今更ながらLifeTouch NOTEを入手しました
少し前にNECからLifeTouch NOTEというAndroid搭載のモバイルノートPCが発売されていました。一部ではモバイルギアの再来かと(N-08Bのときもそんなことが言われてましたが…)言われていましたが、結局売れ行きはさっぱりで、後継機種も出ずに生産完了となってしまいました。そんなLifeTouch NOTEですが、最近オークションで手ごろな価格で新品や新品同様品が出回っているので入手してみました。
ちなみにこの機種にはビジネス向けモデルと個人向けモデルがあり、型番が違います。個人向けモデルは3機種あり、3G(docomo)対応のNA75F/1A、Wi-FiモデルのNA75W/1A、ストレージ容量の少ないNA70W/1Aというラインナップとなっています。これに対してビジネス向けモデルは3G対応のD000-000011-NxxとWi-FiモデルのD000-000010-Nxxの2機種となっています。オークションでは主にビジネス向けモデルが安価に出回っていますが、こちらはセキュリティ対策としてSDカードスロットが無効化されていたりするので、価格で割り切れる方以外にはお勧めできません。
で、私が入手したのは個人向けWi-FiモデルのNA75W/1Aです。一見ネットブックのような外見ですね。LCDは抵抗膜式タッチパネルとなっており、本体に収納可能なスタイラスが付属しています。

外側は光沢仕上げになっていますが、指紋がつきやすいのが難点ですね。カメラもついています。

この機種はAndroid 2.2を搭載していますが、なぜかExchange Activesyncに対応していません。このため、そのままではOutlook.comのメール、カレンダー、連絡先を同期することができません。そこで、メールだけでもと思い、Google PlayからOutlook.comアプリをダウンロード・インストールしてみました。メールアカウントを設定すると…。

Androidのアカウント設定画面に、設定したメールアカウントが現れました。

アカウントを選択すると、連絡先とカレンダーの同期設定画面が開きました。ここでカレンダー同期をONにすると、ジョルテでもきちんとOutlook.comのカレンダーが表示されるようになりました。

この機種を入手したひとつの理由が、Documents To GoでOfficeのファイルを編集できればいいなというのがありました。重量699g, バッテリは最長9時間持続と、ネットブックよりは外出先などで利用するには便利と思ったので…。そこで早速Sheet To Goを試してみました。単にデータを入力するだけなら特に不便は感じないのですが、入力済みのデータを編集するのが少しやりにくいと思いました。セルを選択したうえで画面上部の入力エリアをタップして編集状態にするか…。

Menuキーで「セル編集」を選択する必要があり、少し面倒くさい印象です。本物のExcelならF2キーで簡単に編集状態に入れるのですが…。

Word To Goも試してみました。この機種にはATOKがプリインストールされているのですが、変換状態を示すカーソルがなにも表示されず、とても変換がしにくいと思いました。アプリによっては問題ないのですが…。

もうひとつやってみたかったのがこれ。PC-9801エミュレータのNp2 for Androidです。こうなると完全に98ノートになりきっちゃいますね。

キーボードの手前に小さな光学式ポインティングデバイスが備わっています。タッチパネルでは操作しにくいNp2のマウスカーソルもこれならスムーズに動かせます。マウスボタンに相当するものはないので、クリック操作は画面をタップする必要はありますが…。

ざっと使ってみた印象はこんな感じです。電源off(スリープではなく完全Off)でもなぜかバッテリがどんどん消耗したりもしますし、ちょっと期待外れなところもいくつかありましたが、JornadaやN-08Bを手に入れて以来キーボード付きガジェットに対する興味がわいてきていることもあり、けっこう気に入っています。用途によっては簡易型のノートPCとして活用していきたいと思います。
液晶保護フィルムはこれで代用できます。
ちなみにこの機種にはビジネス向けモデルと個人向けモデルがあり、型番が違います。個人向けモデルは3機種あり、3G(docomo)対応のNA75F/1A、Wi-FiモデルのNA75W/1A、ストレージ容量の少ないNA70W/1Aというラインナップとなっています。これに対してビジネス向けモデルは3G対応のD000-000011-NxxとWi-FiモデルのD000-000010-Nxxの2機種となっています。オークションでは主にビジネス向けモデルが安価に出回っていますが、こちらはセキュリティ対策としてSDカードスロットが無効化されていたりするので、価格で割り切れる方以外にはお勧めできません。
で、私が入手したのは個人向けWi-FiモデルのNA75W/1Aです。一見ネットブックのような外見ですね。LCDは抵抗膜式タッチパネルとなっており、本体に収納可能なスタイラスが付属しています。

外側は光沢仕上げになっていますが、指紋がつきやすいのが難点ですね。カメラもついています。

この機種はAndroid 2.2を搭載していますが、なぜかExchange Activesyncに対応していません。このため、そのままではOutlook.comのメール、カレンダー、連絡先を同期することができません。そこで、メールだけでもと思い、Google PlayからOutlook.comアプリをダウンロード・インストールしてみました。メールアカウントを設定すると…。

Androidのアカウント設定画面に、設定したメールアカウントが現れました。

アカウントを選択すると、連絡先とカレンダーの同期設定画面が開きました。ここでカレンダー同期をONにすると、ジョルテでもきちんとOutlook.comのカレンダーが表示されるようになりました。

この機種を入手したひとつの理由が、Documents To GoでOfficeのファイルを編集できればいいなというのがありました。重量699g, バッテリは最長9時間持続と、ネットブックよりは外出先などで利用するには便利と思ったので…。そこで早速Sheet To Goを試してみました。単にデータを入力するだけなら特に不便は感じないのですが、入力済みのデータを編集するのが少しやりにくいと思いました。セルを選択したうえで画面上部の入力エリアをタップして編集状態にするか…。

Menuキーで「セル編集」を選択する必要があり、少し面倒くさい印象です。本物のExcelならF2キーで簡単に編集状態に入れるのですが…。

Word To Goも試してみました。この機種にはATOKがプリインストールされているのですが、変換状態を示すカーソルがなにも表示されず、とても変換がしにくいと思いました。アプリによっては問題ないのですが…。

もうひとつやってみたかったのがこれ。PC-9801エミュレータのNp2 for Androidです。こうなると完全に98ノートになりきっちゃいますね。

キーボードの手前に小さな光学式ポインティングデバイスが備わっています。タッチパネルでは操作しにくいNp2のマウスカーソルもこれならスムーズに動かせます。マウスボタンに相当するものはないので、クリック操作は画面をタップする必要はありますが…。

ざっと使ってみた印象はこんな感じです。電源off(スリープではなく完全Off)でもなぜかバッテリがどんどん消耗したりもしますし、ちょっと期待外れなところもいくつかありましたが、JornadaやN-08Bを手に入れて以来キーボード付きガジェットに対する興味がわいてきていることもあり、けっこう気に入っています。用途によっては簡易型のノートPCとして活用していきたいと思います。
液晶保護フィルムはこれで代用できます。
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電卓ベンチマーク (3) プログラム関数電卓編3
関数電卓ベンチマーク第3弾は、三角関数の計算速度を比較してみました。ループを利用できない機種向けのテスト(1)と、演算速度が速い機種向けのテスト(2)を用意しました。
テスト(1):まず最初に計測したのは、sin(1)を10回計算する時間です(角度単位はラジアン)。ループを使用せず、下記の式を直接プログラムし、実行時間を計測しました。
sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)= ?
テスト(2):テスト(1)ではHP-15Cなどは一瞬で答えが出てしまい計測困難なため、ループが利用できる機種向けにSin(1)+Sin(2)+Sin(3)+…Sin(100)を計算するプログラムを作ってみました。プログラムは以前に示した1~1000の和を求めるプログラムを改変したもので、下記の通りです。
fx-360MT:下記を入力後、RUNモードで[SHIFT][KAC]100[SHIFT][Min][RUN]
MR sin Kin+ 1
1 M-
x≦M
Kout 1
FX-603P:下記を入力後、RUNモードで[P0]
P0
RAD
0 Min01
100 Min00
LBL1
MR00 sin M+01
DSZ GOTO1
MR01
fx-3600Pv:下記を入力後、RUNモードで[P2][P1]
P2
KAC
100 Min
P1
MR sin Kin+ 1
MR - 1 = Min
x>0
Kout 1
EL-566E:下記を入力後、NORMALモードで[ALPHA][1:]
1:
1⇒A
0⇒M
↳ sin A M+
A + 1 ⇒A
100 ≧ A ■Y→[ ↰ ] M
EL-5020:下記を入力後、NORMALモードで[2ndF][1:]、A?に対して0, M?に対して1を入力
1:
A + sin M STO A
1 M+
100 x≧M
A
HP-15C LE:下記を入力後、RUNモードで[f][A]
LBL A
0 STO 1
100 STO 0
LBL 1
RCL 0 SIN ST+ 1
DSE 0 GTO 1
RCL 1
RTN
結果は以下のとおりでした。
グラフにしてみると…

当たり前ですが、とてもよく相関していますね。テスト(2)がテスト(1)の10倍より少し長くなっているのはやはりループ計算のためのオーバーヘッドがあるためでしょうか。次に、テスト(1)と整数演算(1~1000の和を求めるプログラム)の相関も見てみました。

こちらもほぼよく相関していますが。、EL-5020だけがかなり外れています。この機種は三角関数が比較的早い割に整数演算が遅い(あるいはループのオーバーヘッドが大きい)ということになるのでしょうか。
今回は三角関数のベンチマークを行い、整数演算との相関も検討してみました。機能の関係で必ずしもすべての機種ですべてのベンチマークができるとは限りませんが、この相関を参考にすると比較しやすくなるのではないかと思います。今後も少しずつサンプル数を増やしていきたいと思います。
テスト(1):まず最初に計測したのは、sin(1)を10回計算する時間です(角度単位はラジアン)。ループを使用せず、下記の式を直接プログラムし、実行時間を計測しました。
sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)+sin(1)= ?
テスト(2):テスト(1)ではHP-15Cなどは一瞬で答えが出てしまい計測困難なため、ループが利用できる機種向けにSin(1)+Sin(2)+Sin(3)+…Sin(100)を計算するプログラムを作ってみました。プログラムは以前に示した1~1000の和を求めるプログラムを改変したもので、下記の通りです。
fx-360MT:下記を入力後、RUNモードで[SHIFT][KAC]100[SHIFT][Min][RUN]
MR sin Kin+ 1
1 M-
x≦M
Kout 1
FX-603P:下記を入力後、RUNモードで[P0]
P0
RAD
0 Min01
100 Min00
LBL1
MR00 sin M+01
DSZ GOTO1
MR01
fx-3600Pv:下記を入力後、RUNモードで[P2][P1]
P2
KAC
100 Min
P1
MR sin Kin+ 1
MR - 1 = Min
x>0
Kout 1
EL-566E:下記を入力後、NORMALモードで[ALPHA][1:]
1:
1⇒A
0⇒M
↳ sin A M+
A + 1 ⇒A
100 ≧ A ■Y→[ ↰ ] M
EL-5020:下記を入力後、NORMALモードで[2ndF][1:]、A?に対して0, M?に対して1を入力
1:
A + sin M STO A
1 M+
100 x≧M
A
HP-15C LE:下記を入力後、RUNモードで[f][A]
LBL A
0 STO 1
100 STO 0
LBL 1
RCL 0 SIN ST+ 1
DSE 0 GTO 1
RCL 1
RTN
結果は以下のとおりでした。
機種 | テスト(1) | テスト(2) |
SHARP EL-512 | 7.8秒 | |
SHARP EL-566E | 1.1秒 | 12.3秒 |
SHARP EL-5020 | 1.6秒 | 22.0秒 |
SHARP EL-5002 | 9.5秒 | |
SHARP EL-5103 | 7.6秒 | |
CASIO fx-360MT | 2.4秒 | 26.7秒 |
CASIO FX-603P | 0.6秒 | 6.6秒 |
CASIO fx-3600Pv | 2.3秒 | 25.2秒 |
HP-15C LE | 0.1秒 | 1.3秒 |
グラフにしてみると…

当たり前ですが、とてもよく相関していますね。テスト(2)がテスト(1)の10倍より少し長くなっているのはやはりループ計算のためのオーバーヘッドがあるためでしょうか。次に、テスト(1)と整数演算(1~1000の和を求めるプログラム)の相関も見てみました。

こちらもほぼよく相関していますが。、EL-5020だけがかなり外れています。この機種は三角関数が比較的早い割に整数演算が遅い(あるいはループのオーバーヘッドが大きい)ということになるのでしょうか。
今回は三角関数のベンチマークを行い、整数演算との相関も検討してみました。機能の関係で必ずしもすべての機種ですべてのベンチマークができるとは限りませんが、この相関を参考にすると比較しやすくなるのではないかと思います。今後も少しずつサンプル数を増やしていきたいと思います。
SHARP EL-512
最近電卓シリーズが続いていますが、本日もSHARPの古め(1984年発売?)のプログラム関数電卓、EL-512を紹介します。

この電卓はサイズや見た目的にはEL-5103と似た感じですが、おそらくEL-5103(発売は1980年?)よりは少し新しい機種ではないかと思われます。プログラムのステップ数はEL-5103の48ステップに対して128ステップとなっており、プログラムエリアも4つに増えています。

その一方、プログラム言語(AER)の仕様はEL-5103がEL-5100からEL-566Eに至るまで、比較的広く採用されている新しめの仕様に準拠しているのに対し、EL-512はEL-5002と似ており仕様としては古い部類に入ると思われます。EL-5002と同様、プログラムに使用できる命令は[(x)]と[LOOK]のみであり、ジャンプや条件判断は利用できません。(EL-5103はEL-5100やEL-566Eに似ているとはいえ、ジャンプや条件判断命令は削除されており、機能的にはEL-512と大差ありません。)
電池交換用のねじを外して裏蓋を開けてみました。SC43520というチップが使用されています。

最後にtan(355/226)も計算してみました。-7497484.888という結果はEL-5103, EL-9000と同じですね。

この機種もEL-5103と同様、コンパクトでデザイン的には高級感があり、古き良き時代の関数電卓といった感じで魅力的に思えました。やっぱり最近のプラスチック感全開の関数電卓はどうしても好きになれません…(汗)。コストダウンのためには致し方ないのでしょうがね…。

この電卓はサイズや見た目的にはEL-5103と似た感じですが、おそらくEL-5103(発売は1980年?)よりは少し新しい機種ではないかと思われます。プログラムのステップ数はEL-5103の48ステップに対して128ステップとなっており、プログラムエリアも4つに増えています。

その一方、プログラム言語(AER)の仕様はEL-5103がEL-5100からEL-566Eに至るまで、比較的広く採用されている新しめの仕様に準拠しているのに対し、EL-512はEL-5002と似ており仕様としては古い部類に入ると思われます。EL-5002と同様、プログラムに使用できる命令は[(x)]と[LOOK]のみであり、ジャンプや条件判断は利用できません。(EL-5103はEL-5100やEL-566Eに似ているとはいえ、ジャンプや条件判断命令は削除されており、機能的にはEL-512と大差ありません。)
電池交換用のねじを外して裏蓋を開けてみました。SC43520というチップが使用されています。

最後にtan(355/226)も計算してみました。-7497484.888という結果はEL-5103, EL-9000と同じですね。

この機種もEL-5103と同様、コンパクトでデザイン的には高級感があり、古き良き時代の関数電卓といった感じで魅力的に思えました。やっぱり最近のプラスチック感全開の関数電卓はどうしても好きになれません…(汗)。コストダウンのためには致し方ないのでしょうがね…。
電卓ベンチマーク (2) プログラム関数電卓編2
少し前にプログラム関数電卓の演算速度についてのベンチマークを行いました。今回は演算精度編です。この目的でよく利用されるのが、三角関数のtanを用いてtan(355/226)を計算する方法です。(角度単位はラジアンを用います)

今回は、CASIOとSHARPのポケコン以外の関数電卓、電子手帳+関数計算カード、HPの関数電卓、TIの関数電卓とポケコンで比較してみました。赤字は正解と異なる部分です。

ちなみに正解は -7497258.1853255… とのことなので(googleの計算機がほぼ正解とのことです)、優勝はTI-82ということになります。その次に精度がよかったのがEL-566E/EL-9600/PA-9C3/TI-74の4機種でした。fx-3600PvとHP-15Cは残念ながら最も精度が悪く、その次がEL-5002、その他の機種はだいたい同程度という結果でした。
こうして結果を見てみると、SHARP, CASIOなどメーカーごとに結果が同一となるグループがいくつかありますね。同じアルゴリズムを用いているということなのでしょうか。また、興味深かったのは製品としてまったく性質の違うものたち(たとえばEL-566E/EL-9600/PA-9C3)で結果が同じであったり、一見似ている機種(fx-360MT/fx-3600Pv)で結果がまったく異なっていたり、という点でした。
このような無理関数の計算は、四則演算しかできないCPUでやる以上は近似計算でやるしかありません。そうである以上、ある程度の誤差が出るのは仕方がないことだと思います。また、この計算はかなり極端なことをやっているので、通常の利用では誤差が問題となることはまずないでしょう。それに、三角関数と他の関数とではまた違った結果が出ることもありうると思います。
今回はとりあえず興味本位で関数電卓でやってみましたが、今度はポケコンでも試してみたいと思います。

今回は、CASIOとSHARPのポケコン以外の関数電卓、電子手帳+関数計算カード、HPの関数電卓、TIの関数電卓とポケコンで比較してみました。赤字は正解と異なる部分です。
機種 | 結果 |
CASIO fx-360MT | -7497938.067 |
CASIO FX-603P | -7497938.067 |
CASIO fx-3600Pv | -7501875.469 |
CASIO fx-7200G | -7497319.708 |
SHARP EL-566E | -7497264.149 |
SHARP EL-5002 | -7499447.58 |
SHARP EL-5020 | -7497681.111 |
SHARP EL-5103 | -7497484.888 |
SHARP EL-9000 | -7497484.888 |
SHARP EL-9600 | -7497264.149 |
PA-S1s + PA-7C12 | -7497484.888 |
PA-9500 + PA-9C3 | -7497264.149 |
HP-15C | -7507225.705 |
HP-48GX | -7497089.06508 |
TI-74 | -7497263.499 |
TI-82 | -7497257.878 |

ちなみに正解は -7497258.1853255… とのことなので(googleの計算機がほぼ正解とのことです)、優勝はTI-82ということになります。その次に精度がよかったのがEL-566E/EL-9600/PA-9C3/TI-74の4機種でした。fx-3600PvとHP-15Cは残念ながら最も精度が悪く、その次がEL-5002、その他の機種はだいたい同程度という結果でした。
こうして結果を見てみると、SHARP, CASIOなどメーカーごとに結果が同一となるグループがいくつかありますね。同じアルゴリズムを用いているということなのでしょうか。また、興味深かったのは製品としてまったく性質の違うものたち(たとえばEL-566E/EL-9600/PA-9C3)で結果が同じであったり、一見似ている機種(fx-360MT/fx-3600Pv)で結果がまったく異なっていたり、という点でした。
このような無理関数の計算は、四則演算しかできないCPUでやる以上は近似計算でやるしかありません。そうである以上、ある程度の誤差が出るのは仕方がないことだと思います。また、この計算はかなり極端なことをやっているので、通常の利用では誤差が問題となることはまずないでしょう。それに、三角関数と他の関数とではまた違った結果が出ることもありうると思います。
今回はとりあえず興味本位で関数電卓でやってみましたが、今度はポケコンでも試してみたいと思います。
SHARP 金融計算用ポケコン PC-1421
今日はSHARPの海外向けポケコンPC-1421を紹介します。この機種は、SHARP初の関数電卓ポケコンPC-1401の兄弟ともいえる機種で、外見・スペックとも大変似ています。CPUにはSC61860(ESR-H), RAMは4KBを搭載し、LCDは16桁となっていますが、これらのスペックもPC-1401と共通です。この機種はおそらく国内では販売されなかったのではないかと思われますが、同じ海外でも国によってはEL-5510という型番で売られていたところもあるようです(ちなみにPC-1401にもEL-5500IIという型番があります)。私が入手したものには解説書が付属していましたが、表紙に"EL-5510 Financial Computer"と書かれていました。このPC-1421は、PC-1401の関数電卓機能の代わりに金融計算機能を搭載したものなのです。(ドイツ語版マニュアルがこちらでダウンロードできます)

同じPC-14xx系のPC-1460とは並べてみました。PC-1421のほうが少し小さく薄いです。本当はPC-1401とならべてみたいところですが、あいにく手持ちがありません。ちなみに2台とも電卓モードで撮影しましたが、違いに気づきましたでしょうか? PC-1460はPC-1421と異なりLCDの右端4桁があいています。これはPC-1401でも同じだそうで、PC-1460の桁数が多いからではありません。

答えはこれ。PC-1460は関数電卓なので指数表示に対応しており、それに右端4桁を使用するようになっています。これに対してPC-1421は指数表示ができません([EXP]キーや[FSE]キーもありません)。ちなみに[TAB]キーはありますので、小数点以下の表示桁数を指定することは可能です。

…と思ったのですが、ところがどっこい、PC-1421でも指数表示は可能でした。これは69!を実行したところ。入力ができないだけで、表示はできるようです。それならさっきの右端4桁の話はあんまり関係ないかもしれませんね(汗)。

このPC-1421はBASICでも金融計算用の機能が利用できるようです。数学関数についても、一部使えないのかと思いきや、双曲線関数もふくめほぼPC-1401と遜色ない感じです。また、BASICモードでは当然のことながら、"2.2E5"などと入力すれば指数表示の数値を入力することもできます。要は電卓モードでの機能が金融計算に特化されているため関数電卓としては使いにくくなっていること以外はほぼPC-1401と同じと考えてよさそうですね。私は金融計算の知識はほとんどないので、TI-74のFINANCEプログラムと同様、宝の持ち腐れになってしまいそうですが…(汗)。

同じPC-14xx系のPC-1460とは並べてみました。PC-1421のほうが少し小さく薄いです。本当はPC-1401とならべてみたいところですが、あいにく手持ちがありません。ちなみに2台とも電卓モードで撮影しましたが、違いに気づきましたでしょうか? PC-1460はPC-1421と異なりLCDの右端4桁があいています。これはPC-1401でも同じだそうで、PC-1460の桁数が多いからではありません。

答えはこれ。PC-1460は関数電卓なので指数表示に対応しており、それに右端4桁を使用するようになっています。これに対してPC-1421は指数表示ができません([EXP]キーや[FSE]キーもありません)。ちなみに[TAB]キーはありますので、小数点以下の表示桁数を指定することは可能です。

…と思ったのですが、ところがどっこい、PC-1421でも指数表示は可能でした。これは69!を実行したところ。入力ができないだけで、表示はできるようです。それならさっきの右端4桁の話はあんまり関係ないかもしれませんね(汗)。

このPC-1421はBASICでも金融計算用の機能が利用できるようです。数学関数についても、一部使えないのかと思いきや、双曲線関数もふくめほぼPC-1401と遜色ない感じです。また、BASICモードでは当然のことながら、"2.2E5"などと入力すれば指数表示の数値を入力することもできます。要は電卓モードでの機能が金融計算に特化されているため関数電卓としては使いにくくなっていること以外はほぼPC-1401と同じと考えてよさそうですね。私は金融計算の知識はほとんどないので、TI-74のFINANCEプログラムと同様、宝の持ち腐れになってしまいそうですが…(汗)。
鎌倉へ行ってきました
今日は仕事が休みだったので鎌倉へ行ってきました。まずは横浜から横須賀線に乗って北鎌倉駅まで行きました。行楽シーズンだったためか狭い北鎌倉駅の構内は人であふれかえっていました。下車するとまず向かったのは円覚寺。円覚寺は山のふもとにお堂が散在しており、境内はかなり広いです。

国宝の「洪鐘」。

高台から富士山が見えました。

円覚寺を出て鎌倉街道を歩き、次に向かったのは鶴岡八幡宮。源氏ゆかりの神社です。鎌倉の町はこの神社の表参道である若宮大通を中心に広がっているようです。

若宮大通と小町通りをあるいて鎌倉駅まで行き、そこからバスに乗って鎌倉大仏(高徳院)へ行きました。

ここの大仏は20円払えば胎内に入れます。下から頭部を見上げたところ。

鎌倉大仏の次は長谷寺へ。

長谷寺の本堂。ちょうど「長谷の市」をやっており、出店がたくさん出ていました。

境内には怪しげな洞穴が…。

中に入ってみると、仏像がたくさんありました。

帰りは江ノ電を利用しました。江ノ電はPASMOエリアであり全国交通系ICカードの相互利用に参加しているのですが、なぜか券売機でPiTaPaにチャージできなかったり、なんだか中途半端な感じでした。

寺社巡りの後は三井アウトレットパーク横浜ベイサイドで買い物をしました。ここへ行くのにはシーサイドラインを利用したのですが、ここはPASMOエリアであるのにもかかわらずICカード相互利用に参加していないようで、PASMOとSuicaしか利用できませんでした。まあ、結局はモバイルSuicaを利用したのでよかったのですけどね。
私は関西出身なので古都といえば京都や奈良というイメージでしたが、鎌倉もまた違った魅力があっていいですね。今は気候もいいですし、皆さんも行ってみてはいかがでしょうか。

国宝の「洪鐘」。

高台から富士山が見えました。

円覚寺を出て鎌倉街道を歩き、次に向かったのは鶴岡八幡宮。源氏ゆかりの神社です。鎌倉の町はこの神社の表参道である若宮大通を中心に広がっているようです。

若宮大通と小町通りをあるいて鎌倉駅まで行き、そこからバスに乗って鎌倉大仏(高徳院)へ行きました。

ここの大仏は20円払えば胎内に入れます。下から頭部を見上げたところ。

鎌倉大仏の次は長谷寺へ。

長谷寺の本堂。ちょうど「長谷の市」をやっており、出店がたくさん出ていました。

境内には怪しげな洞穴が…。

中に入ってみると、仏像がたくさんありました。

帰りは江ノ電を利用しました。江ノ電はPASMOエリアであり全国交通系ICカードの相互利用に参加しているのですが、なぜか券売機でPiTaPaにチャージできなかったり、なんだか中途半端な感じでした。

寺社巡りの後は三井アウトレットパーク横浜ベイサイドで買い物をしました。ここへ行くのにはシーサイドラインを利用したのですが、ここはPASMOエリアであるのにもかかわらずICカード相互利用に参加していないようで、PASMOとSuicaしか利用できませんでした。まあ、結局はモバイルSuicaを利用したのでよかったのですけどね。
私は関西出身なので古都といえば京都や奈良というイメージでしたが、鎌倉もまた違った魅力があっていいですね。今は気候もいいですし、皆さんも行ってみてはいかがでしょうか。
電卓ベンチマーク (1) プログラム関数電卓編1
これまでプログラム関数電卓コレクションを紹介してきましたが、ここらへんで一度性能比較のため、簡単なベンチマークを行ってみることにしました。今回は、グラフ機能を持たないプログラム関数電卓で整数演算・ループ計算の速度を比較してみることにします。他のポケコンなどと比較しやすいように、今回はUP-Cさんのサイトに掲載されている、1~1000までの整数を加算するプログラムを作ってみました。
1. CASIO FX-603P
この機種はUP-Cさんに掲載されているプログラムをそのまま使用しました。
リストは以下のとおりです。
P0
0 Min01
1000 Min00
LBL1
MR00 M+01
DSZ GOTO1
MR01
実行はRUNモードで[P0]です。所要時間は19.1秒でした。

2. CASIO fx-360MT
この機種はプログラムエリアが1つだけであり、条件ジャンプはプログラム先頭に戻ることしかできません。したがって、実行前に変数の初期値を手入力してやる必要があります。プログラムリストは下記のとおりです。
MR Kin+ 1
1 M-
x≦M
Kout 1
実行はRUNモードで[SHIFT][KAC]1000[SHIFT][Min][RUN]としてください。所要時間は73.5秒でした。

3. CASIO fx-3600Pv
この機種のプログラム言語はfx-360MTとほぼ同じです。そこで最初はプログラムも同じものを使おうとしたのですが、なぜか正しい結果が出ませんでした。10~1までのループにしてMメモリの内容を追ってみると…。
10→89→78→67→56→45→34→23→12→1 …
なんじゃこれは?って感じですね。Mメモリからは1ずつ減算されるはずなのに、なぜかめちゃくちゃです。そこで、次は"1 M-"を"- 1 = Min"に、"x≦M"を"1 x≦M"に変更すると、今度はオーバーフローしてエラーで止まってしまいます。同様に10~1までのループにしてMメモリの内容を追ってみると…。
10→89→888→8887→88886→888885→ …
これまたなんじゃこりゃって感じですね。やっていることは上と同じはずなのですが…。この機種にはループ計算にバグがあるようで、これでは全く使い物になりません。(下記の通り"x≦M"命令の動作が怪しいのですが、fx-3600Pvのマニュアルに載っている"x≦M"を使用したサンプルプログラムは正常動作するので、故障ではないと思っています…)
仕方がないので、条件分岐に"x≦M"を使用するのを止めて"x>0"を使用するようにすると正常動作するようになりました。そのリストが下記の通りです。(ステップ数は長くなってしまいました)
P2
KAC
1000 Min
P1
MR Kin+ 1
- 1 = Min
x>0
Kout 1
実行はRUNモードで[P2][P1]です。所要時間は75.2秒でした。

4. HP-15C Limited Edition
HPの4レベルRPN電卓はFX-603Pとプログラム言語の文法が似ています。もちろん細かい違いはありますが、おおまかには計算式がRPNか代数記法かの程度の違いしかありません。なので、FX-603PからはHP-15Cの同等の命令に置き換えるだけで簡単に移植ができました。リストは以下のとおりです。
LBL A
0 STO 1
1000 STO 0
LBL 1
RCL 0 ST+ 1
DSE 0 GTO 1
RCL 1
RTN
実行はRUNモードで[f][A]です。所要時間は3.0秒でした。(速っ!!)

実行中は"running"と表示されます。点滅するうえ一瞬なのでなかなかうまく撮れませんが…。

5. SHARP EL-566E
この機種はSHARPの典型的なAER言語を搭載しています。CASIOの機種などと異なり、プログラムの途中に[=]を入力することができない([=]キーはプログラム入力完了を意味する)ので、一つ一つの計算が終わったら" "(スペース)で区切る必要があります。また、STO命令(⇒)は、CASIOのMinやHPのSTOと異なり、それまでの計算式を実行する([=]を操作するのと同じ)となっているので注意が必要です。プログラムリストは下記のとおりですが、必ず改行の部分でスペースを入れてください。(改行以外の部分では見やすくするためにスペースを入れていますが、実際には入力しないでください)
1:
1⇒A
0⇒M
↳ A M+
A + 1 ⇒A
1000 ≧ A ■Y→[ ↰ ] M
実行はNORMALモードで[ALPHA][1:]です。所要時間は24.2秒でした。

実行中は"calculating..."と表示されます。

6. SHARP EL-5020
この機種もSHARPのAERで、EL-566Eに似てはいますが、ジャンプや条件判断の命令が簡略化されています。初出の変数名があると入力を求める仕様のため、実行時に初期値を入力する必要があります。プログラムリストは下記のとおりですが、EL-566Eと同様に必ず改行の部分でスペースを入れてください。(改行以外の部分では見やすくするためにスペースを入れていますが、実際には入力しないでください)
1:
A + M STO A
1 M+
1000 x≧M
A
実行はNORMALモードで[2ndF][1:]です。A?に対して0, M?に対して1を入力してください。
入力完了後の所要時間は85.1秒でした。

やはり最新のARMプロセッサ搭載のHP-15C LEはダントツに速いですね。次点が当時は高級プログラム電卓であったFX-603P、3位が現行機種であるEL-566Eとなりました。fx-360MT, fx-3600Pv, EL-5020はあまりにも遅すぎです。これらのエントリクラスのプログラム関数電卓はプログラム言語自体機能制限が多いですし、複雑な計算には向かないということなのでしょうか。
こうしていろいろな機種でプログラムを作ってみると、一見同等と思える命令も微妙に動作が異なっていたりするので、結構戸惑いますね。自分的には古くから使い慣れているFX-601P/603Pの言語が最もしっくりきたりします。実行モードとプログラムモードでのキー操作の違いが最小限に抑えられており、プログラム中で普通に[AC]やら[=]やらが入力でき、式やステートメントの区切りなどを気にする必要もないので理解しやすいと思います。逆にSHARPのAERでは[=]が入力できない(実際には[:]などで代用する)こと、きちんと式を区切らなければいけないことに気づかず、こんな短いプログラムでも最初はエラーばかり出していました(汗)。FX-601P/603Pに比べるときちんと説明書を読んで覚えなければいかないことが多いように思いますね。
他に紹介したプログラム関数電卓としては、EL-5002とEL-5103がありましたが、これらの電卓ではループ、ジャンプなどの命令がないため今回のベンチマークプログラムを移植することはできませんでした。次の機会にはグラフ電卓編、浮動小数点演算編などもやってみたいと思います。
※fx-3600Pvの動作異常についての報告を探しています。上記のプログラムの動作状況、またこれと近いfx-3600P/3800Pでの状況も教えていただけるとうれしいです。私のようにfx-3600Pvでループ計算の結果がおかしいと思われた場合は、"x≦M"を使うのを止めて"x>0"を使うように変更するのも一つの方法だと思います。
この2機種は現在でも購入可能です。EL-566Eは価格も安くそこそこ高性能なのでお勧めです。
1. CASIO FX-603P
この機種はUP-Cさんに掲載されているプログラムをそのまま使用しました。
リストは以下のとおりです。
P0
0 Min01
1000 Min00
LBL1
MR00 M+01
DSZ GOTO1
MR01
実行はRUNモードで[P0]です。所要時間は19.1秒でした。

2. CASIO fx-360MT
この機種はプログラムエリアが1つだけであり、条件ジャンプはプログラム先頭に戻ることしかできません。したがって、実行前に変数の初期値を手入力してやる必要があります。プログラムリストは下記のとおりです。
MR Kin+ 1
1 M-
x≦M
Kout 1
実行はRUNモードで[SHIFT][KAC]1000[SHIFT][Min][RUN]としてください。所要時間は73.5秒でした。

3. CASIO fx-3600Pv
この機種のプログラム言語はfx-360MTとほぼ同じです。そこで最初はプログラムも同じものを使おうとしたのですが、なぜか正しい結果が出ませんでした。10~1までのループにしてMメモリの内容を追ってみると…。
10→89→78→67→56→45→34→23→12→1 …
なんじゃこれは?って感じですね。Mメモリからは1ずつ減算されるはずなのに、なぜかめちゃくちゃです。そこで、次は"1 M-"を"- 1 = Min"に、"x≦M"を"1 x≦M"に変更すると、今度はオーバーフローしてエラーで止まってしまいます。同様に10~1までのループにしてMメモリの内容を追ってみると…。
10→89→888→8887→88886→888885→ …
これまたなんじゃこりゃって感じですね。やっていることは上と同じはずなのですが…。この機種にはループ計算にバグがあるようで、これでは全く使い物になりません。(下記の通り"x≦M"命令の動作が怪しいのですが、fx-3600Pvのマニュアルに載っている"x≦M"を使用したサンプルプログラムは正常動作するので、故障ではないと思っています…)
仕方がないので、条件分岐に"x≦M"を使用するのを止めて"x>0"を使用するようにすると正常動作するようになりました。そのリストが下記の通りです。(ステップ数は長くなってしまいました)
P2
KAC
1000 Min
P1
MR Kin+ 1
- 1 = Min
x>0
Kout 1
実行はRUNモードで[P2][P1]です。所要時間は75.2秒でした。

4. HP-15C Limited Edition
HPの4レベルRPN電卓はFX-603Pとプログラム言語の文法が似ています。もちろん細かい違いはありますが、おおまかには計算式がRPNか代数記法かの程度の違いしかありません。なので、FX-603PからはHP-15Cの同等の命令に置き換えるだけで簡単に移植ができました。リストは以下のとおりです。
LBL A
0 STO 1
1000 STO 0
LBL 1
RCL 0 ST+ 1
DSE 0 GTO 1
RCL 1
RTN
実行はRUNモードで[f][A]です。所要時間は3.0秒でした。(速っ!!)

実行中は"running"と表示されます。点滅するうえ一瞬なのでなかなかうまく撮れませんが…。

5. SHARP EL-566E
この機種はSHARPの典型的なAER言語を搭載しています。CASIOの機種などと異なり、プログラムの途中に[=]を入力することができない([=]キーはプログラム入力完了を意味する)ので、一つ一つの計算が終わったら" "(スペース)で区切る必要があります。また、STO命令(⇒)は、CASIOのMinやHPのSTOと異なり、それまでの計算式を実行する([=]を操作するのと同じ)となっているので注意が必要です。プログラムリストは下記のとおりですが、必ず改行の部分でスペースを入れてください。(改行以外の部分では見やすくするためにスペースを入れていますが、実際には入力しないでください)
1:
1⇒A
0⇒M
↳ A M+
A + 1 ⇒A
1000 ≧ A ■Y→[ ↰ ] M
実行はNORMALモードで[ALPHA][1:]です。所要時間は24.2秒でした。

実行中は"calculating..."と表示されます。

6. SHARP EL-5020
この機種もSHARPのAERで、EL-566Eに似てはいますが、ジャンプや条件判断の命令が簡略化されています。初出の変数名があると入力を求める仕様のため、実行時に初期値を入力する必要があります。プログラムリストは下記のとおりですが、EL-566Eと同様に必ず改行の部分でスペースを入れてください。(改行以外の部分では見やすくするためにスペースを入れていますが、実際には入力しないでください)
1:
A + M STO A
1 M+
1000 x≧M
A
実行はNORMALモードで[2ndF][1:]です。A?に対して0, M?に対して1を入力してください。

入力完了後の所要時間は85.1秒でした。

やはり最新のARMプロセッサ搭載のHP-15C LEはダントツに速いですね。次点が当時は高級プログラム電卓であったFX-603P、3位が現行機種であるEL-566Eとなりました。fx-360MT, fx-3600Pv, EL-5020はあまりにも遅すぎです。これらのエントリクラスのプログラム関数電卓はプログラム言語自体機能制限が多いですし、複雑な計算には向かないということなのでしょうか。
こうしていろいろな機種でプログラムを作ってみると、一見同等と思える命令も微妙に動作が異なっていたりするので、結構戸惑いますね。自分的には古くから使い慣れているFX-601P/603Pの言語が最もしっくりきたりします。実行モードとプログラムモードでのキー操作の違いが最小限に抑えられており、プログラム中で普通に[AC]やら[=]やらが入力でき、式やステートメントの区切りなどを気にする必要もないので理解しやすいと思います。逆にSHARPのAERでは[=]が入力できない(実際には[:]などで代用する)こと、きちんと式を区切らなければいけないことに気づかず、こんな短いプログラムでも最初はエラーばかり出していました(汗)。FX-601P/603Pに比べるときちんと説明書を読んで覚えなければいかないことが多いように思いますね。
他に紹介したプログラム関数電卓としては、EL-5002とEL-5103がありましたが、これらの電卓ではループ、ジャンプなどの命令がないため今回のベンチマークプログラムを移植することはできませんでした。次の機会にはグラフ電卓編、浮動小数点演算編などもやってみたいと思います。
※fx-3600Pvの動作異常についての報告を探しています。上記のプログラムの動作状況、またこれと近いfx-3600P/3800Pでの状況も教えていただけるとうれしいです。私のようにfx-3600Pvでループ計算の結果がおかしいと思われた場合は、"x≦M"を使うのを止めて"x>0"を使うように変更するのも一つの方法だと思います。
この2機種は現在でも購入可能です。EL-566Eは価格も安くそこそこ高性能なのでお勧めです。
tag : プログラム関数電卓ベンチマークFX-603Pfx-360MTfx-3600PvHP-15CEL-566EEL-5020
SHARPの電子手帳 PA-8500と8600の違いって!?
我が家にはSHARPのSC電システム手帳、PA-8500が数台とPA-8600が1台あります。いずれも付属のICカードを狙って入手したものです。写真は我が家唯一のPA-8600です。

PA-8500(左)と並べてみました。外側のデザインは少し違いますね。

開いたところ。左側がPA-8600です。似ていますがやはり少し違っています。私は今までPA-8500/8600の違いは液晶(PA-8500が黄色、PA-8600が灰色)だけだと思っていたのですが、こうしてみると両方黄色ですね。どうやら勘違いだったようです。

もう一台のPA-8500を並べてみました(真ん中)。なんとこちらは灰色液晶です。ついでに「漢字」のロゴも金色から銀色に変更されています。いったいどうなっているのでしょうか?

裏に製造年月の表示があります。灰色液晶のPA-8500は一番下です。PA-8500は初期のモデル(88年製)が黄色、後期のモデル(89年製)が灰色だったのでしょうね。しかしそれより後のPA-8600の初期モデルでは黄色に戻ったということでしょうか。ちなみに"PA-8600"で画像検索をしてみると、出てくる画像はほとんど灰色液晶のものでした。"PA-8500"だと両方の色のものが出てきます。黄色液晶のPA-8600はある意味レアかも!?

さらに調べてみると、どうやらPA-8600はPA-8500よりコントラストの高い液晶を採用しているという記事をみつけました。コントラストと色(フィルターの色)は確かにあまり関係なさそうなので、黄色だろうが灰色だろうがPA-8500よりはコントラストが高いということなのでしょう。SHARPの液晶の色は電卓などでも灰色のものや黄色のものがあり、製造時期によって分かれてくるようなので、これらPA-8500/8600もそれと同様だと考えるのがよさそうですね。

PA-8500(左)と並べてみました。外側のデザインは少し違いますね。

開いたところ。左側がPA-8600です。似ていますがやはり少し違っています。私は今までPA-8500/8600の違いは液晶(PA-8500が黄色、PA-8600が灰色)だけだと思っていたのですが、こうしてみると両方黄色ですね。どうやら勘違いだったようです。

もう一台のPA-8500を並べてみました(真ん中)。なんとこちらは灰色液晶です。ついでに「漢字」のロゴも金色から銀色に変更されています。いったいどうなっているのでしょうか?

裏に製造年月の表示があります。灰色液晶のPA-8500は一番下です。PA-8500は初期のモデル(88年製)が黄色、後期のモデル(89年製)が灰色だったのでしょうね。しかしそれより後のPA-8600の初期モデルでは黄色に戻ったということでしょうか。ちなみに"PA-8600"で画像検索をしてみると、出てくる画像はほとんど灰色液晶のものでした。"PA-8500"だと両方の色のものが出てきます。黄色液晶のPA-8600はある意味レアかも!?

さらに調べてみると、どうやらPA-8600はPA-8500よりコントラストの高い液晶を採用しているという記事をみつけました。コントラストと色(フィルターの色)は確かにあまり関係なさそうなので、黄色だろうが灰色だろうがPA-8500よりはコントラストが高いということなのでしょう。SHARPの液晶の色は電卓などでも灰色のものや黄色のものがあり、製造時期によって分かれてくるようなので、これらPA-8500/8600もそれと同様だと考えるのがよさそうですね。
出張で東京に行ってきたので…
今週末は出張で東京に行ってきたので、またまたアキバに寄り道してしまいました(汗)。とはいっても今日はSDカード、CFカードを少しとSHOT NOTEを買ったぐらいで大した収穫はありませんでしたが…。
いつものように駅を出ると、お神輿があって周りに黒山の人だかりが…。お祭りをやっているようです。

この日はもともと中央通りは歩行者天国の時間帯でしたが…。

ここにもお神輿がたくさん!

子どもたちが太鼓を叩いていました。楽しそうですね。

帰宅してから調べると、「神田祭」というお祭りだったようです。日本3大祭りのひとつとのことですが、今まで知りませんでした…(滝汗)。ちなみに後の2つは大阪の天神祭りと京都の祇園祭りとのこと。私は関西出身なのでもちろんこの2つはよく知っていましたが…。
先にも書いたように大して買い物はしなかったのですが、お祭り気分を味わえてなんだか楽しかったです。今日はいい天気だったこともあり、お神輿をかついでいる人たちはとても暑そうでした。皆さん、お疲れ様でした。
いつものように駅を出ると、お神輿があって周りに黒山の人だかりが…。お祭りをやっているようです。

この日はもともと中央通りは歩行者天国の時間帯でしたが…。

ここにもお神輿がたくさん!

子どもたちが太鼓を叩いていました。楽しそうですね。

帰宅してから調べると、「神田祭」というお祭りだったようです。日本3大祭りのひとつとのことですが、今まで知りませんでした…(滝汗)。ちなみに後の2つは大阪の天神祭りと京都の祇園祭りとのこと。私は関西出身なのでもちろんこの2つはよく知っていましたが…。
先にも書いたように大して買い物はしなかったのですが、お祭り気分を味わえてなんだか楽しかったです。今日はいい天気だったこともあり、お神輿をかついでいる人たちはとても暑そうでした。皆さん、お疲れ様でした。
SHARP Zaurus PI-8000
今日は久しぶりにSHARPのZaurusを紹介します。本日紹介するPI-8000は、PC-E500系のアーキテクチャを持つPI-Zaurusとしては最終に近いモデルになり、これより後に発売されたものはPI-6500のマイナーチェンジ(とはいえ、PCとの連携ための機能が強化されている)モデルであるPI-6600のみとなっています。PI-8000は基本的にはPI-6500の強化版と考えてよいと思いますが、PI-6500との相違点はFAXモデムを内蔵しているところと、LCDがワイド画面(319x168ピクセル)となっているところです。(PIザウルスのスペック比較についてはPI-6000の記事をご覧ください。)
本体左側にFAXモデムのモジュラージャックがついています。

ふたをあけたところ。基本的な画面デザインはPI-6000と変わりませんが、このカレンダー画面では、横方向が広くなったこともあり、右側に前月・翌月のカレンダーも表示されるようになっています。

他のザウルスと大きさを比較してみました。上から順にPI-8000, PI-6000, PI-3000です。PI-6000よりは横に長く、PI-3000に近いサイズとなっています。

LCDサイズの比較。縦方向はPI-3000/6000よりやや短くなっていますが、かなり横長になっているのがわかると思います。

PI-8000はICカードスロットを備えているのですが、説明書によると使用できるICカードがかなり限られているようです。LCDの解像度が変わったこともあるのでしょうが、特にDB-Z用のICカードは画面にソフトキーを表示する方式のためカードごとの対応情報を内部に持つ必要があり、ROM容量の関係などで切り捨てられてしまったのかもしれませんね。ちなみに利用できるICカードは下記のもののみとなっています。
集計レポート/データベースカード (PI-3C01)
フラッシュメモリカード (PI-3C90/3C91)
RAMカード (PI-3C85, PV-1C90, PA-9C90/9C91)
表計算カード (PA-9C1/9C2)
BASICカード (PI-3C95)
我が家に対応カードがどの程度あるのか漁ってみると、5枚ありました。左上から順に、PI-3C01, PI-3C91, PA-9C2, PV-1C90, PA-9C91です。

ICカードスロット搭載のPIザウルスの中ではフラッグシップモデル的なものだったので入手したのですが、意外と使えるカードが少ないので拍子抜けしてしてしまいました。でも、5枚でも使えるカードがあったのでよしとしたいと思います。こうなったら次はBASICカード PI-3C95を狙うべきか!?
本体左側にFAXモデムのモジュラージャックがついています。

ふたをあけたところ。基本的な画面デザインはPI-6000と変わりませんが、このカレンダー画面では、横方向が広くなったこともあり、右側に前月・翌月のカレンダーも表示されるようになっています。

他のザウルスと大きさを比較してみました。上から順にPI-8000, PI-6000, PI-3000です。PI-6000よりは横に長く、PI-3000に近いサイズとなっています。

LCDサイズの比較。縦方向はPI-3000/6000よりやや短くなっていますが、かなり横長になっているのがわかると思います。

PI-8000はICカードスロットを備えているのですが、説明書によると使用できるICカードがかなり限られているようです。LCDの解像度が変わったこともあるのでしょうが、特にDB-Z用のICカードは画面にソフトキーを表示する方式のためカードごとの対応情報を内部に持つ必要があり、ROM容量の関係などで切り捨てられてしまったのかもしれませんね。ちなみに利用できるICカードは下記のもののみとなっています。
集計レポート/データベースカード (PI-3C01)
フラッシュメモリカード (PI-3C90/3C91)
RAMカード (PI-3C85, PV-1C90, PA-9C90/9C91)
表計算カード (PA-9C1/9C2)
BASICカード (PI-3C95)
我が家に対応カードがどの程度あるのか漁ってみると、5枚ありました。左上から順に、PI-3C01, PI-3C91, PA-9C2, PV-1C90, PA-9C91です。

ICカードスロット搭載のPIザウルスの中ではフラッグシップモデル的なものだったので入手したのですが、意外と使えるカードが少ないので拍子抜けしてしてしまいました。でも、5枚でも使えるカードがあったのでよしとしたいと思います。こうなったら次はBASICカード PI-3C95を狙うべきか!?
珍しいPDAを手に入れました - Psion Organiser II
今日は最近入手したPDAのなかで、かなり珍しい部類に入るのではないかと思われる、Psion Organiser IIを紹介します。Psionといっても聞きなれないメーカーだと思いますが、実は携帯電話などに搭載されているSymbian OSの前身であるEPOCを開発したメーカーでもあります。イギリスの会社であり、PDAやハンドヘルドコンピュータなどを作っていたようですが、現在は一般消費者向けの製品の販売からは撤退しているとのことです。
そんなPsionが最初に発売したPDAが、1984年発売のPsion Organiser Iでしたが、その後継機であるPsion Organiser IIは1986年に発売されました。CM, XP, LZなどいくつかのモデルがあるようですが、私が入手したものはMODEL XPというものでした。XPはもともとはRAMが8KB(or 16KB?)だったようですが、手元にあるものはRAMを32KB搭載しており、後期型のXP(LAバージョンと言うらしい)と思われます。(Psion Organiser IIについてはこちらのサイトに詳しい情報が載っており、マニュアルやオンラインソフトなどもあります。)
このPsion Organiser IIには基本的なPIMや電卓などの機能のほか、ポケコンのように容易にプログラミングができるようにOrganiser Programming Language(OPL)という言語を搭載しており、内蔵のエディタで入力して中間コードにコンパイルしてから実行する仕組みになっています。OPLは言語仕様としては構造化BASICに似ており、ローカル変数やブロックIF文などがサポートされています。また、CPUにはHD6303(MC6803のC-MOS版、こちらに命令セットの概要も記載されたデータシートがあります)を採用しており、機械語のプログラムも実行可能(多くの国産ポケコンと同様、POKEで書きこむ)となっています。

ケースをスライドさせるとこのようにキーボードが現れます。

PDAらしく時計・カレンダー機能も内蔵していますが、このMODEL XPには2000年問題が存在し、そのままでは使い物になりません。しかし、修正パッチを作った方がおられるようで、フリーソフトとして公開されています。OPLのプログラムリストとなっているので、PCと接続できなくても直接入力すれば使えそうです、

電池はこの手の機器としては珍しく、9Vの006Pを1個使用します。後述する通りこの機械にはUV-EPROMライタが内蔵されており、高電圧(とはいっても十数V程度)を発生させる必要があるためでしょうか。

裏側には増設メモリスロットがあり、増設RAM("Rampack", 32KB)、UV-EPROM("Datapack", 32-128KB)、フラッシュメモリ("Flashpack", 128-256KB)や、市販のプログラムを内蔵したROMなどのメモリパックを2個まで追加できるようになっています。フラッシュメモリにも対応しているのにもかかわらずUV-EPROMパックを用意したのは、当時はまだフラッシュメモリが高かったためでしょうか。フラッシュメモリは当然ながら本体内部で自由に書き込み・消去ができますが、UV-EPROM(日本語に訳すと「紫外線消去可能な書き込み可能型読み出し専用メモリ」でしょうか)は、その名の通り消去するにはチップの上面に開けられたガラスの窓から紫外線を照射する必要があります。そのためPsionでは専用の消去器も用意していたようですが、物理的に入る大きさであれば一般的なPROMイレーサも使用可能かと思われます。

私が入手したものには32KBのDatapackが内蔵されていました。Datapackを裏返してみると、パッケージに穴が開いており、UV-EPROMチップ(27C256相当品でしょうか)が見えます。UV-EPROMチップの上面にも窓が開いているため、ここから紫外線を照射することで消去できるようになっています。
DatapackはPsion Organiser IIからはディスクのように見え、データやプログラムなどを保存することができます。本体のみでは消去はできないため、ちょうどCD-RWのように追記を繰り返していき、いっぱいになれば取り出して消去するというのが基本的な使い方のようです。

本体上面には拡張バスのコネクタが出ています。ここにRS-232Cインターフェースを接続することでPCとデータのやり取りができるようですが、Psion Organiser IIの周辺機器はSHARPのPC-1500シリーズと同様、ドライバに相当するソフトウェアが周辺機器側にROMで搭載されているようで、自作は難しそうです。

ざっとこんな感じですが、日本のメーカーからはこのような本格的なPDAとポケコンを合わせたような機械は、SHARPのPA-500以外はあまり出なかったと思います(メモや電話帳程度のデータバンク機能を搭載したポケコンなら数多くありますが…)。強いていえばDB-ZやPIザウルスにハイパー関数プログラムカードを差したような感じでしょうか。あるいはPC-1600KなどのRTC搭載のポケコン用にPIMソフトを開発すれば似たような感じになるかもしれません。
Psion Organiser IIはいろいろ面白そうな機械だと思います。Webで検索しても日本語のサイトはほとんどヒットしませんが、何とこの機械で日本語を表示しようとされている方もおられるようです(「俳句PAD」、波多利朗さんのサイトで紹介されています)。また時間のあるときにでもすこしずつ研究していきたいと思います。
そんなPsionが最初に発売したPDAが、1984年発売のPsion Organiser Iでしたが、その後継機であるPsion Organiser IIは1986年に発売されました。CM, XP, LZなどいくつかのモデルがあるようですが、私が入手したものはMODEL XPというものでした。XPはもともとはRAMが8KB(or 16KB?)だったようですが、手元にあるものはRAMを32KB搭載しており、後期型のXP(LAバージョンと言うらしい)と思われます。(Psion Organiser IIについてはこちらのサイトに詳しい情報が載っており、マニュアルやオンラインソフトなどもあります。)
このPsion Organiser IIには基本的なPIMや電卓などの機能のほか、ポケコンのように容易にプログラミングができるようにOrganiser Programming Language(OPL)という言語を搭載しており、内蔵のエディタで入力して中間コードにコンパイルしてから実行する仕組みになっています。OPLは言語仕様としては構造化BASICに似ており、ローカル変数やブロックIF文などがサポートされています。また、CPUにはHD6303(MC6803のC-MOS版、こちらに命令セットの概要も記載されたデータシートがあります)を採用しており、機械語のプログラムも実行可能(多くの国産ポケコンと同様、POKEで書きこむ)となっています。

ケースをスライドさせるとこのようにキーボードが現れます。

PDAらしく時計・カレンダー機能も内蔵していますが、このMODEL XPには2000年問題が存在し、そのままでは使い物になりません。しかし、修正パッチを作った方がおられるようで、フリーソフトとして公開されています。OPLのプログラムリストとなっているので、PCと接続できなくても直接入力すれば使えそうです、

電池はこの手の機器としては珍しく、9Vの006Pを1個使用します。後述する通りこの機械にはUV-EPROMライタが内蔵されており、高電圧(とはいっても十数V程度)を発生させる必要があるためでしょうか。

裏側には増設メモリスロットがあり、増設RAM("Rampack", 32KB)、UV-EPROM("Datapack", 32-128KB)、フラッシュメモリ("Flashpack", 128-256KB)や、市販のプログラムを内蔵したROMなどのメモリパックを2個まで追加できるようになっています。フラッシュメモリにも対応しているのにもかかわらずUV-EPROMパックを用意したのは、当時はまだフラッシュメモリが高かったためでしょうか。フラッシュメモリは当然ながら本体内部で自由に書き込み・消去ができますが、UV-EPROM(日本語に訳すと「紫外線消去可能な書き込み可能型読み出し専用メモリ」でしょうか)は、その名の通り消去するにはチップの上面に開けられたガラスの窓から紫外線を照射する必要があります。そのためPsionでは専用の消去器も用意していたようですが、物理的に入る大きさであれば一般的なPROMイレーサも使用可能かと思われます。

私が入手したものには32KBのDatapackが内蔵されていました。Datapackを裏返してみると、パッケージに穴が開いており、UV-EPROMチップ(27C256相当品でしょうか)が見えます。UV-EPROMチップの上面にも窓が開いているため、ここから紫外線を照射することで消去できるようになっています。
DatapackはPsion Organiser IIからはディスクのように見え、データやプログラムなどを保存することができます。本体のみでは消去はできないため、ちょうどCD-RWのように追記を繰り返していき、いっぱいになれば取り出して消去するというのが基本的な使い方のようです。

本体上面には拡張バスのコネクタが出ています。ここにRS-232Cインターフェースを接続することでPCとデータのやり取りができるようですが、Psion Organiser IIの周辺機器はSHARPのPC-1500シリーズと同様、ドライバに相当するソフトウェアが周辺機器側にROMで搭載されているようで、自作は難しそうです。

ざっとこんな感じですが、日本のメーカーからはこのような本格的なPDAとポケコンを合わせたような機械は、SHARPのPA-500以外はあまり出なかったと思います(メモや電話帳程度のデータバンク機能を搭載したポケコンなら数多くありますが…)。強いていえばDB-ZやPIザウルスにハイパー関数プログラムカードを差したような感じでしょうか。あるいはPC-1600KなどのRTC搭載のポケコン用にPIMソフトを開発すれば似たような感じになるかもしれません。
Psion Organiser IIはいろいろ面白そうな機械だと思います。Webで検索しても日本語のサイトはほとんどヒットしませんが、何とこの機械で日本語を表示しようとされている方もおられるようです(「俳句PAD」、波多利朗さんのサイトで紹介されています)。また時間のあるときにでもすこしずつ研究していきたいと思います。
Jornada 690セットアップ手順 (個人的メモ)
これまで数回にわたってJornada 690にアプリケーションをセットアップして環境を構築してきました。今回は、トラブル時などに再インストールしやすくするため、手順をまとめておくことにしました。かなりの長文であるうえ主に自分用のメモになってしまいますので、本体をお持ちでない方は読まないほうがよいかも…(汗)
1. 4GBのCFを用意し、以下のようにフォルダを配置
¥+Backup : Jornadaのバックアップデータ保存用
| |
| +Apps : アプリケーションのセットアップ用のファイル保存用
| |
| +ActiveSync : ActiveSyncのバックアップ保存用
| |
| +CAB : CAB形式のインストーラ保存用
| |
| +EXE : そのまま実行形式のアプリケーション保存用
| ||
| |+BASIC : Console対応アプリ, A51 Basic実行ファイル保存用
| ||
| |+KCTRL : KCTRL.DLL, Console.exe保存用
| ||
| |+QMAIL : QMAIL実行ファイル保存用
| | |
| | +mail : QMAIL設定ファイル保存用
| |
| +Win32 : 母艦で実行するインストーラ保存用
| |
| +ORiNOCO : 無線LANドライバのインストーラ保存用
|
+Basic : A51 Basicのプログラム保存用
|
+DICTS : 辞書ファイル保存用
|
+Documents : ドキュメント保存用
|
+Manuals : アプリケーションのマニュアル保存用
| |
| +A51 Basic : A51 Basicのマニュアル保存用
| |
| +CONSOLE : Console関係のマニュアル保存用
| |
| +QMAIL : QMAILのマニュアル保存用
| |
| +QMAIL macro : QMAILのマクロマニュアル保存用
|
+Pictures : 画像保存用
|
+QMAIL : QMAILのデータフォルダ用
|
+青空文庫 : 青空文庫保存用
2. PCを用いて、CFのBackupフォルダに以下のインストール用のファイルを保存
\Backup\Apps\ActiveSync:
・ActiveSync 3.8のインストーラをコピー (MSASYNC38_j.EXE)
\Backup\Apps\CAB:
・以下のファイルをアーカイブから抽出してコピー。
EBPocketのインストール用CABファイル (EBPocket.HPCPro_SH3.CAB)
SmallTweakのインストール用CABファイル (stweakc.sh3.CAB)
TascalRegEditのインストール用CABファイル (TRE.sh3.CAB)
・母艦から以下のCABファイルを抽出(一度インストールすると、母艦にCABファイルが保存されている)
してコピー。
HPビューアのアップデータ:
C:\Documents and Settings\(ユーザー名)\Local Settings\Temp\HP ビューア v1p2a\hpviewer.hpc.cab
Calc98:
C:\Program Files\Calc98s2\CALC98S2.cab
無線LANドライバ:
C:\Program Files\Microsoft ActiveSync\Lucent Technologies\wireless.SH3.cab
Pocket IE用128bit暗号化パック:
C:\Program Files\Microsoft ActiveSync\128-bit Encryption Pack for HPC Pro\128bitHPC.WCE_SH3.cab
・以上すべてのCABファイルの属性を読み取り専用に設定
(そうしないと、インストール時にCABファイルが消去される)
\Backup\Apps\EXE:
・以下の実行ファイルをアーカイブから抽出してコピー
CedarFTP (CedarFTP.exe)
CFチェック (CFCHECK.exe)
KNote (knote.exe)
RubyReader (RubyReader.exe)
Capt XP Pro (xpcep.exe)
\Backup\Apps\EXE\BASIC:
・以下の実行ファイルをアーカイブから抽出してコピー
Console for CEのアーカイブ内の、console.exe, console.txt以外のすべてのファイル
A51 Basicの実行ファイル (a51bas.exe)
その他、Console対応ツールがあれば実行ファイルをここに保存 (こちらのツールなど)
\Backup\Apps\EXE\KCTRL:
・以下のファイルをアーカイブから抽出してコピー CONSOLEEXE KCTRL.DLL
KCTRL.DLL本体 (KCTRL.dll)
Console for CE本体 (console.exe)
\Backup\Apps\EXE\QMAIL:
・QMAILアーカイブのbin\hpc\wce211ja\sh3フォルダの以下のファイルをコピー
qmail.exe
qmailloc.dll (qmailjpn.dll をリネーム)
\Backup\Apps\EXE\QMAIL\mail
・QMAILアーカイブのmailフォルダのすべてのファイル・フォルダをコピー
\Backup\Apps\Win32
・母艦セットアップ用のインストーラをコピー
Pocket IE用128bit暗号化パック (128bitHPC.exe)
Calc98 (c9853s2.exe)
HPビューアのアップデータ (HPviewerJ.exe)
SuperEditor F99 (sece101.exe)
\Backup\Apps\Win32\ORiNOCO
・無線LANドライバの母艦セットアップ用インストーラをコピー
WLWC2B70.exeを実行して解凍されたファイルをすべてコピー
\Basic
・A51 Basic アーカイブのBasicフォルダの内容をコピー
その際、.basファイル中の "Storage Card" を "メモリ カード2" に全て置換
\QMAIL
・以前の設定やメールボックスを引きつぐ場合は変更不要。
・初期設定からやり直す場合は、"\Backup\Apps\EXE\QMAIL\mail"の内容をすべてこちらにコピー。
3. EBPocket対応辞書をDICTフォルダに保存
広辞苑、辞書PACK 10のCD-ROMの内容を、DICTSフォルダにそれぞれのフォルダを作成してそのままコピーする。
4. 各種ソフトのマニュアルをManualsフォルダに保存
\Manuals\A51 Basic
・A51Basicアーカイブ内のルートにある readme.html と fig1.GIF~fig5.GIFをすべてコピーする。
\Manuals\Console
・Console for CEのマニュアル (console.exe)や、他のConsole対応ツールのマニュアルをコピーする。
\Manuals\QMAIL
・QMAILのマニュアルをこちらでダウンロードし、アーカイブ内のファイルすべてをコピー
\Manuals\QMAIL macro
・QMAILのマクロマニュアルをこちらでダウンロードし、アーカイブ内のファイルすべてをコピー
\Manuals
・その他のマニュアル・ドキュメント類をコピー
Capt XP Pro
CedarFTP
KCTRL.DLL
KNote
RubyReader
SmallTweak
TRE
Jornada 690本体 (HPアメリカのサイトでダウンロード可、PDFなので本体では閲覧不可)
5. Jornadaへのインストールの準備
フルリセットのためにメインバッテリとバックアップバッテリを外してしばらく放置し、再度取り付けて起動。ウィザードに従ってタッチパネルの補正と時刻設定を行う。その後コントロールパネルの「通信」を開いてデバイス名を設定し、「PCとの接続」タブを選択する。「通信可能な場合PCと接続する」にチェックを入れ、「変更…」をクリックして接続方法を「赤外線ポート」に変更する。
母艦(VMware)のOutlookを起動し、スケジュール・メールを全削除しておく。アドレス帳は常用するのであればそのままで可。Outlook 2003でスケジュールを全削除するには、予定表を表示している状態で「表示」-「並べ替え」-「現在のビュー」-「分類項目別」で表示を切り替え、全選択して削除する。
6. アプリケーションの再インストール
"\メモリ カード2\Backup\Apps\CAB" 内のキャビネットファイルを順にダブルタップしてインストールする。上書き確認は「すべてにはい」を選択してよい。Calc98, EBPocket, TascalRegEditは "\Program Files\アクセサリ" に、他は既定の場所にインストールする。
WLI-PCM-L11Gを挿入し、ドライバ名に"WLLUC46"を指定する。 コントロールパネルの"Wireless Network"でアクセスポイントの設定(自宅とN-04B)を行い、"Card Power Management"をONにしておく。
"\メモリ カード2\Backup\Apps\EXE" 内のファイルを "\Program Files\アクセサリ" にコピーし、以下の場所にショートカットを作成する。
CedarFTP → "\Windows\プログラム\通信"
KNote, RubyReader, Capt XP Pro → "\Windows\プログラム\アクセサリ"
CFチェック → "\Windows\スタートアップ" と "\Windows\プログラム\アクセサリ"
以下のフォルダをJornadaに新規作成する。
"\Program Files\Console"
"\Windows\プログラム\コンソール"
"\Program Files\QMAIL"
"\メモリ カード2\Backup\Apps\EXE\KCTRL" 内のファイルを "\Windows" にコピーする。
"\メモリ カード2\Backup\Apps\EXE\BASIC" 内のファイルを "\Program Files\Console" にコピーする。
"\メモリ カード2\Backup\Apps\EXE\QMAIL" 内のファイルを "\Program Files\QMAIL" にコピーする。以下の場所にショートカットを作成する。
A51BAS.exe → "\Windows\プログラム\コンソール" に「A51 Basic」
CESHELL.exe → "\Windows\プログラム\コンソール" に「CEShell」
QMAIL.exe → "Windows\プログラム\通信" に「QMAIL」
"\Windows\cmd.exe" のショートカットを「コマンドプロンプト」として "\Windows\プログラム\コンソール" に作成する。
母艦と赤外線で接続し、SuperEditor F99のインストーラを実行して再インストールする(これだけは接続状態でないとインストールでいないため)。
7. 各アプリケーションを起動して初期設定を行う
・KNote
"\(ルート)", "\メモリ カード2\Documents", "\My Documents" をフォルダ登録する。
次に、以下の内容の AUTOEXEC.CE を作成してルートフォルダに保存。
set PATH=\;\Windows;\Program Files\アクセサリ;\Program Files\Console
"Options"の"Wildcards"に"*.ce"を追加しておく。
・Capt Xp Pro
保存先を "メモリ カード2\Pictures" に設定して「OK」
・RubyReader
文書設定で、「青空文庫テキスト」の「ルビを表示」にチェックを入れる。
・CedarFTP
「接続」をクリックしてFTP接続設定を作成する。
・QMAIL
初回起動時の「フォルダの参照」で "\メモリ カード2\QMAIL" を指定する。
2.のセクションで設定した通り、以前のアカウント設定やメールボックスがあれば引き継げる。
一から設定をやり直す場合は、アカウントを登録しなおす。
・EBPocket
一度起動すると自動的に辞書をみつけて登録してくれる。
・SuperEditor F99
オプション設定で下記の項目を設定。
フォント:MS Pゴシック 10point
テキストファイルフォルダ:"\メモリ カード2\Documents"
拡張子の追加:".txt" を追加する
8. Pocklet IEのブックマーク設定
Calc98を削除のうえ、下記を追加する。
http://www.google.co.jp/m/ → 「Google」
http://www.yahoo.co.jp/ → 「Yahoo! JAPAN」
http://kyoro205.blog.fc2.com/ → 「Kyoro's Room Blog」
http://wapedia.mobi/ja/ → 「Wapedia」
file:///メモリ カード2/Manuals/A51 Basic/readme.html → 「A51 Basic リファレンス」
file:///メモリ カード2/Manuals/QMAIL/qs-doc_index.html → 「QMAIL2マニュアル」
file:///メモリ カード2/Manuals/QMAIL macro/qmacro-index.html → 「QMAIL2マクロリファレンス」
9. デスクトップのカスタマイズなど
"HPダイヤルアップ"と、Pocket Outlookの各アイコンを削除。PIMデータはHPビューアで閲覧するため。
壁紙を好みのものに設定(256色のBMPは重くなるので注意)。
"\Temporary Internet Files" 内のファイルを削除し、ごみ箱を空にする。
「HPホットキー」を起動し、「ホットキー1」の割り当てをQMAILに変更する。
10. SmallTweakの設定
コントロールパネルからSmallTweakを起動する。以下の設定を行う。
「電源オフ」→「バッテリ使用時に自動的にサスペンド」「3分」
「ポケットIE」→「6万5千色表示を行う」
「パラノイア」→ すべてのボタンをクリックして履歴を消去
「ファイルタイプ」→「新規」をクリックして".bas"をA51bas.exeと関連付け
11. 再起動とバックアップ
LANカードを抜いてリセットし、「HPバックアップ」でデータの一括バックアップを行う。保存先は "\メモリ カード2\Backup" を指定する。最後に母艦と接続し、ActiveSyncでPCにもバックアップをしておけばより安心。
以上の設定を行うことで、Jornadaを初期化からやり直した場合に、バックアップから容易に書き戻せます。これまで紹介したアプリや環境で利用される方は、参考にしていただければと思います。
CFはこれを使用しています。
1. 4GBのCFを用意し、以下のようにフォルダを配置
¥+Backup : Jornadaのバックアップデータ保存用
| |
| +Apps : アプリケーションのセットアップ用のファイル保存用
| |
| +ActiveSync : ActiveSyncのバックアップ保存用
| |
| +CAB : CAB形式のインストーラ保存用
| |
| +EXE : そのまま実行形式のアプリケーション保存用
| ||
| |+BASIC : Console対応アプリ, A51 Basic実行ファイル保存用
| ||
| |+KCTRL : KCTRL.DLL, Console.exe保存用
| ||
| |+QMAIL : QMAIL実行ファイル保存用
| | |
| | +mail : QMAIL設定ファイル保存用
| |
| +Win32 : 母艦で実行するインストーラ保存用
| |
| +ORiNOCO : 無線LANドライバのインストーラ保存用
|
+Basic : A51 Basicのプログラム保存用
|
+DICTS : 辞書ファイル保存用
|
+Documents : ドキュメント保存用
|
+Manuals : アプリケーションのマニュアル保存用
| |
| +A51 Basic : A51 Basicのマニュアル保存用
| |
| +CONSOLE : Console関係のマニュアル保存用
| |
| +QMAIL : QMAILのマニュアル保存用
| |
| +QMAIL macro : QMAILのマクロマニュアル保存用
|
+Pictures : 画像保存用
|
+QMAIL : QMAILのデータフォルダ用
|
+青空文庫 : 青空文庫保存用
2. PCを用いて、CFのBackupフォルダに以下のインストール用のファイルを保存
\Backup\Apps\ActiveSync:
・ActiveSync 3.8のインストーラをコピー (MSASYNC38_j.EXE)
\Backup\Apps\CAB:
・以下のファイルをアーカイブから抽出してコピー。
EBPocketのインストール用CABファイル (EBPocket.HPCPro_SH3.CAB)
SmallTweakのインストール用CABファイル (stweakc.sh3.CAB)
TascalRegEditのインストール用CABファイル (TRE.sh3.CAB)
・母艦から以下のCABファイルを抽出(一度インストールすると、母艦にCABファイルが保存されている)
してコピー。
HPビューアのアップデータ:
C:\Documents and Settings\(ユーザー名)\Local Settings\Temp\HP ビューア v1p2a\hpviewer.hpc.cab
Calc98:
C:\Program Files\Calc98s2\CALC98S2.cab
無線LANドライバ:
C:\Program Files\Microsoft ActiveSync\Lucent Technologies\wireless.SH3.cab
Pocket IE用128bit暗号化パック:
C:\Program Files\Microsoft ActiveSync\128-bit Encryption Pack for HPC Pro\128bitHPC.WCE_SH3.cab
・以上すべてのCABファイルの属性を読み取り専用に設定
(そうしないと、インストール時にCABファイルが消去される)
\Backup\Apps\EXE:
・以下の実行ファイルをアーカイブから抽出してコピー
CedarFTP (CedarFTP.exe)
CFチェック (CFCHECK.exe)
KNote (knote.exe)
RubyReader (RubyReader.exe)
Capt XP Pro (xpcep.exe)
\Backup\Apps\EXE\BASIC:
・以下の実行ファイルをアーカイブから抽出してコピー
Console for CEのアーカイブ内の、console.exe, console.txt以外のすべてのファイル
A51 Basicの実行ファイル (a51bas.exe)
その他、Console対応ツールがあれば実行ファイルをここに保存 (こちらのツールなど)
\Backup\Apps\EXE\KCTRL:
・以下のファイルをアーカイブから抽出してコピー CONSOLEEXE KCTRL.DLL
KCTRL.DLL本体 (KCTRL.dll)
Console for CE本体 (console.exe)
\Backup\Apps\EXE\QMAIL:
・QMAILアーカイブのbin\hpc\wce211ja\sh3フォルダの以下のファイルをコピー
qmail.exe
qmailloc.dll (qmailjpn.dll をリネーム)
\Backup\Apps\EXE\QMAIL\mail
・QMAILアーカイブのmailフォルダのすべてのファイル・フォルダをコピー
\Backup\Apps\Win32
・母艦セットアップ用のインストーラをコピー
Pocket IE用128bit暗号化パック (128bitHPC.exe)
Calc98 (c9853s2.exe)
HPビューアのアップデータ (HPviewerJ.exe)
SuperEditor F99 (sece101.exe)
\Backup\Apps\Win32\ORiNOCO
・無線LANドライバの母艦セットアップ用インストーラをコピー
WLWC2B70.exeを実行して解凍されたファイルをすべてコピー
\Basic
・A51 Basic アーカイブのBasicフォルダの内容をコピー
その際、.basファイル中の "Storage Card" を "メモリ カード2" に全て置換
\QMAIL
・以前の設定やメールボックスを引きつぐ場合は変更不要。
・初期設定からやり直す場合は、"\Backup\Apps\EXE\QMAIL\mail"の内容をすべてこちらにコピー。
3. EBPocket対応辞書をDICTフォルダに保存
広辞苑、辞書PACK 10のCD-ROMの内容を、DICTSフォルダにそれぞれのフォルダを作成してそのままコピーする。
4. 各種ソフトのマニュアルをManualsフォルダに保存
\Manuals\A51 Basic
・A51Basicアーカイブ内のルートにある readme.html と fig1.GIF~fig5.GIFをすべてコピーする。
\Manuals\Console
・Console for CEのマニュアル (console.exe)や、他のConsole対応ツールのマニュアルをコピーする。
\Manuals\QMAIL
・QMAILのマニュアルをこちらでダウンロードし、アーカイブ内のファイルすべてをコピー
\Manuals\QMAIL macro
・QMAILのマクロマニュアルをこちらでダウンロードし、アーカイブ内のファイルすべてをコピー
\Manuals
・その他のマニュアル・ドキュメント類をコピー
Capt XP Pro
CedarFTP
KCTRL.DLL
KNote
RubyReader
SmallTweak
TRE
Jornada 690本体 (HPアメリカのサイトでダウンロード可、PDFなので本体では閲覧不可)
5. Jornadaへのインストールの準備
フルリセットのためにメインバッテリとバックアップバッテリを外してしばらく放置し、再度取り付けて起動。ウィザードに従ってタッチパネルの補正と時刻設定を行う。その後コントロールパネルの「通信」を開いてデバイス名を設定し、「PCとの接続」タブを選択する。「通信可能な場合PCと接続する」にチェックを入れ、「変更…」をクリックして接続方法を「赤外線ポート」に変更する。
母艦(VMware)のOutlookを起動し、スケジュール・メールを全削除しておく。アドレス帳は常用するのであればそのままで可。Outlook 2003でスケジュールを全削除するには、予定表を表示している状態で「表示」-「並べ替え」-「現在のビュー」-「分類項目別」で表示を切り替え、全選択して削除する。
6. アプリケーションの再インストール
"\メモリ カード2\Backup\Apps\CAB" 内のキャビネットファイルを順にダブルタップしてインストールする。上書き確認は「すべてにはい」を選択してよい。Calc98, EBPocket, TascalRegEditは "\Program Files\アクセサリ" に、他は既定の場所にインストールする。
WLI-PCM-L11Gを挿入し、ドライバ名に"WLLUC46"を指定する。 コントロールパネルの"Wireless Network"でアクセスポイントの設定(自宅とN-04B)を行い、"Card Power Management"をONにしておく。
"\メモリ カード2\Backup\Apps\EXE" 内のファイルを "\Program Files\アクセサリ" にコピーし、以下の場所にショートカットを作成する。
CedarFTP → "\Windows\プログラム\通信"
KNote, RubyReader, Capt XP Pro → "\Windows\プログラム\アクセサリ"
CFチェック → "\Windows\スタートアップ" と "\Windows\プログラム\アクセサリ"
以下のフォルダをJornadaに新規作成する。
"\Program Files\Console"
"\Windows\プログラム\コンソール"
"\Program Files\QMAIL"
"\メモリ カード2\Backup\Apps\EXE\KCTRL" 内のファイルを "\Windows" にコピーする。
"\メモリ カード2\Backup\Apps\EXE\BASIC" 内のファイルを "\Program Files\Console" にコピーする。
"\メモリ カード2\Backup\Apps\EXE\QMAIL" 内のファイルを "\Program Files\QMAIL" にコピーする。以下の場所にショートカットを作成する。
A51BAS.exe → "\Windows\プログラム\コンソール" に「A51 Basic」
CESHELL.exe → "\Windows\プログラム\コンソール" に「CEShell」
QMAIL.exe → "Windows\プログラム\通信" に「QMAIL」
"\Windows\cmd.exe" のショートカットを「コマンドプロンプト」として "\Windows\プログラム\コンソール" に作成する。
母艦と赤外線で接続し、SuperEditor F99のインストーラを実行して再インストールする(これだけは接続状態でないとインストールでいないため)。
7. 各アプリケーションを起動して初期設定を行う
・KNote
"\(ルート)", "\メモリ カード2\Documents", "\My Documents" をフォルダ登録する。
次に、以下の内容の AUTOEXEC.CE を作成してルートフォルダに保存。
set PATH=\;\Windows;\Program Files\アクセサリ;\Program Files\Console
"Options"の"Wildcards"に"*.ce"を追加しておく。
・Capt Xp Pro
保存先を "メモリ カード2\Pictures" に設定して「OK」
・RubyReader
文書設定で、「青空文庫テキスト」の「ルビを表示」にチェックを入れる。
・CedarFTP
「接続」をクリックしてFTP接続設定を作成する。
・QMAIL
初回起動時の「フォルダの参照」で "\メモリ カード2\QMAIL" を指定する。
2.のセクションで設定した通り、以前のアカウント設定やメールボックスがあれば引き継げる。
一から設定をやり直す場合は、アカウントを登録しなおす。
・EBPocket
一度起動すると自動的に辞書をみつけて登録してくれる。
・SuperEditor F99
オプション設定で下記の項目を設定。
フォント:MS Pゴシック 10point
テキストファイルフォルダ:"\メモリ カード2\Documents"
拡張子の追加:".txt" を追加する
8. Pocklet IEのブックマーク設定
Calc98を削除のうえ、下記を追加する。
http://www.google.co.jp/m/ → 「Google」
http://www.yahoo.co.jp/ → 「Yahoo! JAPAN」
http://kyoro205.blog.fc2.com/ → 「Kyoro's Room Blog」
http://wapedia.mobi/ja/ → 「Wapedia」
file:///メモリ カード2/Manuals/A51 Basic/readme.html → 「A51 Basic リファレンス」
file:///メモリ カード2/Manuals/QMAIL/qs-doc_index.html → 「QMAIL2マニュアル」
file:///メモリ カード2/Manuals/QMAIL macro/qmacro-index.html → 「QMAIL2マクロリファレンス」
9. デスクトップのカスタマイズなど
"HPダイヤルアップ"と、Pocket Outlookの各アイコンを削除。PIMデータはHPビューアで閲覧するため。
壁紙を好みのものに設定(256色のBMPは重くなるので注意)。
"\Temporary Internet Files" 内のファイルを削除し、ごみ箱を空にする。
「HPホットキー」を起動し、「ホットキー1」の割り当てをQMAILに変更する。
10. SmallTweakの設定
コントロールパネルからSmallTweakを起動する。以下の設定を行う。
「電源オフ」→「バッテリ使用時に自動的にサスペンド」「3分」
「ポケットIE」→「6万5千色表示を行う」
「パラノイア」→ すべてのボタンをクリックして履歴を消去
「ファイルタイプ」→「新規」をクリックして".bas"をA51bas.exeと関連付け
11. 再起動とバックアップ
LANカードを抜いてリセットし、「HPバックアップ」でデータの一括バックアップを行う。保存先は "\メモリ カード2\Backup" を指定する。最後に母艦と接続し、ActiveSyncでPCにもバックアップをしておけばより安心。
以上の設定を行うことで、Jornadaを初期化からやり直した場合に、バックアップから容易に書き戻せます。これまで紹介したアプリや環境で利用される方は、参考にしていただければと思います。
※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
CFはこれを使用しています。
SHARP PC-1490UII
今日は久しぶりにポケコン、SHARPのPC-1490UIIを紹介します。この機種は以前に紹介したPC-1480Uの後継機種にあたり、一般向けのPC-E550相当となっています。デザインはPC-1480Uとほとんど同じで、違いは右上の大学生協ロゴが"64KB"と"UNIV TOOL"に変更されたことぐらいです。

電池挿入部には、PC-1480Uでは省略されていたバッテリバックアップのための切り替えスイッチがついています。

簡単にPC-E500シリーズのポケコンのスペック比較をしておきましょう。
このような感じで、カタログスペック上のPC-1480Uとの違いはRAM容量と内蔵ソフトウェアとなっています。私はPC-E500/550を持っていないのでよく知らないのですが、PC-E650ではエンジニアソフトウエアはメニューから呼び出すようになっています。これに対してPC-1490UIIではメニューから呼び出せるのはタイマーのみであり、学生向けソフトはROMドライブ("G:")に保存されています。写真は FILES "G:" を実行したところ。

この機種はPC-E500/1480U/1490Uと異なり、RAMを64KB(62256を2個)搭載しているため256KBまでの増設が比較的容易にできると思われるので、また時間があるときにでも試してみたいと思います。PC-E550よりは価格もかなり安く手に入るので、改造前提であればオススメの機種かと思います。

電池挿入部には、PC-1480Uでは省略されていたバッテリバックアップのための切り替えスイッチがついています。

簡単にPC-E500シリーズのポケコンのスペック比較をしておきましょう。
機種名 | CPU | RAM | 内蔵ソフト | 販売 |
PC-1480U | SC62015 | 32KB | タイマー | 大学生協 |
PC-1490U | SC62015 | 32KB | タイマー・学生向けソフト | 大学生協 |
PC-1490UII | SC62015 | 64KB | タイマー・学生向けソフト | 大学生協 |
PC-E500 | SC62015 | 32KB | エンジニアソフトウェア | 一般 |
PC-E550 | SC62015 | 64KB | エンジニアソフトウェア | 一般 |
このような感じで、カタログスペック上のPC-1480Uとの違いはRAM容量と内蔵ソフトウェアとなっています。私はPC-E500/550を持っていないのでよく知らないのですが、PC-E650ではエンジニアソフトウエアはメニューから呼び出すようになっています。これに対してPC-1490UIIではメニューから呼び出せるのはタイマーのみであり、学生向けソフトはROMドライブ("G:")に保存されています。写真は FILES "G:" を実行したところ。

この機種はPC-E500/1480U/1490Uと異なり、RAMを64KB(62256を2個)搭載しているため256KBまでの増設が比較的容易にできると思われるので、また時間があるときにでも試してみたいと思います。PC-E550よりは価格もかなり安く手に入るので、改造前提であればオススメの機種かと思います。
CASIO fx-3600Pv
以前にCASIOのプログラム関数電卓、fx-360MTを紹介しましたが、本日紹介するfx-3600Pvはfx-360MTと大変似ている電卓です。fx-360MTとの機能的な違いは、プログラムエリアの数(360MTは1つ、3600Pvは2つ)、プログラムステップ数(360MTは30、3600Pvは38)、数値積分の有無(3600Pvのみ)ぐらいなのではないかと思われます。360MTのマニュアルを持っていないため、正確なところは不明ではありますが…。(fx-3600Pvの英語版マニュアルはこちらでダウンロード可能です)

fx-360MT(左)と並べてみたところ。fx-3600Pvのほうが一回り小さくなっています。

この電卓もfx-360MTと同様、太陽電池とボタン電池の2電源式で、私の入手したものはボタン電池が切れていました。そこで、fx-360MTと同様に電池交換を行ってみました(メーカーでは公式にはユーザー側での交換を認めていません)。裏蓋のねじをすべて外すと、右上にGR927が入っていますので、fx-360MTで使用したのと同じSR927に交換します。fx-3600Pvでは電池はねじ止めされておらず、プラスが上側となっています。使用されているチップの型番も確認したかったのですが、薄いフィルム基板にチップが直付けされており、壊してしまいそうだったのであきらめました。

この機種の前には太陽電池を搭載しないfx-3600Pというものが販売されていました。 また、実質的な後継機種はfx-690V/360MTになるのかと思われます。型番からみて後継と思われる機種としてはfx-3650Pというものが出ていますが、こちらは現行機種であり、機能的にはかなり強化されているようです。プログラミング言語自体はまったく互換性はありませんが(fx-7000G/7200Gのものに近そうな感じです)…。

fx-360MT(左)と並べてみたところ。fx-3600Pvのほうが一回り小さくなっています。

この電卓もfx-360MTと同様、太陽電池とボタン電池の2電源式で、私の入手したものはボタン電池が切れていました。そこで、fx-360MTと同様に電池交換を行ってみました(メーカーでは公式にはユーザー側での交換を認めていません)。裏蓋のねじをすべて外すと、右上にGR927が入っていますので、fx-360MTで使用したのと同じSR927に交換します。fx-3600Pvでは電池はねじ止めされておらず、プラスが上側となっています。使用されているチップの型番も確認したかったのですが、薄いフィルム基板にチップが直付けされており、壊してしまいそうだったのであきらめました。

この機種の前には太陽電池を搭載しないfx-3600Pというものが販売されていました。 また、実質的な後継機種はfx-690V/360MTになるのかと思われます。型番からみて後継と思われる機種としてはfx-3650Pというものが出ていますが、こちらは現行機種であり、機能的にはかなり強化されているようです。プログラミング言語自体はまったく互換性はありませんが(fx-7000G/7200Gのものに近そうな感じです)…。