BIV-TW1000と他機器との連携(2)

ここ数回にわたってレビューしているmaxellBDレコーダ BIV-TW1000ですが、今回はPCとの接続性を中心に検証してみたいと思います。今回の内容については「わかる人はわかる」内容が多くなってしまっていますが、あまり詳しく書くと法的にグレーになってしまう部分もありますのでご容赦ください(とはいえ私も知識があやふやな部分が多々ありますので、突っ込みや訂正は遠慮なくどうぞ)。

まずは、BIV-TW1000BDドライブのAACSバージョンを確認してみることにします。なお、AACSはより上位バージョンのディスクを挿入すると上書きされるので、使用を継続していると一般的に上がっていきます。また、メーカーによっては放送波アップデートによりバージョンが上がることもあります。なので、今回の検証はあくまでも購入直後の状態、ということでご理解ください。
AACSの暗号解除に使われるキーの一つとして重要なものがMKB(Media Key Block)に含まれるMedia Keyですが、一般的にAACSで保護されたBDディスク(BDAV/BDMV)には、リードインエリアに書かれるP-MKB(Partial MKB)と、ファイルシステム内に保存されるもの(MKB_RW.inf または MKB_RO.inf)の2種類のMKBが存在しています。このうち、主としてBDレコーダに影響を与える(レコーダAACSバージョンに影響を与え、かつ暗号解除に必須)ものが、MKB_RW.inf(またはMKB_RO.inf)であり、PC用などのドライブに影響を与える(ドライブのファームウェア内のP-MKBのバージョンを上書きし、暗号解除に必要というよりはむしろ不正なソフトなどをリボークするのに必要)ものがP-MKBと考えられています。そこで、このBIV-TW1000のそれぞれのMKBのバージョンを調べてみることにしました。

P-MKBは先に書いたとおり、リードインエリアに書かれているため、一般的にはOSのファイルシステムからアクセスすることはできません。ここを確認するためには、日立LG製のドライブと、PLSCSIというツールが必要です。このツールはGitHubからダウンロードできます(ダウンロード方法がわかりにくいですが、「Raw」をクリックすればOKです)。私はたまたま日立LG製のドライブを採用している、I-O DATAのUSB接続BDドライブ(BRD-U8DM)を持っていますので、試してみることにしました。P-MKBを取得するには、取得したいディスクをドライブに挿入し、下記のように操作します。バッチを作っておくと便利でしょう。

set PLSCSI=\\.\T: (※T は対象ドライブ名、バックスラッシュは実際は¥記号です)
plscsi.exe -v -x AD 01 00 00 00 00 00 83 01 00 00 00 -i x100 -t P-MKB.bin

これによりP-MKBが P-MKB.binというファイルに保存されると同時に画面上にも表示されます。目的のP-MKBのバージョンは0013Hの内容、この場合なら"01"つまりV1ということになります。
P-MKB V1のディスク

いよいよBIV-TW1000を調べてみることにしましょう。新品のBD-REディスク(通常、リードインは書き込まれておらず、したがってP-MKBは書かれていません)をBIV-TW1000のBDドライブに挿入し、初期化および地デジ番組のダビングを行います。その後、ディスクを取り出してBRD-U8DMに挿入し、上記の手順を実行します。
P-MKBなしのディスク

上記のように該当アドレスの前後はすべて"AE"となっていますが、これはP-MKBが書かれていないことを意味しています。つまり、BIV-TW1000のドライブはP-MKBを書き込まないという認識でよさそうです(P-MKB書き込みは規格上必須ではなく、DMR-BW200などは書き込みを行っていましたが、その後のPanasonicの機種では書き込まないものが多いようです)。

MKB_RW.infのほうも調べてみます。こちらは単なるデータファイルなので、バイナリエディタで調べることによってバージョンがわかります。アドレス000BHの内容がバージョンを示しており、この場合は32H→V50ということになります。DMR-BW200のころはバージョンも1ケタだったのですが、この数年でかなり上がってしまっていてちょっと驚きですね…。
MKB_RW V50

次に、HDMIキャプチャを試みることにしました。私が使用しているキャプチャカードはBlackmagic DesignのIntensity Proで、当然のことながらHDCPには対応していません。今回は、PlayStation 3をHDCP非対応のDVIモニタに接続するためのDVIセレクタとして販売されていた、ゲームスイッチ(PS3-S201A)を間に挟んで検証してみました。結果はご覧のとおりで、解像度とフレームレートを適切に設定しさえすれば問題なくキャプチャ可能でした。わざわざこれで動画をキャプチャしようとは思いませんが(高速なHDDが必要)、録画したBDのジャケットを作成するときに、番組の1シーンを静止画でキャプチャできると便利なので、これはちょっと助かります。
Intensity ProによるHDMIキャプチャ

最後に、PC上のDLNAクライアントソフトを試してみました。DTCP-IP対応のソフトとしてDiXiM Digital TV plusを所有しているのでこれで試してみます。サーバー一覧からBIV-TW1000を選択することが可能です。
サーバー一覧

地デジ、スカパー(ムーブしたもの)などの再生を行いましたが、いずれも問題なさそうです。
再生中

というわけで、このBIV-TW1000内の番組をPCでストリーミンク視聴したり、静止画キャプチャを行ったりということは比較的容易に(必要なソフトウェアやハードウェアはありますが…)できそうです。いっぽう、ほかの利用方法を期待されている方にはちょっと厳しい結果となってしまったかもしれません。参考としていただければ幸いです。

※この記事内で触れた一部機器の使用は著作権法で定める「技術的保護手段の回避」に該当する可能性があります。また、本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。

左は現在発売中の日立LGのドライブです(plscsiは未検証ですが…)


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BIV-TW1000と他機器との連携(1)

買ったばかりのBDレコーダ BIV-TW1000ですが、やはりPCを含めてほかの機器とどの程度連携できそうなのかが気になったので、少し調べてみることにしました。まずはLAN経由のDTCP-IPダビング/ムーブを試してみました。相手として選んだのは、同機能に対応している東芝DVDレコーダ RD-S1004Kです。まずはRD-S1004KのHDDに録画してあるダビング10対応の番組をBIV-TW1000にダビングしてみます。RD-S1004Kのダビング操作を行うと、このようにBIV-TW1000が選択できるようになっています。
RD-S1004 ダビング先選択

ダビング中。RD-S1004K側では再生インジケータが点灯し、進捗率が%で表示されています。BIV-TW1000側では録画インジケータのみが点灯します。ダビング終了後は当然ながらRD-S1004K内のコピー回数が1回減り、BIV-TW1000側ではコピーワンスの番組として保存され、問題なく再生できました。
ダビング中の様子

次はBIV-TW1000で録画したダビング10対応番組をRD-S1004Kにダビングしてみます。なぜかこちらではDTCP-IPには対応していないはずのルーターが表示されたりしていますね。
BIV-TW1000 ダビング先の選択

ダビング中。ピンボケになってわかりにくいですが、RD-S1004側ではTS2で録画中のインジケータが点灯し、BIV-TW1000のほうは録画インジケータが点灯していました。こちらも、ダビング後の番組の再生は問題なく可能でした。
ダビング中の様子

次に試してみたのは、I-O DATAのDTCP-IP対応のNAS LANDISK AV (HVL-1G)とのダビングです。こちらは基本的にスカパーの番組を録画するのに使用していたため、今回はコピーワンスのTS(H264)の番組をムーブしてみることにしました。BIV-TW1000もスカパー録画に対応しているので、ムーブした番組は見られるはず…。
LANDISK ダビング先選択

転送はきちんと行われているようです。
LANDISK ダビング中

ムーブ完了後、BIV-TW1000で確認しましたがAVCコーデックのコピワン番組として登録されており、再生も問題なく可能でした。
ダビングされた番組の確認

次は逆方向も試してみました。ダビング先としてLANDISKを選び、地デジの番組をダビングしてみました。完了後、「ファイル転送」画面の番組一覧に表示されることを確認しました。
LANDISKへのダビング

最後に、DLNAクライアントとしての機能も試してみました。DLNAサーバー選択画面。
メディアサーバー選択画面

LANDISK, RD-S1004Kについてそれぞれ再生を試してみました。概ね問題ありませんでしたが、RD-S1004KでスカパーをTSE録画したものだけは再生できませんでした。(下図のようなエラーが出ます)
非対応の動画

転送元機器と動画の種類別でみると、以下のような結果でした。
LANDISK:
 BIV-TW1000からムーブした地デジの番組○ スカパーを録画した番組○
RD-S1004K:
 BSデジを録画した番組○ BIV-TW1000からムーブした地デジの番組○
 スカパーを録画した番組× アナログ入力から録画した番組○

RD-S1004Kのスカパー番組が再生できなかったのが気になったので、スカパーTSE録画したものをBIV-TW1000にダビングできるかどうかも試してみました。失敗が怖かったので今回はコピフリ化した番組を使用しました。ダビング終了時になぜかRD-S1004K側で「コピープロテクション情報を検出しました」という表示が出ましたが、ダビング自体は問題なく終了し、BIV-TW1000で正常に再生できました(ちなみにコピフリのままでした)。すでにスカパーチューナーを所有しておらずRD-S1004Kで録画した(内容が消えてしまってもよい)スカパーコピワン番組がないので、通常のコピワンでどうなるのかはわかりませんが、とりあえずなぜか再生はできないがダビングはできる、という状況のようです。
AVCでダビングされた番組

Windows 7 Professionalで稼働しているファイルサーバのメディアサーバ(WMPです)も試してみました。音楽(WMA/MP4)はファイル数が多いためか失敗…。
サーバー接続エラー

MP4動画(MP4コンテナのH264)は「再生できません」となりましたが、PT3でTS録画したものは再生可能でした。
ファイルサーバー内のTSを再生中

DTCP-IPダビング/ムーブについては、LANDISK, RD-S1004Kいずれとも双方向で問題なく可能なことが確認できました。LANDISKやRD-S1004Kに撮りためた番組の保存先としてBDやiVDRを利用することもできそうなので、いろいろと役立ちそうです。本日のチェックはとりあえずこれで終了としますが、次回はPCとの連携などがどの程度できそうか、などについて検討してみたいと思います。

※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。


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tag : maxell 東芝 ブルーレイ BD DVD レコーダ BIV-TW1000 LANDISK RD-S1004K DTCP-IP

maxellのBDレコーダ BIV-TW1000購入!

PanasonicのBDレコーダが故障したことを前回の記事で書きました。普段のTV録画はPC用チューナーを使用していますが、単なる見て消し用途などではやはりBDレコーダがあると便利だと思い、新しいのを買うことにしました。どれにしようかといろいろ考えましたが、今回はiVDRというリムーバブルHDDに興味があったので、maxellのBIV-TW1000を買ってみました。実はこの機種は型落ちで、最近ほぼ同仕様の後継機BIV-TW1100が出ているのですが、価格がかなり安くなっていたのであえてこちらを購入してみました。こちらが届いた箱。思ったより軽くて小さいです。
BIV-TW1000外箱

取り出した本体。奥行きが短いのに驚きました。最近のレコーダは小型化が進んでいるんですね。BW200や、別途所有している東芝のDVDレコーダ RD-S1004Kはかなりでかくで重いので…。
本体

背面の端子類は必要最低限です。アナログ入出力、アンテナ入出力が各1系統、あとはLAN, HDMI, 光デジタルのみです。ちなみにHDMIの上にある黒いでっぱりは無線LANのアンテナとのこと。S端子やD端子はもはや廃止の流れなのですねえ。
後面

付属品類。マニュアル、リモコンと、AVケーブル・アンテナケーブルが各1本ついています。
付属品

B-CASカードはmini B-CASでした。最近はこちらが主流になりつつあるんでしょうか!?
mini B-CASカード

標準サイズのSIMカードと同じ形ですね。
miniB-CAS & FOMAカード

LCDの下にSDカードスロットとmini B-CASカードスロットがついています。
前面スロット

設置完了。薄いですねえ。下のHDMIセレクタのほうがデカいという…。
設置完了

このレコーダはフナイのOEMとのことです。フナイ製のものは初めて使用するのですが、特に使いにくいという印象はありませんでした。DTCP-IPダビングも可能なようで、いろいろ遊べそうです。これを含めてデジタル放送を扱ううえで気になる点をいくつか試してみましたので、次回はそれについて書きたいと思います。

左から順に、本機種、下位機種、現行(後継)機種となります。


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DMR-BW200が故障してしまいました

PanasonicのDMR-BW200は、同社の第2世代(初めてBDMVと殻なしDiskに対応し、実用的となった世代)のBDレコーダで、発売直後に購入して大切に使用してきました。しかし、ある日突然F99エラーを吐いて起動しなくなってしまいました…。


F99エラーは基板の故障であることが多く、修理に出すと基板交換となることがほとんどらしいのですが、残念なことにすでに生産完了から8年以上が過ぎており、修理対応も終了してしまっているようです。せめてHDD内部のデータの一部でも取り出せないか、試してみることにしました。デジタル放送のTSは暗号化されているので無理だとしても、古いVHSビデオをアナログでダビングしたものはなんとしてでも救出したいところです。まず内部を調べてみました。HGSTのIDEタイプのHDD, HDT725050VLAT80が使用されています。
BW200のHDD

BW200はLinux搭載とのことなので、今回はまずLinuxでマウントを試みることにしました。近頃のマザーボードはIDEコネクタがついていないのが普通で、私はPCIeスロットにIDEインターフェースカードを差していますが、Linux用ドライバを探すのが面倒くさかったので、USB-IDEの変換ケーブルを購入してみました。
IDE-USB変換ケーブル 外箱

箱の中にはケーブルとACアダプタ、ユーティリティCDなどが入っています。
箱の中身

早速接続してみました。
接続したところ

普通にマウントしようとしてもできないので、とりあえず sudo fdisk -l で状態を確認してみました。どうやら特殊なフォーマットを採用しているらしく、パーティションが全く見えません。セクタサイズは512Bのようです。
fdisk -l

いろいろ調べていたら、どうやらPhotoRecというソフトで救出できる場合があるとのことでしたので、早速ダウンロードしてみました。(公式サイトはこちら)
適当なフォルダに解凍し、root権限(sudo photorec_static)で実行します。起動したらディスク選択画面になるので、さきほどfdiskで確認したドライブを選択します。
PhotoRec ドライブ選択

次にパーティションを選択します(一つしかないはず)。
PhotoRec パーティション選択

File Optで、ファイル形式を選びます。とりあえず、mpgとtsを選んでみました。
PhtoRec ファイルタイプ選択

Expertモードは使用しなくても良さそうでしたが、使用する場合はファイルフォーマットはOther, セクタサイズは512とする必要があります。
PhtoRec セクタサイズ選択

設定が完了し実行中の画面。tsファイルとmpgファイルがいくつか検出されているようです。
PhotoRec 実行中

tsファイルはいずれもサイズが1.5KBほどで、再生不可でした。mpgファイルはこの通りサイズがまちまちで、極端に小さいものもあります。
MPEGファイル一覧

試しに再生してみると、再生はできるのですが、シーク動作が怪しかったり、細切れになっていたり、複数番組の動画がくっついていたりしました。MPEG編集ソフトなどで処理する必要があるかもしれません。また近々やってみたいと思います。

ついでといっては何ですが、BW200のBDドライブも調べてみることにしました。外形は普通の5インチハーフハイトのドライブですが、当然のことながらフロントベゼルやイジェクトボタンはついていません。
BW200のBDドライブ

HDDと同様、USB-IDE変換ケーブルでPCにつないでみました。
PCに接続

いちおうBDドライブとして認識され、デバイス名は「MATSHITA BDRECV20A0」と表示されました。
デバイスマネージャ

このドライブにはイジェクトボタンがありませんのでエクスプローラから「取り出し」の操作をするとトレイは開きました。しかし、ディスクを挿入してもうまく認識されませんでした。もちろん故障品から外したドライブなので、ドライブ自体が壊れているのかもしれませんが…(F99エラーで起動しないので、確かめようがありませんでした…)。同じドライブをお持ちの方、PCに接続したときの動作がわかれば教えていただければありがたいです。

今回使ったもの。

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