CASIO 30ピンコネクタ用シリアルアダプタの製作

以前からポケコンをパソコンのUSBポートに接続する試みをいつくかやってきました。PC-G850シリーズの11pinコネクタPC-13xx/14xx/E500シリーズの15pinコネクタへの接続は成功しましたが、今度はCASIOの30pinコネクタへの接続を試みることにしました。

今回も、以前製作したUSBシリアルコンバータに接続するアダプタ形式としました。回路図は以下のとおりです。FA-6の回路図を見る限り、CASIOの30pinコネクタのシリアルポートはすべて標準的なRS-232C準拠の信号が来ているようですので、今回は最も標準的と思われるクロスケーブルと互換の接続(互いの TxD⇔RxD, CTS⇔RTS, DTR⇔DSR+CD を接続する)にしました。Vccラインについてはまだ今後の扱いが固まっていないためショートプラグで接続/非接続を選べるようにしましたが、基本的には配線しなくても動作します。また、今回は74HC86による論理反転を無効にするため、11pin側のINV端子(1番pin)をGNDに落とす必要があります。右端の30pinコネクタは、VX-3/4, FX-870P/890P, Z-1では図の上側が実機の向かって左、下側が向かって右、図の右側がコネクタの上段、左側が下段になります。つまり、この図を反時計回りに90度回転させると、実機と同じ配列になるように描いてあります。
回路図

Z-1GRの30pinコネクタです。ハーフピッチ(1.27mm間隔)になっています。
Z-1GR 30ピンコネクタ

ハーフピッチの2列のピンヘッダは少し手に入りにくいかもしれませんが、秋月電子、マルツパーツなどでは扱いがあります。同じハーフピッチでも列同士の間が2.54mmのものは使用できませんので注意して下さい。
コネクタ取付1

SHARPの15pinコネクタ用アダプタを製作した時と同様、サンハヤトのピッチ変換基板SSP-123をプラスチックカッターを用いて半分にカットし、その上にピンヘッダをはんだ付けします。
コネクタ取付2

あとは回路図どおりに結線します。上段の列のピンヘッダへのはんだ付けが難しいと思いますが、あらかじめ電線とピンヘッダ両方に薄くはんだを塗っておき、はんだごてで熱して固定するとうまくいくと思います。写真は完成したところ。
完成図

USBシリアルコンバータと接続し、Z-1GRに接続したところです。
Z-1GRと接続

複数の機種で簡単な送受信の動作は確認しましたが、通信条件などは機種ごとに最適化が必要そうですので、また順に試していこうと思います。個人的には3pinシリアルポートのないFX-603Pで動作すると最も嬉しいのですが…。

※最後に注意をひとつ。この30pin-11pinアダプタの動作はオリジナル設計のUSBシリアルコンバータ側の74HC86による論理反転制御回路に依存しています。SHARP純正のCE-T800などに接続しても動作しません(故障の原因にもなりかねません)ので絶対に接続しないでください。

※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。


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テーマ : 自作・改造
ジャンル : コンピュータ

tag : CASIOポケットコンピュータUSBシリアルZ-1GRVX-3VX-4

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