ChannelCategory>
</ChannelCategories>
</TunerDefinition>
<TunerDefinition TunerType="ISDB_S" Count="2">
<ChannelCategories>
<ChannelCategory>BS</ChannelCategory>
<ChannelCategory>CS110</ChannelCategory>
</ChannelCategories>
</TunerDefinition>
</TunerDefinitions>
</DeviceDefinition>
サーバ側でB25デコードを可能にする(クライアント側でB-CASカードを不要にする)場合には、Spinel.ini の下記部分を編集します。この場合は C:\TV\Spinel3 フォルダに B25Decoder.dll をコピーする必要があります。
; B25/B1スクランブル解除の動作を指定します。
; 解除を行うにはそれぞれB25Decoder.dll/B1Decoder.dllが必要です。
; 0: 常にスクランブル解除前のTSを送信します。
; 1: 常にスクランブル解除済みTSを送信します。
; 2: スクランブル解除ONを要求してきたクライアントには解除済みTSを送信しますが、
; それ以外のクライアントには解除前のTSを送信します。
; 3: スクランブル解除OFFを要求してきたクライアントには解除前のTSを送信しますが、
; それ以外のクライアントには解除済みTSを送信します。
DescrambleControl = 2
BonDriver_Spinel.dll と BonDriver_Spinel.dll.iniを必要数(Spinel経由で使用したいBonDriverの個数)コピーしてリネームします。たとえば以下のようにします。(拡張子.ch2 のファイルはチャンネルスキャンによって設定されるファイルなのでここでは無視してください。)

各 BonDriver_Spinel.dll.ini の設定ファイルを編集します。まずはチューナー指定セクションです。
BonDriver_Spinel_PT3_S0.dll.ini → TunerPath = "PT3/0/S/0"
BonDriver_Spinel_PT3_S1.dll.ini → TunerPath = "PT3/0/S/1"
BonDriver_Spinel_PT3_T0.dll.ini → TunerPath = "PT3/0/T/0"
BonDriver_Spinel_PT3_T1.dll.ini → TunerPath = "PT3/0/T/1"
BonDriver_Spinel_U3ID0.dll.ini → TunerPath = "DT300/0/C/0"
サーバーのIPアドレスは、127.0.0.1のままでOKです。
; Spinelが稼働しているマシンのIPv4アドレスとポート番号を指定します。
Address = "127.0.0.1 : 48083"
サーバーでは録画アプリケーションで使用するため、排他的チャンネルコントロールをONにします。
; 排他的チャンネルコントロールを要求するかどうかを指定します。
; これは録画アプリ向けの機能で、チューナーのチャンネルコントロールを独占して
; 他のアプリが行うチャンネル切り替えを防止することができます。
; EDCB(RecTest)で使用する時は1に、TVTestで使用する時は0にして下さい。
; 0: 要求しない
; 1: 要求する
RequireExclusiveChannelControl = 1
以上で作成したBonDriver_Spinelと設定ファイルを C:\TvTest フォルダにコピーします。

以上の設定が完了したらSpinelを起動します。設定に誤りがなければ各チューナーが認識されているはずです。

次に、TvTestを起動し、各BonDriver_Spinelを選択し、それぞれチャンネルスキャンを行います。その後TvTestでの視聴がうまくいくことを確認し、Spinelをスタートアップ起動するようにしておきます(C:\TV\Spinel3\Spinel.exe -WindowState=Minimized と指定することで最小化起動が可能)。以上でSpinelのセットアップは完了です。
2. EDCB(EpgDataCap_Bon)のインストール
これまで行ってきた設定では、まだ予約録画への対応が不完全(TvTestのプログラム予約機能しか使えない)なので、EDCBの設定を行います。これによりクライアントPCからネットワーク経由で(リモートデスクトップを使用しなくても)EPGからの予約ができるようになります。
C:\TV\EDCB フォルダを作成し、EDCBのアーカイブの内容を展開します。同じフォルダに B25Decorder.dll (使用したい場合は winscard.dll も)をコピーしておきます。その後、C:\TV\EDCB\BonDriver に先ほど用意した BonDriver_Spinel.dll と BonDriver_spinel.dll.ini をすべてコピーします。その後、EDCBを起動してすべてのBonDriver_Spinel対してチャンネルスキャンを行います。

チャンネルスキャンが終わったら基本設定を行います。録画ファイルの保存先設定。

EPG取得設定。通常は「映像サービスのみチェック」でよいでしょう。CSなど使用頻度の少ないネットワークは「基本情報のみ取得」にチェックを入れるとよいと思います。

UDP送信設定と外部アプリケーションの設定。これを行っておくと、EDCBのメイン画面からTvTestを呼び出して直接視聴することができます。EDCBで確実に受信ができていることを確認するため今回は設定しておきました。


以上でEDCBの設定は完了です。次に、予約録画を制御する(予約時刻になればEDCB本体を呼び出して録画を実行する)プログラムであるEpgTimerの設定を行います。C:\TV\EDCB\EpgTimer.exe を起動し「設定」ボタンをクリックします。画像は録画アプリケーション(EDCB本体を指定します)と保存フォルダの設定。スタートアップ起動の設定もここで行っておきます。

チューナー数の設定。Spinelの場合はすべて「1」に設定します。

EPG取得設定。EDCB本体と同様の設定に加え、取得時刻などの設定が可能です。一般的には録画したい番組の少なそうな時間帯に設定するとよいでしょう。

録画動作設定。今回は常時起動のサーバーで実行するので、「録画後動作」は「何もしない」に設定しておきます。

予約情報管理設定。録画時のファイル名に「RecName_Macro.dll」を使用する設定にしておくと、番組名がTSのファイル名として自動的に設定されるようになります。私の場合は RecName_Macro.dll の設定で $Title2$-$SDYY$$SDMM$$SDDD$.ts と設定しました。この場合のファイル名は 番組名-YYMMDD.ts という形式で保存されます。(この設定方法については Readme_EpgTimer.txt 内に説明があります)

メイン画面で表示されるボタンの設定。「休止」「スタンバイ」など不要なものは非表示にすることができます。

その他の設定。LAN経由での録画予約を可能にするためには、ここで「ネットワーク接続を許可する」にチェックを入れておきます。ポート番号はデフォルトのままでOKです。

EPGでの表示チャンネルの設定。デフォルトのものを使用するとワンセグも含めてすべてのチャンネルの番組表が表示されてしまい、かなり見にくくなってしまいます。「カスタマイズ表示」を選択すると、必要なチャンネルのみを表示させることができるようになります。

以上で設定完了です。画像はEPG表示です。けっこう見やすい画面ですね。

以上でデジタル放送サーバー機能のセットアップは完了です。次回はクライアントPCに必要なアプリケーションをインストールし、LAN経由での視聴やEPGからの予約を可能にする予定です。
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