SII Ruputer Pro MP120
腕時計シリーズの最終回の今日は、腕時計というよりはむしろPDA、今でいうところの「スマートウォッチ」に近いSIIのRuputer Proを紹介します。CPUには松下製の16bit CPU, MN1020219(こちらに製品ページが残っています。命令セットなどの資料はありませんが…)を搭載し、RAMが128KB, ストレージ(フラッシュメモリ)が2MBとなっています。W-PsDOSというMS-DOSに似たOSを採用しており、PCと接続することによってPIMデータを同期させたり、アプリケーションをインストールしたりすることができるようになっています。また、販売当時はSDKが公開され、フリーソフトなども流通していたようです。普段は省電力のためLCDは消灯していますが、何かボタン操作をすると数秒間時刻が表示された後、このようなファイラー表示なります。

ファイラー表示になった時に時刻を確認するには"FILER/TIME"ボタンを押すと、数秒間時刻が表示されます。

ファイラー表示中に"MENU"ボタンを押すと、このようなメニューが表示されます。Windowsの右クリックのような感じですが、システムメニューやファイル操作メニューが出てきます。項目選択はオレンジ色のスティック、実行は"ENTER"、メニューを抜けるのは"MENU"です。

ファイラーはフラッシュメモリの内容をブラウズできるようになっていますが、中にはPIMデータも入っており、PDAとして利用できます。

拡張子EXFのファイルは実行形式のアプリケーションです。アプリやPIMを抜けるときは"FILER/TIME"ボタンを使用します。

システム情報からメモリ使用量を表示したところ。内蔵フラッシュメモリは2MBです。

下部には赤外線ポートがついており、Ruputer同士のほかASK対応PDAなどと連携が可能です。H/PCとデータの送受信ができるフリーソフトもあるようです。ASK対応とのことなのでザウルスなどとも連携ができるのかもしれませんね。

PCとの接続にはシリアルポート接続用のクレードルを用います。ファイルやPIMのやり取りができるようで、アプリケーションのインストールなどにもこれを使用します。PC側には専用のソフトウェアをインストールする必要がありますが、こちらも別途入手しましたので、また時間があれば試してみたいと思います。

このRuputerシリーズについてはこちらのWikiが詳しいです。活用方法やアプリケーションの紹介などもされていますので、ぜひ参考にしてみてください。SEIKOグループの会社は昔からこのようなスマートウォッチ的なものをいくつか出していますが、そのなかでも最古のものは1984年に発売された「腕コン」UC-2000でしょう。こちらはキーボード付きのドッキングステーションと接続することでポケコン的に使用できるようなものだったかと思います。そのあとにSIIから出たのが1998年発売のこのRuputerシリーズ、さらには2000年にEPSONからクロノビットシリーズ、2003年にはSIIからdocomo向けの腕時計型PHS, WRISTOMOが発売されました。いずれも大ヒットというわけにはいかなかったようで、今では後継機種的なものは出ていないようです。現在ではスマートウォッチといえばスマホと連動するようなSONYやサムスンの製品が思い浮かぶと思いますが、おそらく世界で最も古くからスマートウォッチ開発に取り組んでいたと思われるSEIKOならではの面白い製品を開発してほしいものですね。EPD搭載のSPIRITシリーズをベースにすればデザイン的にもよいものができそうですが…。

ファイラー表示になった時に時刻を確認するには"FILER/TIME"ボタンを押すと、数秒間時刻が表示されます。

ファイラー表示中に"MENU"ボタンを押すと、このようなメニューが表示されます。Windowsの右クリックのような感じですが、システムメニューやファイル操作メニューが出てきます。項目選択はオレンジ色のスティック、実行は"ENTER"、メニューを抜けるのは"MENU"です。

ファイラーはフラッシュメモリの内容をブラウズできるようになっていますが、中にはPIMデータも入っており、PDAとして利用できます。

拡張子EXFのファイルは実行形式のアプリケーションです。アプリやPIMを抜けるときは"FILER/TIME"ボタンを使用します。

システム情報からメモリ使用量を表示したところ。内蔵フラッシュメモリは2MBです。

下部には赤外線ポートがついており、Ruputer同士のほかASK対応PDAなどと連携が可能です。H/PCとデータの送受信ができるフリーソフトもあるようです。ASK対応とのことなのでザウルスなどとも連携ができるのかもしれませんね。

PCとの接続にはシリアルポート接続用のクレードルを用います。ファイルやPIMのやり取りができるようで、アプリケーションのインストールなどにもこれを使用します。PC側には専用のソフトウェアをインストールする必要がありますが、こちらも別途入手しましたので、また時間があれば試してみたいと思います。

このRuputerシリーズについてはこちらのWikiが詳しいです。活用方法やアプリケーションの紹介などもされていますので、ぜひ参考にしてみてください。SEIKOグループの会社は昔からこのようなスマートウォッチ的なものをいくつか出していますが、そのなかでも最古のものは1984年に発売された「腕コン」UC-2000でしょう。こちらはキーボード付きのドッキングステーションと接続することでポケコン的に使用できるようなものだったかと思います。そのあとにSIIから出たのが1998年発売のこのRuputerシリーズ、さらには2000年にEPSONからクロノビットシリーズ、2003年にはSIIからdocomo向けの腕時計型PHS, WRISTOMOが発売されました。いずれも大ヒットというわけにはいかなかったようで、今では後継機種的なものは出ていないようです。現在ではスマートウォッチといえばスマホと連動するようなSONYやサムスンの製品が思い浮かぶと思いますが、おそらく世界で最も古くからスマートウォッチ開発に取り組んでいたと思われるSEIKOならではの面白い製品を開発してほしいものですね。EPD搭載のSPIRITシリーズをベースにすればデザイン的にもよいものができそうですが…。
テーマ : 腕時計
ジャンル : ファッション・ブランド
SHARP 電訳機 IQ-200
本日は、前回に引き続きSHARPの古い電子辞書を紹介します。「電訳機 IQ-200」です。この機種はIQ-3000/5000とは異なり手帳型電卓の形をしており、キーボードもテンキーのみとなっています。発売は1981年と思われます。このシリーズには、収録語数の少ない下位機種であるIQ-150というものもありました。

この機種で文字を入力するには、キーボードの左上にある2つのキーを用います。一番左のキーで1文字目を入力します。このキーを押すたびに「英和」モードの時はアルファベットが a→b→c→… の順に、「和英」モードの時はカタカナが ア→イ→ウ→… の順に変化していきます。表示の右側には現在選択中のアルファベットを示すインジケータが表示されます。文字を逆送りするときは[←]キーを押します。

右隣のキーで2文字目を入力します。入力方法は同じです。この電子辞書ではすべての単語を先頭の2文字で検索する市ようになっています。

2文字の入力が完了したら[→]キーで候補を表示・選択することができ、[=]キーで翻訳されます。テンキーだけの電子辞書でアルファベットやカナを入力するために工夫されているとはいえ、かなりの手間がかかります。まだ当時はガラケーのようなテンキーによる文字入力方式が開発されていなかったのでしょうね。操作性は今一つとはいえ、当時ポケットに入る電子辞書といえばこれぐらいしかなかったのかもしれません。

IQ-5000がPC-1500と兄弟であるということを書きましたが、このIQ-200はどうでしょうか。大きさが似ているプログラム関数電卓のEL-5103と並べてみました。

裏ぶたを外すと4つのチップが見えます。SC882GはPC-1500と同じLCDコントローラです。LH532913はマスクROMでしょう。SC61256は型番からすると256バイト(?)のSRAMでしょうか。真ん中のSC43176がCPUである可能性が高いと思います。EL-5103のCPUであるSC43173, PC-1210/1211/1212のCPUであるSC43177/43178と型番が近いので、同時期に開発されたもののようです。内部アーキテクチャの類似性については資料がないので全くわかりませんが…。

というわけで、今回のシリーズでは草創期の電子辞書を2機種紹介させていただきました。現在では電子辞書は高性能化・多機能化し、OSとしてもWindows CEやAndroidを採用したものもあるなど小型のPCのようになっていますが、その遠い祖先にあたる機種たちはこのように電卓やポケコンの応用形として開発されていたようです。そして、これらのIQシリーズの後は、PC-1360Kをベースに開発されたSC電子システム手帳(およびその派生機種としての電子辞書) → PC-E500(PC-1480U)をベースに開発されたハイパー電子システム手帳・PIザウルス(およびその派生機種としての電子辞書)と進化を遂げていったものと思われます。PDA自体もその後はARM搭載のリナザウやNetWalkerへと進化していき、現在の電子辞書(おそらくARM搭載のものが多い)の基礎となっていったのかもしれませんね。
Android搭載の電子辞書。かなり欲しいかも…。

この機種で文字を入力するには、キーボードの左上にある2つのキーを用います。一番左のキーで1文字目を入力します。このキーを押すたびに「英和」モードの時はアルファベットが a→b→c→… の順に、「和英」モードの時はカタカナが ア→イ→ウ→… の順に変化していきます。表示の右側には現在選択中のアルファベットを示すインジケータが表示されます。文字を逆送りするときは[←]キーを押します。

右隣のキーで2文字目を入力します。入力方法は同じです。この電子辞書ではすべての単語を先頭の2文字で検索する市ようになっています。

2文字の入力が完了したら[→]キーで候補を表示・選択することができ、[=]キーで翻訳されます。テンキーだけの電子辞書でアルファベットやカナを入力するために工夫されているとはいえ、かなりの手間がかかります。まだ当時はガラケーのようなテンキーによる文字入力方式が開発されていなかったのでしょうね。操作性は今一つとはいえ、当時ポケットに入る電子辞書といえばこれぐらいしかなかったのかもしれません。

IQ-5000がPC-1500と兄弟であるということを書きましたが、このIQ-200はどうでしょうか。大きさが似ているプログラム関数電卓のEL-5103と並べてみました。

裏ぶたを外すと4つのチップが見えます。SC882GはPC-1500と同じLCDコントローラです。LH532913はマスクROMでしょう。SC61256は型番からすると256バイト(?)のSRAMでしょうか。真ん中のSC43176がCPUである可能性が高いと思います。EL-5103のCPUであるSC43173, PC-1210/1211/1212のCPUであるSC43177/43178と型番が近いので、同時期に開発されたもののようです。内部アーキテクチャの類似性については資料がないので全くわかりませんが…。

というわけで、今回のシリーズでは草創期の電子辞書を2機種紹介させていただきました。現在では電子辞書は高性能化・多機能化し、OSとしてもWindows CEやAndroidを採用したものもあるなど小型のPCのようになっていますが、その遠い祖先にあたる機種たちはこのように電卓やポケコンの応用形として開発されていたようです。そして、これらのIQシリーズの後は、PC-1360Kをベースに開発されたSC電子システム手帳(およびその派生機種としての電子辞書) → PC-E500(PC-1480U)をベースに開発されたハイパー電子システム手帳・PIザウルス(およびその派生機種としての電子辞書)と進化を遂げていったものと思われます。PDA自体もその後はARM搭載のリナザウやNetWalkerへと進化していき、現在の電子辞書(おそらくARM搭載のものが多い)の基礎となっていったのかもしれませんね。
Android搭載の電子辞書。かなり欲しいかも…。
SHARP 音声電訳機 IQ-5000
本日からまた少し古いガジェットを紹介します。本日紹介するのはSHARPの古い電子辞書「電訳機 IQ-5000」です。SHARPの電訳機といえば電子辞書のはしりともいえる1979年発売のIQ-3000が有名ですが、このIQ-5000は上位機種にあたり、1981年に発売されました。この機種の特徴は「音声電訳機」という愛称からもわかるように、その当時としては画期的ともいえる読み上げ機能でしょう。この機種が発売された当時友人がこれを持っていたのを触らせてもらったことがあり、オークションで出品されているのを見て、その当時のことを思い出して懐かしくなってしまい、思わず落札してしまいました。

今回入手できたものは比較的状態もよく、付属品も一通りそろっていました。

単語だけではなく会話文も収録されています。例文を日本語で呼び出したところ。

英語に翻訳したところ。

下の動画は音声読み上げをONにして実際に英語に翻訳してみたところです。
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本体裏面のふたを外すと言語ROMパックのスロットがあります。音声データを収録するために容量が大きくなってしまったのか、2つのパックが取り付けられています。

このIQ-5000、ポケコンのPC-1501と何となく似ています。大きさ、配色、デザインなど、通じるものがありますよね。

そこで内部的にPC-1501と共通の要素がないかどうか調べてみることにしました。画像はメイン基板です。LH5800というチップと、PC-1500/1501と同じLCDコントローラのSC882Gが搭載されています。LH5800はその型番から、PC-1500/1501に搭載されているLH5801に近いCPUであると思われますが、詳細は不明です。

もう1枚の基板には、マスクROMと思われるLH532901と、C-MOS SRAMであるTC5501(5101相当品、4bit×256word)が2個搭載されています。RAM容量は256Bということですね。

LH5800というチップについては検索してもほとんどヒットするページがないのですが、その中で興味深い特許を見つけました。その説明の中ではPC-1500シリーズと思われるようなポケコンの図やポケコンの内部構造や機能についての図が掲載されており、ポケコンの基本構造にかかわる重要な特許であろうと思われます。その解説文中にMPUの一例として "LH5800やLH5801" との記述があることから、やはりLH5800はLH5801に近いアーキテクチャのポケコン向けCPUであることが想像されます。使われているチップの類似性から考えると、IQ-5000は見た目だけではなくアーキテクチャとしてもPC-1500シリーズに似たものになっているようです。そういう意味ではPC-1500/1501の兄弟機種といってもよさそうですね。同様に、ひょっとすると下位機種のIQ-3000はPC-1210/11の兄弟機なのかもしれません。
今となっては最新の電子辞書の足元にもおよばない使い勝手ですが、ROMを追加することでコンテンツを追加できる構造や音声読み上げ機能など、内容的には現在の電子辞書にも通じるものがあると思います。ソフトバンクの創業者である孫正義氏がこの機種の発案者とも言われており、歴史的にも重要な機種だと思いますので、コレクションのひとつとして大切に保管していきたいと思います。

今回入手できたものは比較的状態もよく、付属品も一通りそろっていました。

単語だけではなく会話文も収録されています。例文を日本語で呼び出したところ。

英語に翻訳したところ。

下の動画は音声読み上げをONにして実際に英語に翻訳してみたところです。
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本体裏面のふたを外すと言語ROMパックのスロットがあります。音声データを収録するために容量が大きくなってしまったのか、2つのパックが取り付けられています。

このIQ-5000、ポケコンのPC-1501と何となく似ています。大きさ、配色、デザインなど、通じるものがありますよね。

そこで内部的にPC-1501と共通の要素がないかどうか調べてみることにしました。画像はメイン基板です。LH5800というチップと、PC-1500/1501と同じLCDコントローラのSC882Gが搭載されています。LH5800はその型番から、PC-1500/1501に搭載されているLH5801に近いCPUであると思われますが、詳細は不明です。

もう1枚の基板には、マスクROMと思われるLH532901と、C-MOS SRAMであるTC5501(5101相当品、4bit×256word)が2個搭載されています。RAM容量は256Bということですね。

LH5800というチップについては検索してもほとんどヒットするページがないのですが、その中で興味深い特許を見つけました。その説明の中ではPC-1500シリーズと思われるようなポケコンの図やポケコンの内部構造や機能についての図が掲載されており、ポケコンの基本構造にかかわる重要な特許であろうと思われます。その解説文中にMPUの一例として "LH5800やLH5801" との記述があることから、やはりLH5800はLH5801に近いアーキテクチャのポケコン向けCPUであることが想像されます。使われているチップの類似性から考えると、IQ-5000は見た目だけではなくアーキテクチャとしてもPC-1500シリーズに似たものになっているようです。そういう意味ではPC-1500/1501の兄弟機種といってもよさそうですね。同様に、ひょっとすると下位機種のIQ-3000はPC-1210/11の兄弟機なのかもしれません。
今となっては最新の電子辞書の足元にもおよばない使い勝手ですが、ROMを追加することでコンテンツを追加できる構造や音声読み上げ機能など、内容的には現在の電子辞書にも通じるものがあると思います。ソフトバンクの創業者である孫正義氏がこの機種の発案者とも言われており、歴史的にも重要な機種だと思いますので、コレクションのひとつとして大切に保管していきたいと思います。
SHARP 電訳機 PA-6110
前回紹介した、電子電話帳PA-6000には、ほぼ同じ筐体(おそらくアーキテクチャも同じ)をもつ兄弟機種があります。その一覧を下記に示します。
PA-6000:「電子電話帳」 電話帳、メモ、計算
PA-6100:「電訳機」 5ヵ国語(中、韓、英、仏、西)辞書、計算、通貨換算
PA-6110:「電訳機」 6ヵ国語(英、仏、独、伊、西、露)辞書、計算、通貨換算
PA-6200:「電訳機」 韓国語・英語辞書、韓国旅行ガイド、計算、通貨換算
PA-6000との異同を見てみたかったので入手したのですが、今回はヨーロッパ中心に使えそうなPA-6110を選んでみました。

このように、6ヵ国語の辞書や会話文が収録されています。

ここからがPA-6000(右側)との比較です。並べてみると、デザイン上は一部のキー配列を除いてほぼ同じように見えます。手帳型ケースもおそらくほとんど同じです。

裏面。PA-6110(左側)はその性質上バックアップ電池と4pinコネクタがありません。その点を除くとほぼ同じ形状をしています。

側面のアップ。PA-6110(下側)では、本来4pinコネクタやバックアップ電池が入るであろう場所をあとからプラスチックで埋めたような構造に見えます。このことから、筐体も基本設計としては同じものを流用していることがわかりますね。

PA-6000~6200のこれらのシリーズでできることは、基本的にはPA-7000以降の上位機種にICカードをセットしてもできると思います。1台でICカードを差し替えながら使うか、薄型軽量な機器を用途に応じて選ぶか、どちらのほうがよいかは人それぞれだと思いますので、いろいろなニーズにこたえる目的で発売されたのでしょうね。特にPA-6000をwebで検索する限りけっこう愛用者がおられたようで、一定の需要はあったのだと思われます。
今となってはこんな機種のほうが使い勝手はよいですね。
PA-6000:「電子電話帳」 電話帳、メモ、計算
PA-6100:「電訳機」 5ヵ国語(中、韓、英、仏、西)辞書、計算、通貨換算
PA-6110:「電訳機」 6ヵ国語(英、仏、独、伊、西、露)辞書、計算、通貨換算
PA-6200:「電訳機」 韓国語・英語辞書、韓国旅行ガイド、計算、通貨換算
PA-6000との異同を見てみたかったので入手したのですが、今回はヨーロッパ中心に使えそうなPA-6110を選んでみました。

このように、6ヵ国語の辞書や会話文が収録されています。

ここからがPA-6000(右側)との比較です。並べてみると、デザイン上は一部のキー配列を除いてほぼ同じように見えます。手帳型ケースもおそらくほとんど同じです。

裏面。PA-6110(左側)はその性質上バックアップ電池と4pinコネクタがありません。その点を除くとほぼ同じ形状をしています。

側面のアップ。PA-6110(下側)では、本来4pinコネクタやバックアップ電池が入るであろう場所をあとからプラスチックで埋めたような構造に見えます。このことから、筐体も基本設計としては同じものを流用していることがわかりますね。

PA-6000~6200のこれらのシリーズでできることは、基本的にはPA-7000以降の上位機種にICカードをセットしてもできると思います。1台でICカードを差し替えながら使うか、薄型軽量な機器を用途に応じて選ぶか、どちらのほうがよいかは人それぞれだと思いますので、いろいろなニーズにこたえる目的で発売されたのでしょうね。特にPA-6000をwebで検索する限りけっこう愛用者がおられたようで、一定の需要はあったのだと思われます。
今となってはこんな機種のほうが使い勝手はよいですね。
SHARP 電子電話帳 PA-6000
このことろSHARPのレトロなPDA系の紹介が続いていますが、本日は最近手に入れた電子手帳、PA-6000を紹介します。この機種はPA-7000に近く、2行表示、RAM 16KB、内蔵時計なしというスペックになっています。この機種の特徴はなんといってもその薄さですが、その代わりICカードは使用できません。また、スケジュール機能も搭載しておらず、「電話帳」「メモ」「計算」のみとなっています。そのため、名称も「電子手帳」ではなく「電子電話帳」となっています。

手帳型ケースから出したところ。シートキーはないのでこのように本体は薄型の電卓のような形です。

裏返したところ。薄いとはいってもこのとおり4pinコネクタを搭載しており、他の機種やPC、プリンタなどと接続することが可能です。

他のPA-6000シリーズの電子手帳と並べてみました。左から順に、PA-6000, PA-6500, PA-6300。多機能なPA-6300/6500はPA-6000より大型になっています。この時期にこの薄さの筐体(PA-6000)に収めるには、この程度の機能が精いっぱいだっだのでしょうね。

PA-7000(右側)と並べてみました。スマートなイメージのPA-7000も、PA-6000と並べるとごつく見えますね。ICカードスロットを搭載しているため仕方がないところですが…。

PA-7000(右側)との厚さ比較。PA-6000の薄さにびっくりです。さすがにこれだけ薄いと分解して中を覗いてみようという気にもなりません。元に戻せなくなりそうなので…。

この機種には、兄弟機種ともいえる電子辞書(「電訳機」)がいくつか存在します。次回はその中のひとつ、PA-6110を紹介したいと思います。

手帳型ケースから出したところ。シートキーはないのでこのように本体は薄型の電卓のような形です。

裏返したところ。薄いとはいってもこのとおり4pinコネクタを搭載しており、他の機種やPC、プリンタなどと接続することが可能です。

他のPA-6000シリーズの電子手帳と並べてみました。左から順に、PA-6000, PA-6500, PA-6300。多機能なPA-6300/6500はPA-6000より大型になっています。この時期にこの薄さの筐体(PA-6000)に収めるには、この程度の機能が精いっぱいだっだのでしょうね。

PA-7000(右側)と並べてみました。スマートなイメージのPA-7000も、PA-6000と並べるとごつく見えますね。ICカードスロットを搭載しているため仕方がないところですが…。

PA-7000(右側)との厚さ比較。PA-6000の薄さにびっくりです。さすがにこれだけ薄いと分解して中を覗いてみようという気にもなりません。元に戻せなくなりそうなので…。

この機種には、兄弟機種ともいえる電子辞書(「電訳機」)がいくつか存在します。次回はその中のひとつ、PA-6110を紹介したいと思います。