SHARP EL-546D

前回に引き続き、本日もSHARPの電卓を紹介します。EL-546Dは1995年発売の関数電卓で、プログラム関数電卓ではありませんが、物理定数、三元一次連立方程式の解、複素数演算、回帰分析(直線回帰だけでなく指数回帰、べき乗回帰なども可能)など多彩な計算機能を備えています。デザイン的にはEL-5020などと似た雰囲気の黒を基調としたデザインで、電源はEL-566EやCASIOのfx-360MTと同様の2電源方式(太陽電池+ボタン電池)となっています。ちなみに電池交換はユーザー側で可能となっていますが、マニュアルの電池交換の仕方についての記述が不親切(裏ぶたを開けるのにちょっと苦労しました)で、実際にはあまり交換することを念頭に置いていなかったのかもしれません。
EL-546D

基本的には7セグメントLCDですが、左端に1文字だけ簡単なアルファベットが表示できるエリアがあります(HP-41Cのような表示方式です)。ここにはたとえば独立メモリを表す"M"や、式中の変数を表す"A", "b","C"や統計計算の際のパラメータを表す"N", "S", "R"などが表示されます。このあたりなどは何となくEL-5020にに通じるものがありますね。
表示部

演算速度はそこそこ速く、69!の時間は測定不可能でした。tan(355/226)の結果は-7497681.111で、EL-5020EL-5120と同じ結果でした。
tan(355/226)

内部を見てみました。電池はCR2016を1個使うようになっていますが、交換はしやすいとはいえません。使用されているチップはLI3181というものでした。
内部基板

この電卓はEL-5020などと似ている点もあり、その下位機種にあたるエントリクラスの関数電卓であると思われますが、上位機種にもない機能(複素数演算や連立一次方程式の解など)を備えているのがユニークな点だと思います。電池がなくても使えますので、ちょっとした計算に手軽に使うのにはうってつけかもしれませんね。このシリーズはその後も後継機が出ており、新しいところだと2003年のEL-546V、2004年のEL-546Eなどがあります。

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Lumiaはちょっとお休みして…SHARP EL-560

このところLumia 930の記事が続いていますが、本日はちょっと気分転換に(?)電卓の紹介をしてみたいと思います。本日紹介するSHARPEL-560は、以前紹介したEL-566Eより少し前の世代の学校教育用関数電卓で、1984年に発売されました。おそらくこのEL-560の次に出たのがEL-566, その後継がEL-566E, そして現行機種がEL-577かと思われます。この機種もプログラム関数電卓ですが、プログラム言語の仕様はEL-5002EL-512/EL-522と同様の、(x)とLOOKが使えるタイプのもので、容量は128ステップ使用可能です。
EL-560

電池は単3乾電池を2本使用しますので少し厚みがあります。
電池ボックス

いちおう内部を調べてみました。CPUはSC43520で、EL-512/522と同じです。LH5113というチップはメモリでしょうか。どうやらこのEL-560EL-512/522をベースにした学校教育バージョンと考えてよさそうですね。キー配列も一部を除いてほぼ同じですし、備わっている機能や関数も大きな違いはなさそうです。
メイン基板

SHARPはポケコンでも学校教育バージョンでは入手性がよいという理由であえて単3乾電池を使用したPC-1404Gなどを販売していました。このEL-560も、機能的に手ごろなEL-512/522をベースに単3乾電池を利用するように変更して発売した可能性もあるのではないかと思います。この後も少しSHARPの電卓シリーズを続けたいと思います。

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電卓ベンチマーク (6) CASIO電卓編PART2

またまたブログの更新が滞り気味になってしまってすみません。再びKyoro's Roomの更新作業に手を取られてしまっているというのが理由です。電卓やポケコンのデータベースに周辺機器についての記載を追加しているのですが、対応する周辺機器などを確認するのが大変ですね…(汗) 完成までもう少々お待ちくださいませ。

さて、本日は以前からちょっと紹介してきたCASIOプログラム関数電卓たちのベンチマークを行ってみたいと思います。今回の対象機種は、以下の4機種です。(画像はすべてtan(355/226)を計算したところです。

1. fx-4500P
今回比較の対象となる電卓です。こちらの記事で行った結果の再掲となります。sin(1)を10回加算するプログラムは、通常のプログラム機能に加えて数式記憶機能でも試してみましたが、結果は同じ(2.7秒)でした。
fx-4500P

2. fx-4600DC
この機種は数式記憶機能のみ搭載していますので、ループの必要なテストは行っていません。
fx-4600DC

3. fx-5500LA
この機種のプログラム機能も数式記憶機能と同等なものなので、ループの必要なテストは行っていません。
fx-5500LA

4. fx-6300G
1~1000までの和を求めるプログラムはup-cさんのものをそのまま利用させていただきました。
 0→A:1000→I:Lbl 0:A+I→A:Dsz I:Goto 0
sin(1)~sin(100)までの和を求めるプログラムは上記のものを改造して下記のようにしました。
 0→A:100→I:Lbl 0:A+sin I→A:Dsz I:Goto 0
fx-6300G

結果は下記のとおりとなりました。tan(355/226)の正解は -7497258.1853255 です。比較の対象として、今回はfx-4500Pに加えてfx-4800Pも載せています。fx-4600DCfx-4500Pに近い性能で、演算速度はお世辞にも速いとはいえないレベルでした。fx-5500LAfx-6300Gは比較的新しいCPUを搭載しているためかそこそこの演算速度で、これまでの比較でも好成績を収めていたfx-4800Pとほぼ並ぶ性能です。演算精度についてはfx-4800Pが圧倒的に高く、他のものはまったく同じ答えでしたので、アルゴリズム自体は同じものを採用しているということでしょう。
tan(355/226)sin 10回sin 100回69!1-1000の和
fx-4500P-7497938.0672.742.41.0196
fx-4600DC-7497938.0673.31.3
fx-4800P-7497258.4400.75.116.6
fx-5500LA-7497938.0670.7
fx-6300G-7497938.0670.66.015.0

これらの古い電卓たちの中から、最近fx-4500Pを職場でポケットに入れて使用し始めました。これまで計算が必要だったときはiPod touchの電卓アプリを用いたり、Windowsの電卓アクセサリを用いたりしていましたが、やはり使いやすさという点では本物の電卓が上ですね。手軽にプログラムが組めるのもいいですし…。最初はより高性能なEL-566Eを使用するつもりだった(安価かつ高性能ないい電卓なのですが…)のですが、fx-4500Pのコンパクトさとアルファベットでメッセージが表示可能なところが決め手になりました。予備機も確保してある(fx-4600DCとセットで出品されていました)ので、しばらく活用していきたいと思います。

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EL-5250Fのプログラム機能とベンチマーク

一昨日紹介したSHARPのプログラム関数電卓EL-5250Fですが、本日はプログラムの入力方法について書いてみたいと思います。プログラムを入力するには[MODE][2]と操作してプログラムモードに入ります。
プログラムモードメニュー

プログラムモードメニューで[1]を押すとプログラムの新規作成モードとなり、プログラムの動作モード(NORMALモードかNBASEモード(n進演算モード))を選択後、プログラム名の入力画面となります。
プログラム名の入力

プログラム名の入力後、プログラムの入力を始めることができます。
新規作成開始

プログラム言語の仕様はBASICライクなもので、EL-5120EL-9600のものと似ています。[COMMAND]([FILE])キーを押すと様々なプログラム命令を入力することができます。
コマンドメニュー

実際に入力中の画面です。挿入モードにするには[2ndF]+[INS]を押しますが、行挿入は挿入モードでカーソルが行の先頭にあるときに[ENTER]を押す必要があります (行の途中で[ENTER]をしてもそこに改行が挿入されるわけではない)。
プログラム入力中

プログラムを実行するにはプログラムモードメニューで[0]を押し、カーソルキーでプログラムを選択して[ENTER]を押します。プログラム実行のためのキーストロークが少し多いことと、作成したプログラムを保存したり他の機体に転送したりする機能がないのが残念です。直接のライバルであるCASIOのfx-5800Pはケーブルで他の機体にプログラムをコピーできる機能がついており、これが測量計算プログラムを入力したOEM製品が多い理由なのかもしれませんね。詳しい操作説明についてはSHARPのサイトから取扱説明書がダウンロードできますので、そちらをご覧ください。
実行開始

では、以上のようなプログラム機能を用いていつものようにベンチマークを行ってみることにします。プログラムとしてはEL-5120に用いたものと同じものを利用します。

(a) sin(1)~sin(100)の和を求める
 A=0
 I=1
 Label 1
 A=A+sin I
 I=I+1
 If I<101 Goto 1
 Print A

(b) 1~1000までの和を求める
 A=0
 I=1
 Label 1
 A=A+I
 I=I+1
 If I<1001 Goto 1
 Print A

結果です。いつものようにsin(1)をループを用いないで10回加算するプログラム、tan(355/226)の結果も併せて載せておきます。また、比較の対象としてSHARPの高性能プログラム電卓であるEL-566E, EL-5120, EL-5150と、ライバルCASIOのfx-4800Pも入れてあります。
tan(355/226)sin 10回sin 100回1-1000の和
EL-5250F-7497264.1490.66.513.1
EL-5120-7497681.1111.114.443.0
EL-5150
-7497484.8881.114.649.6
EL-566E
-7497264.1491.112.324.2
fx-4800P-7497258.4400.75.116.6

※tan(355/226)の正解:-7497258.1853255

このように、他のSHARPプログラム関数電卓よりは圧倒的に速く、fx-4800Pといい勝負をしています。演算精度についてはSHARPの他の比較的新しいモデル(EL-566Eなど)と同等であり、同じアルゴリズムを用いていると思います。EL-5250Fは細かい不満はありますが、安価で高性能、非常にコストパフォーマンスがよい電卓だと思います。後継機が出るかどうか不明なこともありますので、興味のある方は購入を検討してみてはいかがでしょうか。

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SHARPのプログラム関数電卓終了のお知らせ…

SHARPといえば、国内ではCASIOと並んで電卓メーカーとしては大手の部類に入ると一般には認識されていると思います。国内で電卓が発売され始めた当初から意欲的な商品を多数発売し、プログラム関数電卓PC-1001に始まり多数の機種を販売してきました。プログラム関数電卓の黎明期においてCASIOのfx-201Pより扱いやすいPC-1200を投入し、その後PC-1211に始まるポケットコンピュータ(ポケコン)でも大きな成功を収めたことは皆さんご存知かと思います。そんなSHARPですが、近年になりプログラム関数電卓(ポケコンを含む)のラインアップが急速に貧弱になってきたことが気になっていました。下記に、SHARPのHPで確認することができる比較的新しい機種を列挙してみます(学校教育用を含めて)。

 EL-566E 学校教育用プログラム関数電卓
 EL-577 EL-566Eの後継機
 EL-5060J プログラム関数電卓のエントリモデル
 EL-5160J EL-5060Jの上位機種
 EL-5250F プログラム関数電卓の最上位機種
 EL-9900 グラフ関数電卓
 PC-G850VS 学校教育用のポケットコンピュータ

このうちEL-9900はかなり前に生産完了となっていましたが、最近になりEL-5250FSHARP電卓サイトからのリンクが削除されてしまいました(製品紹介ページ自体はこちらに残っています)。大手通販サイトなどを見ても「取扱終了」のところが多く、生産完了となった可能性が高いと思います。また、学校教育用電卓のページを見ても、EL-566EとPC-G850VSについてははっきりと「生産完了」と書かれています。こうなると、残ってきたのはEL-577, EL-5060J, EL-5160Jの3機種となってしまいますが、EL-577はEL-5160Jとスペックやデザインが似ていますので、事実上EL-5160Jの学校教育バージョンと考えられます。これらの機種はいちおう「プログラマブル関数電卓」を名乗ってはいますが、その機能はfx-4100Pfx-4600DCと同様な簡易的な数式記憶機能「フォーミュラメモリー」であり、条件判断などの高度なプログラム機能は一切使用できません。そう考えると、EL-5250Fの後継機(EL-5250M!?)が発売されなければ事実上SHARPの本格的なプログラム関数電卓はついに消滅してしまうことになってしまいます。ライバルであるCASIOが現在でfx-72F, fx-5800P, fx-9860GII, fx-CG20などのちゃんとしたプログラム関数電卓の販売を続け、ついにはfx-FD10 Proなどというキワモノ(高価であるにもかかわらず割と売れているようです)まで発売してしまったのとは対照的ですね。この差はどこから来てしまったのかと考えてみました。

現在はスマホで関数電卓アプリを使用することもできますし、複雑な計算でもExcelなどを利用すると簡単にできてしまいますので、プログラム関数電卓の需要がなくなってきているのも確かです。しかし、Excelには演算精度の問題(BCDではなく2進数で計算しているので、計算内容によっては誤差が出やすい)、スマホでは操作性の問題(やはりタッチパネルよりはキーのほうが操作しやすい)があるためか、建設現場や学校教育現場では一定の需要があるようです(逆に言うと、それ以外では需要はほとんどないのかも!?)。グラフ関数電卓は海外では教育現場で広く利用されており、HPやTIも高性能なモデルを現在でも投入し続けていますし、CASIOもClassPadなど海外専用モデルを販売しています。また、fx-5800Pなどの高性能なプログラム関数電卓は測量計算などに利用されており、専用プログラムを組み込んだ状態で販売されているOEM製品も存在します。そのように考えると、SHARPの関数電卓の衰退は海外での教育現場、国内での建設現場(オークションで見ていても、CASIOの測量用OEM製品は多数見かけますが、SHARPのものはほとんど見かけません)に食い込むことに失敗した結果と考えることができるかもしれません。(追記:SHARPも海外ではEL-9900の後継機であるEL-9950というものを販売しているようです)

前置きが長くなってしまいましたが、そんなわけで入手できるうちにと思いEL-5250Fを購入してみました。この機種は2007年に発売され、つい最近までは現行機種だったと思われるので、けっこう息の長い機種となります。今回の購入価格は3000円弱。こんな高性能な電卓がこんな価格で買えてしまうなんて、一昔前では考えられませんでしたが…。パッケージは最近の電卓によくあるブリスターパックとなっています。
EL-5250F パッケージ

このようにフラッグシップモデルらしく多数の計算機能を有しています。5進数計算なんて何に使うんだろう…!? 複素数演算、微分・積分、ソルバー機能も搭載していますが、行列演算はできないようです。ちなみにメモリ容量は4096バイトとなっています。
パッケージ裏側

電池はセットされており、電源ONですぐに使用できました。
セット内容

駆動用、バックアップ用にCR2032を各1個使用します。
電池ボックス

いちおう内部も見てみましたが、メインのチップはモールドされていて型番は不明でした。右側にシルク印刷があり、この基板はEL-5230/5250/5250Fで共通のようです(EL-5230はメモリ容量が1280バイトの下位機種)。
内部基板

本日の記事はここまでとしますが、次回は実際にプログラム機能を用いてベンチマークなども行ってみたいと思います。

Amazonならまだ買えます。

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