CASIO fx-360MT
CASIO fx-360MT (TURBO-FX)は少し前の学校教育用の関数電卓で、同等の一般向け機種はfx-690v (SUPER-FX)かと思われます。また、マニュアルが手元にないためあまり確信は持てないのですが、キーの刻印などを見る限り、fx-3600P/Pv(Pvのマニュアルはこちらからダウンロードできます)などに近いのではないかと思われます。簡単なプログラム機能を搭載しており、30ステップまでのプログラムを入力可能です。電源はボタン電池と太陽電池の2電源方式ですが、ユーザー側での電池交換はできないことになっているようです(fx-3600Pvのマニュアルには、電池が切れたら代理店に持ち込むようにとの記述があります)。一見これといった特徴のなさそうな電卓に見えますが、なぜがオークションでは非常に人気が高く、5000円以上の値がつくこともしばしばあります。必要十分な機能と大きく打ちやすいキーが人気の秘密でしょうか…?

私が入手したものはボタン電池は切れており、暗いところでは使用できなくなっていました。そこで、webで検索した情報をもとに電池を交換してみることにしました。写真は裏ぶたを止めてあるねじをすべて外し、開けてみたところですが、右上にボタン電池が見えます。下のほうにはHD62021というチップが見えますが、このころのカシオのポケコンや電卓はだいたい日立製のHD61xxx/HD62xxxという型番のチップを搭載していますね。

電池を固定しているねじを外せば交換できます。GR927という電池が搭載されていますが、これは手に入らないので互換品のSR927/927Wを利用します。927SWというのもあるようですが、927/927Wのほうが大きな電流が流せるようなので(なぜか927SWのほうが価格は高めですが…)こちらのほうがいいようです。プラスを下にしてセットし、元通りねじを締めれば完了です。これで無事に暗いところでも使えるようになりました。ちなみにこの機種は、同じく2電源方式のSHARP EL-566Eなどと異なり電源OFFキーがありません。電池を少しでも持たせるために電源を切りたいときは、[3][+][-]の3つのキーを左から順に早く打てば切ることができます。タイミングが難しく、なかなかうまくいかないときもありますが…。

プログラムは一組のみで、[MODE][EXP]で入力(LRN)モード、[MODE][.]で実行(RUN)モードとなります。プログラムをクリアするにはLRNモードで[SHIFT][PCL]と操作します。計算式以外にプログラムで利用できる命令は以下のもののみで、あまり複雑なことはできません。言語仕様としてはFX-601P/602P/603Pのものを大幅に簡略化したような感じで、できることとしてはSHARPのEL-5020に近い感じですね。
[RTN] プログラムの最初に戻る
[HLT] 途中結果を表示して一時停止。[RUN]キーで実行再開。
[ENT] 入力を求めて一時停止。[RUN]キーで実行再開。(ENT命令の次に省略時の数値を置く)
[x>0] 直前の数値が正ならば最初に戻る、0以下なら次の命令を実行
[x≦M] 直前の数値がMメモリ以下ならば先頭に戻る、Mメモリより大きければ次の命令を実行
プログラム実行はRUNモードで[RUN]キーを押します。
メモリは独立メモリ(M)のほか、「定数メモリ」というものがあり、K1~K6と表されます。使い方はSHARPのEL-5002などのメモリと同様で、[Kin] n でKnに代入([STO]と同様)、[Kout] n でKnを呼出([RCL]と同様)、[X⇔K] n で表示内容(Xレジスタ)とKnの内容を交換する、となっています。また、HP-15CやHP-41Cと同様、メモリに対する四則演算も可能であり、下記のように使用します。
[Kin] [+] n : 直前の数値をKnに加算(M+ と同様)
[Kin] [-] n : 直前の数値をKnから減算(M- と同様)
[Kin] [×] n : 直前の数値をKnに乗算
[Kin] [÷] n : 直前の数値でKnを除算
こうして操作体系を見てみると、少ないプログラムステップで複雑なことができるように工夫されているようにも思えます。このような機種でプログラミングを行うものいい頭の体操になるかもしれません。ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
今回は左側の電池を使用しました。

私が入手したものはボタン電池は切れており、暗いところでは使用できなくなっていました。そこで、webで検索した情報をもとに電池を交換してみることにしました。写真は裏ぶたを止めてあるねじをすべて外し、開けてみたところですが、右上にボタン電池が見えます。下のほうにはHD62021というチップが見えますが、このころのカシオのポケコンや電卓はだいたい日立製のHD61xxx/HD62xxxという型番のチップを搭載していますね。

電池を固定しているねじを外せば交換できます。GR927という電池が搭載されていますが、これは手に入らないので互換品のSR927/927Wを利用します。927SWというのもあるようですが、927/927Wのほうが大きな電流が流せるようなので(なぜか927SWのほうが価格は高めですが…)こちらのほうがいいようです。プラスを下にしてセットし、元通りねじを締めれば完了です。これで無事に暗いところでも使えるようになりました。ちなみにこの機種は、同じく2電源方式のSHARP EL-566Eなどと異なり電源OFFキーがありません。電池を少しでも持たせるために電源を切りたいときは、[3][+][-]の3つのキーを左から順に早く打てば切ることができます。タイミングが難しく、なかなかうまくいかないときもありますが…。

プログラムは一組のみで、[MODE][EXP]で入力(LRN)モード、[MODE][.]で実行(RUN)モードとなります。プログラムをクリアするにはLRNモードで[SHIFT][PCL]と操作します。計算式以外にプログラムで利用できる命令は以下のもののみで、あまり複雑なことはできません。言語仕様としてはFX-601P/602P/603Pのものを大幅に簡略化したような感じで、できることとしてはSHARPのEL-5020に近い感じですね。
[RTN] プログラムの最初に戻る
[HLT] 途中結果を表示して一時停止。[RUN]キーで実行再開。
[ENT] 入力を求めて一時停止。[RUN]キーで実行再開。(ENT命令の次に省略時の数値を置く)
[x>0] 直前の数値が正ならば最初に戻る、0以下なら次の命令を実行
[x≦M] 直前の数値がMメモリ以下ならば先頭に戻る、Mメモリより大きければ次の命令を実行
プログラム実行はRUNモードで[RUN]キーを押します。
メモリは独立メモリ(M)のほか、「定数メモリ」というものがあり、K1~K6と表されます。使い方はSHARPのEL-5002などのメモリと同様で、[Kin] n でKnに代入([STO]と同様)、[Kout] n でKnを呼出([RCL]と同様)、[X⇔K] n で表示内容(Xレジスタ)とKnの内容を交換する、となっています。また、HP-15CやHP-41Cと同様、メモリに対する四則演算も可能であり、下記のように使用します。
[Kin] [+] n : 直前の数値をKnに加算(M+ と同様)
[Kin] [-] n : 直前の数値をKnから減算(M- と同様)
[Kin] [×] n : 直前の数値をKnに乗算
[Kin] [÷] n : 直前の数値でKnを除算
こうして操作体系を見てみると、少ないプログラムステップで複雑なことができるように工夫されているようにも思えます。このような機種でプログラミングを行うものいい頭の体操になるかもしれません。ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
今回は左側の電池を使用しました。
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