TI製ポケコン BASICALC TI-74
本日は、前回のTI-82に引き続きTIの製品を紹介します。BASICが使用できるポケコン、BASICALC TI-74です。日本製のポケコンと同様、電卓モードとBASICモードを切り替えて使用するようになっています。RAMは8KB内蔵し、CPUにはTI製のTMS70C46というものが使用されています。今回入手したものは、本体、ハードカバー、説明書、FINANCEプログラム(ROM)カートリッジ、8KB RAMカートリッジがセットになったものです。

FINANCEカートリッジと専用のテンプレート。カートリッジ内のプログラムは RUN "プログラム名" で呼び出せます。

RAMカートリッジ。単純に増設メモリとして使用する(フリーエリアが16KBになる)方法と、本体内のRAMをバックアップ・リストアできる独立したメモリとして使用する方法があります。増設メモリとして使用するには CALL ADDMEM を、独立したメモリとして使用するには NEW ALL を実行(プログラムは消去されます)します。今回入手したものは8KBでしたが、このほかに32KBのRAMカートリッジもあるようです。

電卓モードでは、セパレータ("|"マーク)の左が計算結果、右側は最後に使用した演算子や関数などが表示されます。

本体付属のBASICリファレンスおよび、ハードウェアの解説書(Technical Data Manual、メモリマップや回路図、拡張バスのタイミングなども載っています)がDaves Old Computersからダウンロードできます。残念ながらPEEK, POKEなどのメモリにアクセスする命令はなく、CALL命令も任意のアドレスを指定して実行できるわけでもなく機械語でのプログラミングは難しそうですが…。(ASM7というTI製のアセンブラが存在するようなのですが、詳細は不明です。少し調べてみて使えそうならまた報告します。)

FINANCEカートリッジと専用のテンプレート。カートリッジ内のプログラムは RUN "プログラム名" で呼び出せます。

RAMカートリッジ。単純に増設メモリとして使用する(フリーエリアが16KBになる)方法と、本体内のRAMをバックアップ・リストアできる独立したメモリとして使用する方法があります。増設メモリとして使用するには CALL ADDMEM を、独立したメモリとして使用するには NEW ALL を実行(プログラムは消去されます)します。今回入手したものは8KBでしたが、このほかに32KBのRAMカートリッジもあるようです。

電卓モードでは、セパレータ("|"マーク)の左が計算結果、右側は最後に使用した演算子や関数などが表示されます。

本体付属のBASICリファレンスおよび、ハードウェアの解説書(Technical Data Manual、メモリマップや回路図、拡張バスのタイミングなども載っています)がDaves Old Computersからダウンロードできます。残念ながらPEEK, POKEなどのメモリにアクセスする命令はなく、CALL命令も任意のアドレスを指定して実行できるわけでもなく機械語でのプログラミングは難しそうですが…。(ASM7というTI製のアセンブラが存在するようなのですが、詳細は不明です。少し調べてみて使えそうならまた報告します。)
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グラフ関数電卓 TI-82
本日からは少し電卓・ポケコンを紹介します。最近はグラフ電卓ネタが続いていましたが、本日もTIのグラフ関数電卓、TI-82です。(英文マニュアルがこちらからダウンロードできます)
この電卓の最大の特徴は、なんといってもCPUにZ80を搭載しているところでしょう。ポケコンでZ80を搭載しているものはPC-E200, PC-1600K, PC-850V/VSなどいろいろな機種がありますが、電卓ではこのTI-82およびその後継機種ぐらいしか私は知らないです。

似たような雰囲気のEL-9600と並べてみたところ。EL-9600を手にしたとき、何となく「TI-82に似てる」と思ったのですが、並べてみると大きさも雰囲気も結構違いますね…(汗)

グラフを描くのは簡単です。[Y=]キーで関数式一覧編集画面を表示して式を入力(Y=f(X)の形式で)し、[WINDOW]キーでスケールを設定して[GRAPH]キーを押すだけです。
機能的にはEL-9600あたりに近い印象です。数式エディタは搭載していませんが、通常の関数計算機能のほか、行列演算、統計計算、リスト処理、数値積分、ソルバー機能などを搭載しています。プログラミング言語はEL-9600同様、BASICに似た言語を搭載しています。メモリは28KB搭載しており、大きなプログラムも作成可能です。Z80搭載ということでやはり機械語のプログラムを使用できるかどうか、というところが気になると思いますが、PCと接続することで可能になるようです。TI-82 ASM Cornerに、システムコールなども含めた機械語プログラミングのための解説がある(Z80の機械語の基礎から書いてあります)ので、興味のある方は参照してみてはいかがでしょうか。プログラム転送に必要なケーブルを自作した方もいらっしゃる(ticalc.orgに解説があります)ようなので、時間のあるときにでも試してみたいと思います。
我が家のグラフ関数電卓たちです。それぞれに個性があっておもしろいですね。理解するのに苦労しているのはやはり多機能すぎるHP-48GXと、マニュアルがなくてさっぱりわからないEL-9000です。他は大体把握できてきたのですけどね…。グラフ関数電卓については今後はPCとの接続(HP-48GX, TI-82)や使用方法の解説(わかり次第ですが…HP-48GX, EL-9000)などの記事を予定しています。

後継機種のTI-84、同じくZ80搭載です。
今年に入ってカラー版も出たようです!
カラーのZ80搭載電卓なんて、ちょっと欲しいかも!?
この電卓の最大の特徴は、なんといってもCPUにZ80を搭載しているところでしょう。ポケコンでZ80を搭載しているものはPC-E200, PC-1600K, PC-850V/VSなどいろいろな機種がありますが、電卓ではこのTI-82およびその後継機種ぐらいしか私は知らないです。

似たような雰囲気のEL-9600と並べてみたところ。EL-9600を手にしたとき、何となく「TI-82に似てる」と思ったのですが、並べてみると大きさも雰囲気も結構違いますね…(汗)

グラフを描くのは簡単です。[Y=]キーで関数式一覧編集画面を表示して式を入力(Y=f(X)の形式で)し、[WINDOW]キーでスケールを設定して[GRAPH]キーを押すだけです。
機能的にはEL-9600あたりに近い印象です。数式エディタは搭載していませんが、通常の関数計算機能のほか、行列演算、統計計算、リスト処理、数値積分、ソルバー機能などを搭載しています。プログラミング言語はEL-9600同様、BASICに似た言語を搭載しています。メモリは28KB搭載しており、大きなプログラムも作成可能です。Z80搭載ということでやはり機械語のプログラムを使用できるかどうか、というところが気になると思いますが、PCと接続することで可能になるようです。TI-82 ASM Cornerに、システムコールなども含めた機械語プログラミングのための解説がある(Z80の機械語の基礎から書いてあります)ので、興味のある方は参照してみてはいかがでしょうか。プログラム転送に必要なケーブルを自作した方もいらっしゃる(ticalc.orgに解説があります)ようなので、時間のあるときにでも試してみたいと思います。
我が家のグラフ関数電卓たちです。それぞれに個性があっておもしろいですね。理解するのに苦労しているのはやはり多機能すぎるHP-48GXと、マニュアルがなくてさっぱりわからないEL-9000です。他は大体把握できてきたのですけどね…。グラフ関数電卓については今後はPCとの接続(HP-48GX, TI-82)や使用方法の解説(わかり次第ですが…HP-48GX, EL-9000)などの記事を予定しています。

後継機種のTI-84、同じくZ80搭載です。
今年に入ってカラー版も出たようです!
カラーのZ80搭載電卓なんて、ちょっと欲しいかも!?
Jornada 690おすすめアプリ(3)
今回でJornada 690アプリ紹介シリーズはいったん終了します。今日も以下の3つのアプリケーションを紹介します。
1. Ruby Reader
フリーの電子書籍、「青空文庫」のふりがなつきテキストファイルにも対応したテキストリーダーです。読みかけのテキストについては続きから読むことが可能です。
RubyReaderサポートページからRubyReader 1.5.4のSH3版をダウンロードし、LZHファイル内のRubyReader.exeをCFかActiveSync経由でJornadaにコピーします。(2.01でもよいのですが、こちらはシェアウェアとなっています。作者様はWindows 8版の開発もされており、現在もサポートはされているかと思いますので、より高機能なものがよければ2.01を試してみてもよいと思います。)

2. nPOP
Pocket Outlookは重いので、Jornadaでメールを送受信するには別のメーラーを入れたほうがよい場合があります。このnPOPはPOP3対応のメーラーのひとつですが、Pocket PostPetでも使用していことがあるのでこれを選びました。複数アカウントに対応しており、動作は軽快です。ただし、Exchange ActivesyncやIMAPには対応していませんので、Windows Live MailやGmailは使用できません。
公式サイトからダウンロードできます。"Windows CE 2.11以上 (MIPS, SH-3, SH-4, StrongARM)"をダウンロードし、ZIPファイル内のSH3フォルダにあるnPOP.exeをCFかActiveSync経由でJornadaにコピーします。

3. CFチェック
Windows CE 2.11はサスペンドの状態から起動してからCFなどのメモリカードを認識するのに時間がかかりますが、正しく認識されていないうちにアクセスしようとするとメモリカードの名前がころころ変わったりして色々と不具合が起こります。これをさけるため、CFが正しく認識されているかどうかをタスクトレイのアイコンで知らせてくれるツールです。
snow様のサイト(雪の降る街)の"Down Load"のところからダウンロードできます。Jornada680/690用をダウンロードし、LZHファイル内のCFCHECK.exeをCFかActiveSync経由でJornadaにコピーします。ショートカットを作成してスタートアップフォルダに入れておくと自動起動するようになり便利です。起動してからCFカードが認識されるまでの間ダイアログを表示して知らせてくれる(設定でOffにもできます)うえ、タスクトレイのアイコンからもCFカードの状態が確認可能です。

Jornada 690にはもともとPocket Outlook、Pocket Office、ボイスレコーダ、InkWriter(手書きメモ)などのアプリケーションがプリインストールされています。これに加え今回3回に分けて紹介したアプリケーションをインストールすれば十分使えそうですね。もちろんクラウドと同期させるなどということは困難ですが、用途を限れば特に問題はないでしょう。テキスト入力マシンとしての使いやすさやバッテリの持ちなどについて、N-08Bとも比較しながら使っていこうと思います。
1. Ruby Reader
フリーの電子書籍、「青空文庫」のふりがなつきテキストファイルにも対応したテキストリーダーです。読みかけのテキストについては続きから読むことが可能です。
RubyReaderサポートページからRubyReader 1.5.4のSH3版をダウンロードし、LZHファイル内のRubyReader.exeをCFかActiveSync経由でJornadaにコピーします。(2.01でもよいのですが、こちらはシェアウェアとなっています。作者様はWindows 8版の開発もされており、現在もサポートはされているかと思いますので、より高機能なものがよければ2.01を試してみてもよいと思います。)

2. nPOP
Pocket Outlookは重いので、Jornadaでメールを送受信するには別のメーラーを入れたほうがよい場合があります。このnPOPはPOP3対応のメーラーのひとつですが、Pocket PostPetでも使用していことがあるのでこれを選びました。複数アカウントに対応しており、動作は軽快です。ただし、Exchange ActivesyncやIMAPには対応していませんので、Windows Live MailやGmailは使用できません。
公式サイトからダウンロードできます。"Windows CE 2.11以上 (MIPS, SH-3, SH-4, StrongARM)"をダウンロードし、ZIPファイル内のSH3フォルダにあるnPOP.exeをCFかActiveSync経由でJornadaにコピーします。

3. CFチェック
Windows CE 2.11はサスペンドの状態から起動してからCFなどのメモリカードを認識するのに時間がかかりますが、正しく認識されていないうちにアクセスしようとするとメモリカードの名前がころころ変わったりして色々と不具合が起こります。これをさけるため、CFが正しく認識されているかどうかをタスクトレイのアイコンで知らせてくれるツールです。
snow様のサイト(雪の降る街)の"Down Load"のところからダウンロードできます。Jornada680/690用をダウンロードし、LZHファイル内のCFCHECK.exeをCFかActiveSync経由でJornadaにコピーします。ショートカットを作成してスタートアップフォルダに入れておくと自動起動するようになり便利です。起動してからCFカードが認識されるまでの間ダイアログを表示して知らせてくれる(設定でOffにもできます)うえ、タスクトレイのアイコンからもCFカードの状態が確認可能です。

Jornada 690にはもともとPocket Outlook、Pocket Office、ボイスレコーダ、InkWriter(手書きメモ)などのアプリケーションがプリインストールされています。これに加え今回3回に分けて紹介したアプリケーションをインストールすれば十分使えそうですね。もちろんクラウドと同期させるなどということは困難ですが、用途を限れば特に問題はないでしょう。テキスト入力マシンとしての使いやすさやバッテリの持ちなどについて、N-08Bとも比較しながら使っていこうと思います。
※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
Jornada 690おすすめアプリ(2)
今日も前回に引き続き、Jornadaに対応するアプリケーションを紹介します。
1. SuperEditor F99 Lite
フリーのスクリーンエディタです。Windows CE用のエディタとしてはPocket WZが有名ですが、残念ながら現在は手に入らないため、こちらをダウンロードしてみました。
Vectorからダウンロードし、LZHファイルを解凍してできたsece101.exeをActiveSyncのインストールされたPCで、Jornadaを接続してから実行するとインストールされます。

2. TascalRegEdit
コントロールパネルからは変更できないカスタマイズを行うためにはレジストリを操作する必要がありますす。しかし、デスクトップPC用のWindowsにはレジストリエディタが標準で搭載されていますが、Windows CEにはありません。そこで、フリーのレジストリエディタを使用することになりますが、その中では最も有名なもののひとつがこれだと思います。
Vectorから"TascalRegEdit(Handheld PC版)0.82"をダウンロードし、ZIPファイルを解凍してできたファイルの中で、TRE.SH3.CABがJornada対応版になりますので、このファイルをActiveSyncまたはCF経由でJornaraにコピーし、ダブルタップして開くとインストールされます。

3. EBPocket
Jornadaには辞書ソフトがプリインストールされていません。せっかく小型のマシンなので、持ち歩くなら電子辞書としても使用したくなりますね。そんなときに利用できるEPWING/電子ブック(EB)対応の検索ソフトです。このソフトは幅広い機種に対応しており、Windows CEの2.11~5.2、Windows、Android、iOSなどにも対応しているのが特徴です。
作者様のサイトからダウンロードし、ZIPアーカイブ内のcabs\EBPocket.HPCPro_SH3.CABがJornada対応版となりますので、このファイルをActiveSyncまたはCF経由でJornaraにコピーし、ダブルタップして開くとインストールされます。辞書ファイルは容量が大きいためCFを使用することになります。Jornadaで動作可能なCFの最大容量は不明(Webでは1GBまでは報告をみかけました)ですが、手持ちの4GBのCFに辞書ファイルをコピーしたところ、問題なく動作しました。(手持ちの電子ブック「辞書パック10」と、EPWING規格の「広辞苑第5版」で動作を確認しました。)

H/PC Pro 3.0 (Windows CE 2.11)は古いOSではありますが、探せば実用的なアプリケーションソフトはまだまだ見つかります。Jornadaはコンパクトでキーボードも打ちやすく、バッテリもそこそこ持つ(互換バッテリも入手可能)ので、ポメラ代わり&電子辞書代わりに便利に使えそうですね。
左側のCFで動作確認しました。右側は互換バッテリーです。使用していますが結構持ちますね。
1. SuperEditor F99 Lite
フリーのスクリーンエディタです。Windows CE用のエディタとしてはPocket WZが有名ですが、残念ながら現在は手に入らないため、こちらをダウンロードしてみました。
Vectorからダウンロードし、LZHファイルを解凍してできたsece101.exeをActiveSyncのインストールされたPCで、Jornadaを接続してから実行するとインストールされます。

2. TascalRegEdit
コントロールパネルからは変更できないカスタマイズを行うためにはレジストリを操作する必要がありますす。しかし、デスクトップPC用のWindowsにはレジストリエディタが標準で搭載されていますが、Windows CEにはありません。そこで、フリーのレジストリエディタを使用することになりますが、その中では最も有名なもののひとつがこれだと思います。
Vectorから"TascalRegEdit(Handheld PC版)0.82"をダウンロードし、ZIPファイルを解凍してできたファイルの中で、TRE.SH3.CABがJornada対応版になりますので、このファイルをActiveSyncまたはCF経由でJornaraにコピーし、ダブルタップして開くとインストールされます。

3. EBPocket
Jornadaには辞書ソフトがプリインストールされていません。せっかく小型のマシンなので、持ち歩くなら電子辞書としても使用したくなりますね。そんなときに利用できるEPWING/電子ブック(EB)対応の検索ソフトです。このソフトは幅広い機種に対応しており、Windows CEの2.11~5.2、Windows、Android、iOSなどにも対応しているのが特徴です。
作者様のサイトからダウンロードし、ZIPアーカイブ内のcabs\EBPocket.HPCPro_SH3.CABがJornada対応版となりますので、このファイルをActiveSyncまたはCF経由でJornaraにコピーし、ダブルタップして開くとインストールされます。辞書ファイルは容量が大きいためCFを使用することになります。Jornadaで動作可能なCFの最大容量は不明(Webでは1GBまでは報告をみかけました)ですが、手持ちの4GBのCFに辞書ファイルをコピーしたところ、問題なく動作しました。(手持ちの電子ブック「辞書パック10」と、EPWING規格の「広辞苑第5版」で動作を確認しました。)

H/PC Pro 3.0 (Windows CE 2.11)は古いOSではありますが、探せば実用的なアプリケーションソフトはまだまだ見つかります。Jornadaはコンパクトでキーボードも打ちやすく、バッテリもそこそこ持つ(互換バッテリも入手可能)ので、ポメラ代わり&電子辞書代わりに便利に使えそうですね。
※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
左側のCFで動作確認しました。右側は互換バッテリーです。使用していますが結構持ちますね。
tag : WindowsCEHPJornada690SuperEditorF99TascalRegEditEBPocket
Jornada 690おすすめアプリ(1)
電卓シリーズはいったん終了して、今日からJornada 690に少しずつアプリケーションソフトをインストールしてみます。今日は3つ紹介します。
1. Capt XP Pro for WindiowsCE
COWON V5のところでも紹介した画面キャプチャツールです。
作者様のサイトからダウンロードし、ZIPを解凍して得られるファイルから、SH3フォルダ内のxpcep.exeがJornada対応版です。CFかActiveSyncを利用してJornadaの適当な場所にコピーし、ショートカットを作成するだけで使用できます。これ以降のスクリーンショットはすべてこのソフトを使用しています。

2. Calc98
多機能な関数電卓です。統計計算、n進法計算(2/8/16以外も可能)、金融計算機能なども備えています。Jornadaはもともと電卓(HP-15C, HP-48GXなど)の上位機種として展開されたHP-95/100/200LXの後継機として発売されたもの(Jornada以前は実際にHP-620LXなどの型番が使用されていました)であり、HPから"OmniSolve"という多機能電卓アプリが提供されていたようですが、残念ながら現在は提供終了となっているようです。そこで、代わりになるものはないかと探していてこれを見つけました。
ダウンロードはthe calculator home pageから可能です。Jornada 690はSH3搭載のWindows CE 2.11なので、"Download Calc98 for WindowsCE 2, SH processor"からダウンロードしてください。インストールするにはActiveSyncのインストールされているPCでダウンロードしたインストーラを実行し、Jornadaを接続すればOKです。

3. SmallTweak
Tillansoftさん作のユーティリティーで、本来ならレジストリを操作しないとできないようなシステム設定の変更を可能にしてくれます。ウィンドウアニメーションの設定、デスクトップのシステムアイコンの設定、ファイルタイプの設定、電源設定、フォント設定、IME起動キー設定、スクロールバー設定、入力パネル設定や、履歴の消去などの機能がついています。
作者様のサイトが閉鎖になっており、現在はぺルびと共和国からダウンロード可能です。下のほうの"Software Download"から、下から2番目のSmallTweak(Version 4.0 SH-3版)をダウンロードしてください。ZIPを解凍して得られるCABファイルをCFかActiveSyncでJornadaにコピーし、ダブルタップして実行するとインストールされます。ちなみに"stweakc.sh3.CAB"はコントロールパネル組み込み型、"stweake.sh3.CAB"は独立型ですので、好みに応じて選択してください。下記のスクリーンショットはコントロールパネル組み込み型です。


本日はこの3つで終わりですが、今後もまた少しずつ紹介していきたいと思います。
1. Capt XP Pro for WindiowsCE
COWON V5のところでも紹介した画面キャプチャツールです。
作者様のサイトからダウンロードし、ZIPを解凍して得られるファイルから、SH3フォルダ内のxpcep.exeがJornada対応版です。CFかActiveSyncを利用してJornadaの適当な場所にコピーし、ショートカットを作成するだけで使用できます。これ以降のスクリーンショットはすべてこのソフトを使用しています。

2. Calc98
多機能な関数電卓です。統計計算、n進法計算(2/8/16以外も可能)、金融計算機能なども備えています。Jornadaはもともと電卓(HP-15C, HP-48GXなど)の上位機種として展開されたHP-95/100/200LXの後継機として発売されたもの(Jornada以前は実際にHP-620LXなどの型番が使用されていました)であり、HPから"OmniSolve"という多機能電卓アプリが提供されていたようですが、残念ながら現在は提供終了となっているようです。そこで、代わりになるものはないかと探していてこれを見つけました。
ダウンロードはthe calculator home pageから可能です。Jornada 690はSH3搭載のWindows CE 2.11なので、"Download Calc98 for WindowsCE 2, SH processor"からダウンロードしてください。インストールするにはActiveSyncのインストールされているPCでダウンロードしたインストーラを実行し、Jornadaを接続すればOKです。

3. SmallTweak
Tillansoftさん作のユーティリティーで、本来ならレジストリを操作しないとできないようなシステム設定の変更を可能にしてくれます。ウィンドウアニメーションの設定、デスクトップのシステムアイコンの設定、ファイルタイプの設定、電源設定、フォント設定、IME起動キー設定、スクロールバー設定、入力パネル設定や、履歴の消去などの機能がついています。
作者様のサイトが閉鎖になっており、現在はぺルびと共和国からダウンロード可能です。下のほうの"Software Download"から、下から2番目のSmallTweak(Version 4.0 SH-3版)をダウンロードしてください。ZIPを解凍して得られるCABファイルをCFかActiveSyncでJornadaにコピーし、ダブルタップして実行するとインストールされます。ちなみに"stweakc.sh3.CAB"はコントロールパネル組み込み型、"stweake.sh3.CAB"は独立型ですので、好みに応じて選択してください。下記のスクリーンショットはコントロールパネル組み込み型です。


本日はこの3つで終わりですが、今後もまた少しずつ紹介していきたいと思います。
※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
SHARP グラフ関数電卓 EL-9600
今日は、SHARPの電卓シリーズ第3弾、前回のEL-9000と同じくグラフ関数電卓のEL-9600を紹介します。この機種はSHARPのグラフ電卓としては比較的後期のモデルとなり、EL-9000とは機能や操作性など、まったく異なったものになっています。LCDには感圧式タッチパネルを搭載し、ペンも付属しています。今回入手したものはマニュアルつきでしたが、英語版のマニュアルならSHARPオーストラリアのサイトからダウンロードできます。

EL-9000と並べてみたところ。EL-9000は普通の手帳型電卓サイズでしたが、EL-9600はかなり大型化しており、ポケコン並みのサイズとなっています。

サイズ的には同様の高性能グラフ電卓であるHP-48GXと近いですね。横幅はEL-9600のほうがあります。

HP-48GX同様、数式エディタを内蔵しています。使用するにはSETUPメニューで入力方法を"Equation Editor"に設定するだけです。その状態で、単純な1行入力では表示できない複雑な数式を入力しようとする(分数を使用するなど)と、自動的に数式エディタの画面になります。入力終了後はENTERキーを押すことで直ちに計算結果が表示されます。
これに対してHP-48GXでは、EQUATIONキーを押して数式エディタを起動し、ENTERキーで数式の形のままスタックに積むか、EVALキーで計算結果を求めるようになっています。HP-48GXのほうが汎用性が高い設計と思いますが、操作が易しいのはEL-9600ですね。

EL-9600もHP-48GXと同様、機能が多すぎてキーに全てを割り当てられないため、メニューを搭載しています。写真は数学関数のメニューを呼び出したところ(EL-9600のMATHキー、HP-48GXのMTHキー)です。EL-9600はカーソルキー、数字キーかタッチペンで項目を選択するようになっているのに対し、HP-48GXは画面下部に表示される項目を対応するファンクションキーで選択するようになっています。

プログラム機能についてもEL-9000とは全く異なったものとなっています。EL-9000はSHARPのプログラム関数電卓の伝統的なAERの仕様に準拠していましたが、EL-9600ではBASICに近い文法となっています。例えは変数の内容を表示するのにPrint, 変数に値を入力するのにInput, 条件判断にIf~Gotoなどといった感じです。変数はA~Zで配列は利用できませんが、これとは別に行列変数A~Jがあるので、これを2次元配列の代用にできそうです。フリーエリアも最大で20KB程度使用できるようなので、かなり本格的なプログラムが作れそうですね。
SHARPはこの機種の後もいくつかグラフ関数電卓を出しますが、最終機種はEL-9900となっているようです。この機種はSHARPのサイトにも掲載されてはいますが、Webの通販サイトを見ても販売しているところはなく、事実上販売終了と考えてよさそうです。対するCASIOがfx-9860GIIやfx-CG20などを現行機種として販売していることを思うと寂しい気もしますが、SHARPにはもう高性能な電卓を販売する余力もなくなってしまったのでしょうか…。
現在販売されているグラフ電卓の例です。

EL-9000と並べてみたところ。EL-9000は普通の手帳型電卓サイズでしたが、EL-9600はかなり大型化しており、ポケコン並みのサイズとなっています。

サイズ的には同様の高性能グラフ電卓であるHP-48GXと近いですね。横幅はEL-9600のほうがあります。

HP-48GX同様、数式エディタを内蔵しています。使用するにはSETUPメニューで入力方法を"Equation Editor"に設定するだけです。その状態で、単純な1行入力では表示できない複雑な数式を入力しようとする(分数を使用するなど)と、自動的に数式エディタの画面になります。入力終了後はENTERキーを押すことで直ちに計算結果が表示されます。
これに対してHP-48GXでは、EQUATIONキーを押して数式エディタを起動し、ENTERキーで数式の形のままスタックに積むか、EVALキーで計算結果を求めるようになっています。HP-48GXのほうが汎用性が高い設計と思いますが、操作が易しいのはEL-9600ですね。

EL-9600もHP-48GXと同様、機能が多すぎてキーに全てを割り当てられないため、メニューを搭載しています。写真は数学関数のメニューを呼び出したところ(EL-9600のMATHキー、HP-48GXのMTHキー)です。EL-9600はカーソルキー、数字キーかタッチペンで項目を選択するようになっているのに対し、HP-48GXは画面下部に表示される項目を対応するファンクションキーで選択するようになっています。

プログラム機能についてもEL-9000とは全く異なったものとなっています。EL-9000はSHARPのプログラム関数電卓の伝統的なAERの仕様に準拠していましたが、EL-9600ではBASICに近い文法となっています。例えは変数の内容を表示するのにPrint, 変数に値を入力するのにInput, 条件判断にIf~Gotoなどといった感じです。変数はA~Zで配列は利用できませんが、これとは別に行列変数A~Jがあるので、これを2次元配列の代用にできそうです。フリーエリアも最大で20KB程度使用できるようなので、かなり本格的なプログラムが作れそうですね。
SHARPはこの機種の後もいくつかグラフ関数電卓を出しますが、最終機種はEL-9900となっているようです。この機種はSHARPのサイトにも掲載されてはいますが、Webの通販サイトを見ても販売しているところはなく、事実上販売終了と考えてよさそうです。対するCASIOがfx-9860GIIやfx-CG20などを現行機種として販売していることを思うと寂しい気もしますが、SHARPにはもう高性能な電卓を販売する余力もなくなってしまったのでしょうか…。
現在販売されているグラフ電卓の例です。
SHARP グラフ関数電卓 EL-9000
前回に引き続き、本日もSHARPの電卓、EL-9000を紹介します。この機種はSHARP初のグラフ電卓とのことですが、アーキテクチャ的にはCPUにSC61860を搭載するなど、ポケコンや電子手帳に近いものと推測されます。SHARPのプログラム関数電卓でこれに似たものとしてはEL-5050という機種があります(EL-5103の後継機種的な存在でしょうか?)。EL-9000はこのEL-5050にグラフ機能を追加し、メモリ容量を増加させたものと考えることもできるかもしれません。
外見的には手帳型ケースの裏がシート状キーになっており、電子手帳と近い構造です。LCDは96×32ピクセルで、16桁×4行の表示が可能です。

グラフを表示してみたところ。グラフを表示するには、[GRAPH] 関数式(xを変数とする) [DRAW]と操作します。

各種統計グラフも描画可能です。STATモードに変更してデータを入力([M+]キー)し、[2ndF] グラフの種類 [DRAW]と操作します。下の写真はヒストグラムを表示してみたところです。(もちろんRANGEを適切に設定する必要があります。)

本体下部には電子手帳と同じ4pinコネクタがついており、プリンタ・カセットIFのCE-50Pなどと接続することが可能です。

モード切替スイッチ。プログラム入力モードとしてAER IとAER IIの2つがありますが、言語仕様が少し異なって(旧仕様と新仕様でしょうか?)います。実行はいずれもCOMPモードで行いますが、プログラムエリアごとにAER IでプログラムするかAER IIでプログラムするかを選べる(新規プログラムを入力したときのモードで決まる)ようです。

AER IIのほうは参考資料が少なく解析が進んでいませんが、AER IのほうはEL-5100, 5103, 566Eなどに近い印象です。たとえば、以下のような命令が使用可能です。
変数の指定:f(変数名…)=
途中結果を表示して停止:,
無条件ジャンプ(ループ):↳ ~ ↰ (機種依存文字を使用しています:↓→の矢印と、←↑の矢印)
条件分岐:TRUEなら■Y→[ ~ ]を実行、FALSEなら■N→[ ~ ]を実行
サブルーチン: [2ndF] サブルーチン番号
(CASIOと異なりサブルーチンはプログラムエリアをまたいで共用することはできない)
記憶容量はそれなりに大きく、最大5120ステップまで使用可能となっています。
この機種はWebを検索してもマニュアルのPDFなどがまったく見つからず、手探り状態です。まだAER Iのほうは他の機種が参考になりますが、AER IIのほうの言語仕様がよくわかりません。AER IIでは変数名も2文字以上認識されているような感じですし、変数を途中で入力(変数名=?)する機能なども追加されています。あとの制御構造などはAER Iとあまり変わらなさそうですが、これから色々試して解析していきたいと思います。
外見的には手帳型ケースの裏がシート状キーになっており、電子手帳と近い構造です。LCDは96×32ピクセルで、16桁×4行の表示が可能です。

グラフを表示してみたところ。グラフを表示するには、[GRAPH] 関数式(xを変数とする) [DRAW]と操作します。

各種統計グラフも描画可能です。STATモードに変更してデータを入力([M+]キー)し、[2ndF] グラフの種類 [DRAW]と操作します。下の写真はヒストグラムを表示してみたところです。(もちろんRANGEを適切に設定する必要があります。)

本体下部には電子手帳と同じ4pinコネクタがついており、プリンタ・カセットIFのCE-50Pなどと接続することが可能です。

モード切替スイッチ。プログラム入力モードとしてAER IとAER IIの2つがありますが、言語仕様が少し異なって(旧仕様と新仕様でしょうか?)います。実行はいずれもCOMPモードで行いますが、プログラムエリアごとにAER IでプログラムするかAER IIでプログラムするかを選べる(新規プログラムを入力したときのモードで決まる)ようです。

AER IIのほうは参考資料が少なく解析が進んでいませんが、AER IのほうはEL-5100, 5103, 566Eなどに近い印象です。たとえば、以下のような命令が使用可能です。
変数の指定:f(変数名…)=
途中結果を表示して停止:,
無条件ジャンプ(ループ):↳ ~ ↰ (機種依存文字を使用しています:↓→の矢印と、←↑の矢印)
条件分岐:TRUEなら■Y→[ ~ ]を実行、FALSEなら■N→[ ~ ]を実行
サブルーチン: [2ndF] サブルーチン番号
(CASIOと異なりサブルーチンはプログラムエリアをまたいで共用することはできない)
記憶容量はそれなりに大きく、最大5120ステップまで使用可能となっています。
この機種はWebを検索してもマニュアルのPDFなどがまったく見つからず、手探り状態です。まだAER Iのほうは他の機種が参考になりますが、AER IIのほうの言語仕様がよくわかりません。AER IIでは変数名も2文字以上認識されているような感じですし、変数を途中で入力(変数名=?)する機能なども追加されています。あとの制御構造などはAER Iとあまり変わらなさそうですが、これから色々試して解析していきたいと思います。
SHARP EL-5103
本日からちょっとJornadaの記事はお休みして、また電卓をいくつか紹介します。最近入手したSHARPの初期のプログラム関数電卓、EL-5103です。この機種はSHARPの初期のポケコンであるPC-1210/1211と似ているプログラム関数電卓である、EL-5100を縦型にしたような感じの電卓です。EL-5100はこの当時としては珍しいドットマトリクス液晶を搭載し、入力方法は現在でも通用する完全数式通りであり、簡単なプログラム機能も使用可能でした。このEL-5103はEL-5100と似てはいるのですが、一部機能が省略されており、特にプログラム機能についてはかなり簡略化(プログラムは1組のみ、条件判断やジャンプなどの制御構造は使用不可)されています。

手帳型ケースの外側。最近のものと違い、両面テープ固定式ではありません。

LCDは13文字まで表示可能です。フォントはPC-1210/1211のものと似ています。数字の"0"の表示が最近のドットマトリクス方式の電卓とは異なっていますね。(これもPC-1210/1211と同じです)

プログラムは、EL-566Eと同じく"f(変数…)=計算式"という入力方式ですが、条件判断やジャンプなどは使えません。計算式以外で使用できる命令は","(結果を表示して一時停止)のみです。プログラムのステップ数は48ステップまでとなっています。プログラムの機能的にはEL-5020とあまり変わらない感じですね。
電池交換用のねじを外し、裏蓋をあけたところです。SC43125というICが2つと、SC43173というICが一つ使用されています。SC43125はPC-1211などにも搭載されており、どうやらこれはCPUではないようなので、SC43173がCPUであろうと推測されます(PC-1211のCPUはSC43177とSC43178だそうです)。

この機種はSHARPが一時期多く採用していた黄色LCDを搭載していますが、灰色LCD搭載のEL-5103Sというのが後継機として出ています。これらのEL-5103/SもPC-1210/1211やEL-5100と同様、LCDの耐久性が悪いようで、液晶漏れを起こしている機体が多いようです。私が入手したものは幸い液晶は全くきれいでしたが、液晶漏れはいつ始まるかわかりませんので心配です。PC-1245などでもある程度使用していたほうが長持ちしたという話もありますし、お蔵入りにはせず大切に使っていきたいと思います。

手帳型ケースの外側。最近のものと違い、両面テープ固定式ではありません。

LCDは13文字まで表示可能です。フォントはPC-1210/1211のものと似ています。数字の"0"の表示が最近のドットマトリクス方式の電卓とは異なっていますね。(これもPC-1210/1211と同じです)

プログラムは、EL-566Eと同じく"f(変数…)=計算式"という入力方式ですが、条件判断やジャンプなどは使えません。計算式以外で使用できる命令は","(結果を表示して一時停止)のみです。プログラムのステップ数は48ステップまでとなっています。プログラムの機能的にはEL-5020とあまり変わらない感じですね。
電池交換用のねじを外し、裏蓋をあけたところです。SC43125というICが2つと、SC43173というICが一つ使用されています。SC43125はPC-1211などにも搭載されており、どうやらこれはCPUではないようなので、SC43173がCPUであろうと推測されます(PC-1211のCPUはSC43177とSC43178だそうです)。

この機種はSHARPが一時期多く採用していた黄色LCDを搭載していますが、灰色LCD搭載のEL-5103Sというのが後継機として出ています。これらのEL-5103/SもPC-1210/1211やEL-5100と同様、LCDの耐久性が悪いようで、液晶漏れを起こしている機体が多いようです。私が入手したものは幸い液晶は全くきれいでしたが、液晶漏れはいつ始まるかわかりませんので心配です。PC-1245などでもある程度使用していたほうが長持ちしたという話もありますし、お蔵入りにはせず大切に使っていきたいと思います。
Jornada 690を無線LANに接続
今日はJornada 690をネットワークに接続してみたいと思います。Jornadaをネットワークに接続するには、PCカードタイプのモデムまたはNICを差すか、内蔵モデムを使うかのどちらかになりますが、今回は一番使い勝手のよさそうな無線LANカードを使うことにしました。どのようなカードが利用できるのかネットで検索したところ、安田様のサイト、Pastel MidilinにJornadaでの無線LANカード動作報告がまとめてあったので(記事ページはこちら)、これを参考にBuffaloのWLI-PCM-L11Gを選んでみました。このカードはオークションでも数百円から入手可能です。

このカードをWindows CEで動作させるためには、"ORiNOCO"と呼ばれるドライバをダウンロードしてインストールする必要があります。Webで紹介されているダウンロードリンクがことごとく切れている中、何とかこちらのサイトで見つけることができました。いろいろなバージョンがあり、説明を見る限りではH/PC Proではv6.28でも動作しそうですが、今回はJornadaでの動作実績があるv4系の最新版であるv4.06を使用してみることにしました。v406フォルダの中にあるWLCE_406.EXEをダウンロードし、ウイルスチェックをしてからVMware上のWindows 2000に取り込みます。自己解凍形式なのでダブルクリックして実行すると解凍され、いくつかファイルができます。JornadaはH/PC Pro 3.0、つまりWindows CE 2.11用のドライバ(SETUP211.EXE)を使用することになります。

JornadaでPCへの接続操作を行い、Windows 2000上でSETUP211.EXEをダブルクリックして実行します。「アプリケーションの追加と削除」ウィンドウが開き、確認メッセージが表示されるので「はい」をクリックするとドライバがインストールされます。

ドライバのインストールが完了したらJornadaに無線LANカードを挿入します。

ドライバ名は「wvlan46」を入力します。

ネットワークの設定はもちろん環境によって違いますが、私の環境では「DHCP」 にチェックを入れ、DNSにルーターのIPアドレスを入力すると接続できました(DNSを省略するとダメでした)。いったんカードを抜いて差しなおすように求められるので、その通りにします。(私はNECのAtermWR8700Nをアクセスポイントモードで使用しています。ルーターはフレッツ光のレンタルルーターを使用しています。)

設定が完了するとコントロールパネルに「WaveLAN」という項目が増えるのでこれをダブルタップして開きます。

SSIDを入力します。私の環境ではアクセスポイント側でSSIDステルスONにするとつながりませんでした。

WEPキーを入力します。このカードはWPAには対応していませんので、アクセスポイントにはWEP用にWPAとは別のSSIDを割り当てられ、かつWPA側のLANと分離できる仕組みを持っているものを利用したほうがよいでしょう。

詳細設定はデフォルトのままでOKです。

パワーマネジメントの設定はONでもOFFでも動作はしましたが、ONにすると不安定になるという報告もあるため、動作が不安定ならOFFにしてみてください。私は今のところ問題ないのでONにしています。

これでJornada 690が無事にネットワークにつながりました。私の場合はアクセスポイント側で他のネットワークと分離してしまっているので、無線LAN経由でPCと同期したりNASにアクセスしたりすることはできませんが、このあたりは仕方がないと割り切っています。Webブラウズとメール送受信ができればよしとしましょう。次に、Microsoftのダウンロードセンターから128-bit Security for Pocket Internet Explorer 3.0をダウンロード、インストールします。無線LANドライバのインストールと同様、VMwareのWindows 2000とJornadaを接続した状態でインストーラを起動し、インストールします。これにより、セキュリティの関係でアクセスできなかったサイトの一部がアクセス可能となります。

無事に設定完了し、Googleにアクセスしてみたところ。

当ブログです。スタイルシートに対応していないので表示はかなり崩れてしまっているうえ、PNGファイルには対応していないようです。

とりあえず今日はここまで。次回以降はさらにJornadaを使いこなすために、フリーソフトのインストールなどもやってみたいと思います。
純正バッテリはまだ入手可能です。私は右の互換バッテリを買ってみました。

このカードをWindows CEで動作させるためには、"ORiNOCO"と呼ばれるドライバをダウンロードしてインストールする必要があります。Webで紹介されているダウンロードリンクがことごとく切れている中、何とかこちらのサイトで見つけることができました。いろいろなバージョンがあり、説明を見る限りではH/PC Proではv6.28でも動作しそうですが、今回はJornadaでの動作実績があるv4系の最新版であるv4.06を使用してみることにしました。v406フォルダの中にあるWLCE_406.EXEをダウンロードし、ウイルスチェックをしてからVMware上のWindows 2000に取り込みます。自己解凍形式なのでダブルクリックして実行すると解凍され、いくつかファイルができます。JornadaはH/PC Pro 3.0、つまりWindows CE 2.11用のドライバ(SETUP211.EXE)を使用することになります。

JornadaでPCへの接続操作を行い、Windows 2000上でSETUP211.EXEをダブルクリックして実行します。「アプリケーションの追加と削除」ウィンドウが開き、確認メッセージが表示されるので「はい」をクリックするとドライバがインストールされます。

ドライバのインストールが完了したらJornadaに無線LANカードを挿入します。

ドライバ名は「wvlan46」を入力します。

ネットワークの設定はもちろん環境によって違いますが、私の環境では「DHCP」 にチェックを入れ、DNSにルーターのIPアドレスを入力すると接続できました(DNSを省略するとダメでした)。いったんカードを抜いて差しなおすように求められるので、その通りにします。(私はNECのAtermWR8700Nをアクセスポイントモードで使用しています。ルーターはフレッツ光のレンタルルーターを使用しています。)

設定が完了するとコントロールパネルに「WaveLAN」という項目が増えるのでこれをダブルタップして開きます。

SSIDを入力します。私の環境ではアクセスポイント側でSSIDステルスONにするとつながりませんでした。

WEPキーを入力します。このカードはWPAには対応していませんので、アクセスポイントにはWEP用にWPAとは別のSSIDを割り当てられ、かつWPA側のLANと分離できる仕組みを持っているものを利用したほうがよいでしょう。

詳細設定はデフォルトのままでOKです。

パワーマネジメントの設定はONでもOFFでも動作はしましたが、ONにすると不安定になるという報告もあるため、動作が不安定ならOFFにしてみてください。私は今のところ問題ないのでONにしています。

これでJornada 690が無事にネットワークにつながりました。私の場合はアクセスポイント側で他のネットワークと分離してしまっているので、無線LAN経由でPCと同期したりNASにアクセスしたりすることはできませんが、このあたりは仕方がないと割り切っています。Webブラウズとメール送受信ができればよしとしましょう。次に、Microsoftのダウンロードセンターから128-bit Security for Pocket Internet Explorer 3.0をダウンロード、インストールします。無線LANドライバのインストールと同様、VMwareのWindows 2000とJornadaを接続した状態でインストーラを起動し、インストールします。これにより、セキュリティの関係でアクセスできなかったサイトの一部がアクセス可能となります。

無事に設定完了し、Googleにアクセスしてみたところ。

当ブログです。スタイルシートに対応していないので表示はかなり崩れてしまっているうえ、PNGファイルには対応していないようです。

とりあえず今日はここまで。次回以降はさらにJornadaを使いこなすために、フリーソフトのインストールなどもやってみたいと思います。
※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
純正バッテリはまだ入手可能です。私は右の互換バッテリを買ってみました。
VMware上のWindows 2000にActiveSync 3.8をインストール
前回の記事で、VMwareの仮想マシン上にWindows 2000をインストールしてみました。今回は、この仮想Windows 2000を用いてJornada 690との同期を試みます。Jornada 690をPCと同期させるためにはLAN, RS-232C, IrDAと3つの方法がありますが、LANで同期させるにしても一旦RS-232CかIrDAでペアリングを行っておく必要があります。私が入手したJornadaにはRS-232Cケーブルは添付されておらず、海外通販サイトで購入は可能なものの、送料を合わせると5000円近くなってしまい、本体より高くなってしまうためちょっと抵抗があります。そこで、今回はIrDA経由の同期を試してみました。
現在PCに接続するIrDAアダプタで入手可能なものは、USB接続のタイプです。Amazonで検索
してみたところ、おそらくI-O DATAのZ'QUNと同等品と思われるもの(形がまったく同じ)がいくつかヒットします。国内の大手メーカーがOEM元として採用したぐらいならそれほど粗悪品ではないのだろうと判断し、最も安かったものを購入してみました。

パッケージの中身は本体、マニュアル、ドライバCD(8cm)とシンプルです。

マニュアルに従いドライバをインストールすると、携帯電話とデータの送受信ができるようになりました。画像は携帯からカメラ画像を受信しているところですが、普通のJPEGではなくて独自形式(拡張子が.vnt)だったのでWindowsで開くことはできませんでした。

次にOfficeをインストールします。今回はActiveSync 3.xが対応している最も新しいOfficeであるところのOffice 2003で試してみました。インストールが完了したらSP3もこちらからダウンロード・インストールしておきましょう。
Officeの次はActiveSyncです。H/PC Pro 3.0に対応しているのはActiveSync 3.xになりますが、その中で最も新しいのはActiveSync 3.8です。ActiveSync 3.8はすでにMicrosoftのサイトからは消えていますが、インターネットアーカイブ(Microsoftのダウンロードセンターのキャッシュ)から日本語版が、英語版でよければOldAppsからダウンロードできます。
セットアップが完了したらJornada 690の準備です。コントロールパネルの「通信」を開き、「PCとの接続」タブを選択します。「通信可能な場合PCと接続する」にチェックを入れ、「変更…」をクリックして接続方法を「赤外線ポート」に変更します。

JornadaのIrDAポートと、PCに取り付けたIrDAアダプタを向き合わせてペアリングしてみましょう。Windows 2000側でActiveSyncを起動し、Jornada側で「スタート」-「プログラム」-「通信」-「PCリンク」を選択してPCと接続します。するとWindows 2000側で自動的に「新しいパートナーシップ」ダイアログが開きます。

指示に従って操作するとペアリングが完了し、PCとJornadaが自動的に同期されます。同期可能なのはファイルのほか、OutlookのPIMデータ(連絡先、スケジュール、メールなど)となります。

一旦ペアリングが完了すれば、あとはWindows 2000を起動して赤外線ポートを向き合わせ、Jornada側で接続操作をするだけで自動的に同期が完了するようになります。これでファイルやPIMデータの同期ができるようになりましたし、Jornadaに新しいソフトをインストールすることも可能となりました。次回はLANの設定などもやってみたいと思います。
↓私が購入したのは左側ですが、おそらく右側もほぼ同等品(延長ケーブルがついているだけ)と思われます。
現在PCに接続するIrDAアダプタで入手可能なものは、USB接続のタイプです。Amazonで検索

パッケージの中身は本体、マニュアル、ドライバCD(8cm)とシンプルです。

マニュアルに従いドライバをインストールすると、携帯電話とデータの送受信ができるようになりました。画像は携帯からカメラ画像を受信しているところですが、普通のJPEGではなくて独自形式(拡張子が.vnt)だったのでWindowsで開くことはできませんでした。

次にOfficeをインストールします。今回はActiveSync 3.xが対応している最も新しいOfficeであるところのOffice 2003で試してみました。インストールが完了したらSP3もこちらからダウンロード・インストールしておきましょう。
Officeの次はActiveSyncです。H/PC Pro 3.0に対応しているのはActiveSync 3.xになりますが、その中で最も新しいのはActiveSync 3.8です。ActiveSync 3.8はすでにMicrosoftのサイトからは消えていますが、インターネットアーカイブ(Microsoftのダウンロードセンターのキャッシュ)から日本語版が、英語版でよければOldAppsからダウンロードできます。
セットアップが完了したらJornada 690の準備です。コントロールパネルの「通信」を開き、「PCとの接続」タブを選択します。「通信可能な場合PCと接続する」にチェックを入れ、「変更…」をクリックして接続方法を「赤外線ポート」に変更します。

JornadaのIrDAポートと、PCに取り付けたIrDAアダプタを向き合わせてペアリングしてみましょう。Windows 2000側でActiveSyncを起動し、Jornada側で「スタート」-「プログラム」-「通信」-「PCリンク」を選択してPCと接続します。するとWindows 2000側で自動的に「新しいパートナーシップ」ダイアログが開きます。

指示に従って操作するとペアリングが完了し、PCとJornadaが自動的に同期されます。同期可能なのはファイルのほか、OutlookのPIMデータ(連絡先、スケジュール、メールなど)となります。

一旦ペアリングが完了すれば、あとはWindows 2000を起動して赤外線ポートを向き合わせ、Jornada側で接続操作をするだけで自動的に同期が完了するようになります。これでファイルやPIMデータの同期ができるようになりましたし、Jornadaに新しいソフトをインストールすることも可能となりました。次回はLANの設定などもやってみたいと思います。
※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
↓私が購入したのは左側ですが、おそらく右側もほぼ同等品(延長ケーブルがついているだけ)と思われます。
VMwareにWindows 2000をインストールする手順
前回紹介したHPのH/PC、Jornada 690ですが、母艦のPCと同期するためにはActiveSync 3.xが必要となります。私が入手したものには付属していなかったのですが、インターネットアーカイブ(Microsoftのダウンロードセンターのキャッシュ)から日本語版が、英語版でよければOldAppsからダウンロードできます。しかし、ActiveSync 3.xはWindows 8にはインストールできないため(インストーラに互換性設定を適用しても無理でした)、古いバージョンのWindowsを使用しなければなりません。今回は、仮想マシンとしてVMWare Playerを用い、ライセンス認証不要のWindows 2000を使用してみることにしました。
まず、こちらからVMware Playerをダウンロード、インストールします。インストールが完了したら、仮想マシンを作成し、Windows 2000のCD-ROMをマウントして起動します。

途中でVMware Toolsのダウンロードを促されるため、ここでダウンロードします。

Windows 2000のインストールが完了したら、アップデートパッチを当てます。これをやらないと以後の操作に支障をきたします(WMware Toolsがインストールできない)。Microsoftのダウンロードセンターから以下のプログラムをダウンロードします。
Windows 2000 SP4
Windows 2000 SP4 更新プログラム ロールアップ1
これらのファイルをVMwareに読み込ませるためにはCD-Rに焼くかISOファイルに格納する必要があります。私はneroを利用してISOファイルを作成しました。ISOファイルが完成したらVMwareでマウントして上記2つのプログラムをインストールします。
次に、VMware Toolsをインストールします。これによってWindows 2000に適切なドライバがインストールされ、画面解像度の設定やホストOSとのファイル共有ができるようになります。Windows 2000が起動した状態でVMwareのメニューから「Player」-「管理」-「VMware Toolsのインストール」を実行するとVMware Toolsの格納されたISOファイルが自動的にマウントされ、インストーラが起動します。

ここから先はオプションですが、Windows 2000標準のWebブラウザであるIE5は古すぎてく多くのサイトを表示できないため、IE6 SP1をインストール(Microsoftがすでに公開停止にしているので、黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Editionからダウンロード可能)してみよいと思います。ただ、IE6自体Microsoftは使用を推奨していませんし、IE6をはじいてしまって見られないサイトも多くなっています。(これを改善するために黒翼猫さんがIE6を改造してFake IE8を制作されています。こちらからダウンロード(一見本物のMicrosoftのサイトに見えますが、黒翼猫さんがジョークで制作されたものです。本当よくできていますね。)可能です。これの使用については自己責任でお願いいたします。)
これでWindows 2000が動作するようになりましたが、すでにアンチウイルスソフトなどで対応しているものはなく、アップデートパッチの提供も終了しているため、セキュリティ上の観点からWindows 2000上でソフトをダウンロードしたりWebブラウズしたりするのは極力避けるべきでしょう。ソフトのダウンロードはホストOS側で行い、必ずウイルスチェックしてからWindows 2000に渡すべきだと思います。

次回は、このWindows 2000の環境設定を行い、Jornadaと同期できるようにしたいと思います。
まず、こちらからVMware Playerをダウンロード、インストールします。インストールが完了したら、仮想マシンを作成し、Windows 2000のCD-ROMをマウントして起動します。

途中でVMware Toolsのダウンロードを促されるため、ここでダウンロードします。

Windows 2000のインストールが完了したら、アップデートパッチを当てます。これをやらないと以後の操作に支障をきたします(WMware Toolsがインストールできない)。Microsoftのダウンロードセンターから以下のプログラムをダウンロードします。
Windows 2000 SP4
Windows 2000 SP4 更新プログラム ロールアップ1
これらのファイルをVMwareに読み込ませるためにはCD-Rに焼くかISOファイルに格納する必要があります。私はneroを利用してISOファイルを作成しました。ISOファイルが完成したらVMwareでマウントして上記2つのプログラムをインストールします。
次に、VMware Toolsをインストールします。これによってWindows 2000に適切なドライバがインストールされ、画面解像度の設定やホストOSとのファイル共有ができるようになります。Windows 2000が起動した状態でVMwareのメニューから「Player」-「管理」-「VMware Toolsのインストール」を実行するとVMware Toolsの格納されたISOファイルが自動的にマウントされ、インストーラが起動します。

ここから先はオプションですが、Windows 2000標準のWebブラウザであるIE5は古すぎてく多くのサイトを表示できないため、IE6 SP1をインストール(Microsoftがすでに公開停止にしているので、黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Editionからダウンロード可能)してみよいと思います。ただ、IE6自体Microsoftは使用を推奨していませんし、IE6をはじいてしまって見られないサイトも多くなっています。(これを改善するために黒翼猫さんがIE6を改造してFake IE8を制作されています。こちらからダウンロード(一見本物のMicrosoftのサイトに見えますが、黒翼猫さんがジョークで制作されたものです。本当よくできていますね。)可能です。これの使用については自己責任でお願いいたします。)
これでWindows 2000が動作するようになりましたが、すでにアンチウイルスソフトなどで対応しているものはなく、アップデートパッチの提供も終了しているため、セキュリティ上の観点からWindows 2000上でソフトをダウンロードしたりWebブラウズしたりするのは極力避けるべきでしょう。ソフトのダウンロードはホストOS側で行い、必ずウイルスチェックしてからWindows 2000に渡すべきだと思います。

次回は、このWindows 2000の環境設定を行い、Jornadaと同期できるようにしたいと思います。
※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
今更Windows CE機を入手しました - HP Jornada 690
このブログ興味を持っていただくぐらいの方ならご存知の方も多いと思いますが、Microsoftの組み込み用OSに、Windows CEというものがあります。最新のWindows CEのカーネルはWindows Phone 7にも採用されていますが(Windows Phone 8ではWindows NT系のカーネルに変更されました)、その歴史は古く、最初のバージョンであるWindows CE 1.0がリリースされたのは1996年になります。Windows CEは組み込み向けに機能をしぼったWindowsであり、Windows NT系と同様純粋な32bitのOSではありますが、そのシステムコールであるWin32p APIはNT系のWin32 APIのサブセットとなっています。
現在ではWindows CE系のOSは組み込み用途(有名なところではSHARPの電子辞書BrainがWindows CEベースとなっていますね)やWindows Phoneなどに採用される程度で、あまりOSとして認識されることは少なくなってきていますが、初期のころにはWindows CEベースのPDAが数多く販売されていました。そのようなPDAのなかで、特にフルキーボードを搭載していて一定の基準を満たすものを、Microsoftは「ハンドヘルドPC(以下、H/PC)」と名付け、2000年代前半には数多くのH/PCが販売されました。その当時はx86CPUではH/PCに搭載されていたRISC系のプロセッサ(SH, MIPS, ARMなど)に比べ消費電力という点では不利であったことや、Windows CEはWindows NT系に比べて起動が早かったこと、Office Mobileを標準搭載していたことなどから、H/PCはモバイル用途として一定の市場を形成していました。しかし、その後H/PCの市場は徐々に衰退し、キーボードレスでタッチパネル操作のPocket PC, その発展型のWindows Mobileが主流となっていきますが、Androidスマホの台頭によってWindows CE搭載の機器自体が徐々に姿を消していきます。
そんなWindows CEですが、このブログでこれまで紹介した機器の中にも搭載されているものがいくつかあります。以下に列挙してみますと…。
Pocket PostPet
Windows CE 2.12をベースとしてオリジナルのUIをかぶせてあります。フリーソフト利用によりWindows CEのアプリケーションの一部が動作するようになります。

COWON V5
これはPMPですが、Windows CE 6.0をベースにしており、エクスプローラ風ののシェルも搭載しています。一部のWindows CEアプリケーションが動作します(DLLが足りないため、その数はかなり少ないと思われます).

Willcom W-ZERO3[es] および Advanced/W-ZERO3[es]
いわゆるWindows Mobile搭載のスマートフォンですね。W-ZERO3[es]はWindows CE 5.0ベースのWindows Mobile 5.0、Advanced/W-ZERO3[es]はWindows CE 5.2ベースのWindows Mobile 6.0を搭載しています。


ざっとこんな感じですが、私が最初に手にしたWindows CE機は、もっとも初期のころのH/PC, Windows CE 1.01搭載のCASIO CASSIOPEIA A-51Vというモデルでした。このころのH/PCは動作も遅く不安定で、かなり使用にはストレスを感じていましたが、携帯電話と接続(その当時はもちろん直結はできず、PCカード型のアダプタを介して接続していました)することで外出先でもメールの送受信ができたので、かなり重宝していました。まだiモードメールなどのキャリアメールも普及しておらず、docomoの「10円メール」などが人気であった時代です。この機種はもう数年前に処分してしまって手元にはないのですが、最近フルキーボードつきのガジェットにかなり興味がわいてきたため、H/PCが欲しくなってしまい、オークションで手頃な価格で出ていたHPのJornada 690を落札してしまいました。

この機種はWindows CE 2.11ベースのH/PC Pro 3.0を搭載しています。CFおよびPCカードスロットを1つずつ搭載していますが、PCカードを差すとCFスロットが底面にせり出してくるという独特のギミックが注目を浴びたようです。

VX-3と並べてみました。サイズ的には大きめのポケコンに近い大きさですが、厚みは結構あります。この機種の魅力は、このサイズながらそこそこ打ちやすいキーボードを備えているところだと思います。

今回入手したものには専用のクレードルがついていました。残念ながらRS-232C接続用のケーブルは付属していませんでしたので(HPのサイトによると、付属品はクレードルのみで、ケーブルはもともと付属していないようです)、充電台として使うことしかできませんが…。

とりあえずPCと接続するケーブルがないためアプリケーションのインストールもままなりません。そこで、IrDAを利用する方法を見つけましたので、また次回の記事にでも書きたいと思います。
現在ではWindows CE系のOSは組み込み用途(有名なところではSHARPの電子辞書BrainがWindows CEベースとなっていますね)やWindows Phoneなどに採用される程度で、あまりOSとして認識されることは少なくなってきていますが、初期のころにはWindows CEベースのPDAが数多く販売されていました。そのようなPDAのなかで、特にフルキーボードを搭載していて一定の基準を満たすものを、Microsoftは「ハンドヘルドPC(以下、H/PC)」と名付け、2000年代前半には数多くのH/PCが販売されました。その当時はx86CPUではH/PCに搭載されていたRISC系のプロセッサ(SH, MIPS, ARMなど)に比べ消費電力という点では不利であったことや、Windows CEはWindows NT系に比べて起動が早かったこと、Office Mobileを標準搭載していたことなどから、H/PCはモバイル用途として一定の市場を形成していました。しかし、その後H/PCの市場は徐々に衰退し、キーボードレスでタッチパネル操作のPocket PC, その発展型のWindows Mobileが主流となっていきますが、Androidスマホの台頭によってWindows CE搭載の機器自体が徐々に姿を消していきます。
そんなWindows CEですが、このブログでこれまで紹介した機器の中にも搭載されているものがいくつかあります。以下に列挙してみますと…。
Pocket PostPet
Windows CE 2.12をベースとしてオリジナルのUIをかぶせてあります。フリーソフト利用によりWindows CEのアプリケーションの一部が動作するようになります。

COWON V5
これはPMPですが、Windows CE 6.0をベースにしており、エクスプローラ風ののシェルも搭載しています。一部のWindows CEアプリケーションが動作します(DLLが足りないため、その数はかなり少ないと思われます).

Willcom W-ZERO3[es] および Advanced/W-ZERO3[es]
いわゆるWindows Mobile搭載のスマートフォンですね。W-ZERO3[es]はWindows CE 5.0ベースのWindows Mobile 5.0、Advanced/W-ZERO3[es]はWindows CE 5.2ベースのWindows Mobile 6.0を搭載しています。


ざっとこんな感じですが、私が最初に手にしたWindows CE機は、もっとも初期のころのH/PC, Windows CE 1.01搭載のCASIO CASSIOPEIA A-51Vというモデルでした。このころのH/PCは動作も遅く不安定で、かなり使用にはストレスを感じていましたが、携帯電話と接続(その当時はもちろん直結はできず、PCカード型のアダプタを介して接続していました)することで外出先でもメールの送受信ができたので、かなり重宝していました。まだiモードメールなどのキャリアメールも普及しておらず、docomoの「10円メール」などが人気であった時代です。この機種はもう数年前に処分してしまって手元にはないのですが、最近フルキーボードつきのガジェットにかなり興味がわいてきたため、H/PCが欲しくなってしまい、オークションで手頃な価格で出ていたHPのJornada 690を落札してしまいました。

この機種はWindows CE 2.11ベースのH/PC Pro 3.0を搭載しています。CFおよびPCカードスロットを1つずつ搭載していますが、PCカードを差すとCFスロットが底面にせり出してくるという独特のギミックが注目を浴びたようです。

VX-3と並べてみました。サイズ的には大きめのポケコンに近い大きさですが、厚みは結構あります。この機種の魅力は、このサイズながらそこそこ打ちやすいキーボードを備えているところだと思います。

今回入手したものには専用のクレードルがついていました。残念ながらRS-232C接続用のケーブルは付属していませんでしたので(HPのサイトによると、付属品はクレードルのみで、ケーブルはもともと付属していないようです)、充電台として使うことしかできませんが…。

とりあえずPCと接続するケーブルがないためアプリケーションのインストールもままなりません。そこで、IrDAを利用する方法を見つけましたので、また次回の記事にでも書きたいと思います。
我が家のノートPC大集合!
少し前の記事で、私のノートPC購入歴を紹介しましたが、今日はその中から現役稼働中の機種を並べて比べてみました。写真は左上から右に、Olivetti ECHOS 20c, Panasonic Let'sNote CF-R1, HP mini 110, Panasonic Let'sNote AX2です。こうしてみるとディスプレイサイズの大きいAX2の大きさが際立っていますね。

スペック一覧です。この表のスペックはオリジナルのものではなく、現状の(増設・改造などしてあるものについては改造後の)スペックです。オリジナルのスペックについては最下段のリンクをクリックすれば参照することが可能です。
厚さ比較のため重ねてみました。最新のCF-AX2が圧倒的に薄く、最古の(笑)ECHOS 20cが最も厚いですね。HP miniとCF-R1は手前が薄く、奥が厚い構造になっています。キーボードに傾斜をつけて打ちやすくする意味合いもあるのでしょうね。CF-AX2はフラットですが、ヒンジ部に小さな足がついており、これを立てることで傾斜をつけられるようになっています。

画面をいっぱいまで倒してみました。CF-AX2とHP miniは完全にフラットになるところまで開くことができます。

最新のCF-AX2と最古のECHOSを起動させて並べてみました。OSも最新のWindows 8と18年前(!)のWindows 95です。Windows 8はUIが大幅に変わったことが話題となっていますが、このWindows 95も先代のWindows 3.1からUIがかなり変わったことで話題となったOSです。最新のWindows 8のデスクトップモードもこのWindows 95のUIを少しずつ改良しつつ引き継いだものと言えるのでしょう。

軽さとバッテリ駆動時間、性能のバランスが取れているのは当然最新のCF-AX2なので、外出先などに持っていくのは圧倒的にCF-AX2になってしまいます。ECHOSには古いOSとPC-9801エミュレータを入れているので、古いソフトやハードを活かすのに使っています。Linuxを入れたCF-R1は気軽にwebブラウズしたりするのに使用しています(このブログもCF-R1で書いています)。HP miniは職場に常備して必要時にいつでも使えるようにしています。こんな感じでこれからも使い分けていこうと思います。

スペック一覧です。この表のスペックはオリジナルのものではなく、現状の(増設・改造などしてあるものについては改造後の)スペックです。オリジナルのスペックについては最下段のリンクをクリックすれば参照することが可能です。
ECHOS 20c | CF-R1 (MCAXR) | HP Mini (110-3500) | CF-AX2 (LEFBR) | |
Olivetti | Panasonic | HP | Panasonic | |
LCD | 9.4" 640x480 (DSTN) | 10.4" 1024x768 | 10.1" 1024x600 | 11.6" 1366x768 |
CPU | Am5x86-P75 133MHz | Pentium III 933MHz | Atom N550 1.5GHz | Core-i5 3427U 1.8GHz |
RAM | 20MB | 384MB | 2GB | 4GB |
ストレージ | HDD 1.5GB | HDD 20GB | HDD 250GB | SSD 128GB |
カードスロット | PCMCIA type I/II/III | SD PCMCIA type I/II | SDHC | SDXC |
カメラ | × | × | 30万画素 | 92万画素 |
映像出力 | VGA (要ポートリプリケータ) | VGA (要アダプタケーブル) | VGA | VGA/HDMI |
接続端子 | RS-232C x1 セントロニクス x1 | USB 1.1 x1 USB 2.0 x1 | USB 2.0 x3 | USB 3.0 x2 |
通信 | なし | FAXモデム 100BASE-TX | 802.11b/g/n 100BASE-TX Bluetooth 3.0 | 802.11a/b/g/n WiMAX 1000BASE-T Bluetooth 4.0 |
OS | PC-DOS 2000 Windows 95 98/V Emulator | Puppy Linux | Windows 7 Starter | Windows 8 Pro |
サイズ(mm) | 195x266.5x38.1 | 183x240x37.2 | 192x268x35 | 194x288x19 |
重量 | 2.0kg | 0.96kg | 1.19kg | 1.14kg |
連続使用時間 | 3.5h | 5h | 4.5h | 9.5h |
詳細スペック (オリジナル) | [Link] | [Link] | [Link] | [Link] |
厚さ比較のため重ねてみました。最新のCF-AX2が圧倒的に薄く、最古の(笑)ECHOS 20cが最も厚いですね。HP miniとCF-R1は手前が薄く、奥が厚い構造になっています。キーボードに傾斜をつけて打ちやすくする意味合いもあるのでしょうね。CF-AX2はフラットですが、ヒンジ部に小さな足がついており、これを立てることで傾斜をつけられるようになっています。

画面をいっぱいまで倒してみました。CF-AX2とHP miniは完全にフラットになるところまで開くことができます。

最新のCF-AX2と最古のECHOSを起動させて並べてみました。OSも最新のWindows 8と18年前(!)のWindows 95です。Windows 8はUIが大幅に変わったことが話題となっていますが、このWindows 95も先代のWindows 3.1からUIがかなり変わったことで話題となったOSです。最新のWindows 8のデスクトップモードもこのWindows 95のUIを少しずつ改良しつつ引き継いだものと言えるのでしょう。

軽さとバッテリ駆動時間、性能のバランスが取れているのは当然最新のCF-AX2なので、外出先などに持っていくのは圧倒的にCF-AX2になってしまいます。ECHOSには古いOSとPC-9801エミュレータを入れているので、古いソフトやハードを活かすのに使っています。Linuxを入れたCF-R1は気軽にwebブラウズしたりするのに使用しています(このブログもCF-R1で書いています)。HP miniは職場に常備して必要時にいつでも使えるようにしています。こんな感じでこれからも使い分けていこうと思います。
tag : ノートパソコンOlivettiECHOS20cPanasonicLet'sNoteCF-R1CF-AX2HPmini
Surface RT国内発売決定!
本日、MicrosoftのタブレットPC, Surface RTが国内でも3月15日に発売となることが発表されましたね。気になる価格は、内部ストレージ32GB版で49,800円, 64GB版で57,800円とのことです。この他に専用のキーボードつきカバー(Touch Cover)がセットされたモデルも発売されるようです。なお、今回はSurface Proについては発売予定の告知はありませんでした。

この機種が売れるかどうかはかなり微妙な気がします。Windows 8 Proを搭載したSurface Proと異なり、ARM版のWindows 8であるWindows RTを搭載しているところがネックとなる可能性があります。Windows RTタブレットにはIntelのCPUとは互換性のないARMが搭載されているため、従来のWindowsのデスクトップアプリケーションは実行できず、Modern UI(いわゆるMetro)に対応したアプリ(Windowsストアからダウンロードできるもの)しか実行できません。まだWindowsストアのアプリはAppleのAppStoreやAndroidのGoogle Playなどに比べると非常に数が少ないうえ、すべてのアプリがARMに対応しているわけではありません。つまり、見た目はWindows 8と同じですが、対応しているアプリがかなり少なくなってしまう可能性が大です。
ここまではデメリットを書いてきましたが、逆にメリットはあるのでしょうか? 最大のメリットとしてはIntelのCPUより消費電力の低いARMを採用したことにより、小型軽量でありかつバッテリ駆動時間が長くなっています。Windows 8 Pro搭載であればパソコン並みの駆動時間となってしまい、AndroidタブレットやiPadと勝負するのは困難でしょう。もう一つのメリットとしては純正のOfficeであるOffice RT 2013がプリインストールされている点です。これはWindows RTとしては例外的なデスクトップアプリケーションで、Windows 8版のOffice 2013と近い操作性を持っています(VBAなど一部の機能は省略されています)。AndroidやiOSでもOfficeのファイルを開けるアプリはありますが、やはり再現性には難があり、仕事で使用するのには不十分だと思われます。
最後に挙げるべきは、やはりWindows 8との類似性でしょう。操作方法はほぼ同じですし、デスクトップ画面でExplorerやコマンドプロンプトが使用できるので、ファイル操作なども自由にできます(バッチやWindows Scripting Hostも使えるとのことです)。私は古い人間なので、iOSのように完全にファイルシステムを隠してしまっているうえ、データやファイルの使いまわしが自由にできないシステムは苦手なので、ここは譲れないところですね(Androidにさえファイルブラウザを入れないと気が済まないぐらいですので…)。
以上のことを考慮すると、これを買って満足できるのは、以下のような条件に当てはまる場合ではないでしょうか(かなり少数派になってしまいそうですね)。
1. タブレットで純正のOfficeを使いたい。
2. 外出先でも使いたいのである程度軽量でバッテリの持ちがいい機種が必要。
3. Windowsを使い慣れているのでできれば近い操作性がいい。
4. Web閲覧、メール、SNS、文書閲覧・入力など、タブレットでやることが限られている。
5. ほかにノートPCなどは持っている。
6. ファイルシステムにアクセスしたい。
私などはまさにこの条件に当てはまると自分では思っていますので、正直欲しいと思う気持ちはかなりあります。iPadを買うぐらいならこっちかなあとも思います。しかし、すでに我が家には多くのタブレットがあるうえ、ここ最近いろんなガジェットを入手して金欠気味なので、発売すぐには買わないでしょうね。買うとしても夏のボーナス時期ぐらいかなあ…? 64GB版とシアンのTouch Coverが欲しいなあ…(汗)。

この機種が売れるかどうかはかなり微妙な気がします。Windows 8 Proを搭載したSurface Proと異なり、ARM版のWindows 8であるWindows RTを搭載しているところがネックとなる可能性があります。Windows RTタブレットにはIntelのCPUとは互換性のないARMが搭載されているため、従来のWindowsのデスクトップアプリケーションは実行できず、Modern UI(いわゆるMetro)に対応したアプリ(Windowsストアからダウンロードできるもの)しか実行できません。まだWindowsストアのアプリはAppleのAppStoreやAndroidのGoogle Playなどに比べると非常に数が少ないうえ、すべてのアプリがARMに対応しているわけではありません。つまり、見た目はWindows 8と同じですが、対応しているアプリがかなり少なくなってしまう可能性が大です。
ここまではデメリットを書いてきましたが、逆にメリットはあるのでしょうか? 最大のメリットとしてはIntelのCPUより消費電力の低いARMを採用したことにより、小型軽量でありかつバッテリ駆動時間が長くなっています。Windows 8 Pro搭載であればパソコン並みの駆動時間となってしまい、AndroidタブレットやiPadと勝負するのは困難でしょう。もう一つのメリットとしては純正のOfficeであるOffice RT 2013がプリインストールされている点です。これはWindows RTとしては例外的なデスクトップアプリケーションで、Windows 8版のOffice 2013と近い操作性を持っています(VBAなど一部の機能は省略されています)。AndroidやiOSでもOfficeのファイルを開けるアプリはありますが、やはり再現性には難があり、仕事で使用するのには不十分だと思われます。
最後に挙げるべきは、やはりWindows 8との類似性でしょう。操作方法はほぼ同じですし、デスクトップ画面でExplorerやコマンドプロンプトが使用できるので、ファイル操作なども自由にできます(バッチやWindows Scripting Hostも使えるとのことです)。私は古い人間なので、iOSのように完全にファイルシステムを隠してしまっているうえ、データやファイルの使いまわしが自由にできないシステムは苦手なので、ここは譲れないところですね(Androidにさえファイルブラウザを入れないと気が済まないぐらいですので…)。
以上のことを考慮すると、これを買って満足できるのは、以下のような条件に当てはまる場合ではないでしょうか(かなり少数派になってしまいそうですね)。
1. タブレットで純正のOfficeを使いたい。
2. 外出先でも使いたいのである程度軽量でバッテリの持ちがいい機種が必要。
3. Windowsを使い慣れているのでできれば近い操作性がいい。
4. Web閲覧、メール、SNS、文書閲覧・入力など、タブレットでやることが限られている。
5. ほかにノートPCなどは持っている。
6. ファイルシステムにアクセスしたい。
私などはまさにこの条件に当てはまると自分では思っていますので、正直欲しいと思う気持ちはかなりあります。iPadを買うぐらいならこっちかなあとも思います。しかし、すでに我が家には多くのタブレットがあるうえ、ここ最近いろんなガジェットを入手して金欠気味なので、発売すぐには買わないでしょうね。買うとしても夏のボーナス時期ぐらいかなあ…? 64GB版とシアンのTouch Coverが欲しいなあ…(汗)。