SHARPの初期の電子手帳、PA-500を手に入れたのですが…
最近、オークションでSHARPの初期の電子手帳、PA-500を入手しました。PAシリーズ用のICカードが多数付属するセットをICカード目当てで落札したら含まれていたものです。この機種は初代のSC電子システム手帳PA-7000に先立つこと1年、1985年に発売されたもので、ポケコンPC-1246ベースの実行専用機、PC-1270をもとに開発されたとされています。CPUにはPC-1246と同じ4bitのSC61720が搭載され、RAMはRAMカードを使用する(標準で2KBのRAMカードが付属)設計になっています。

外側は手帳型ケースとなっています。

本体裏面にRAMカードスロットがついています。私が入手したものには8KBのカードがセットされていました。

計算モード。10ケタの四則演算機能が使用可能です。メモリや関数は使えません。ちなみにBASICのRUNモードというものはなく、計算モードがこれを兼ねています。プログラムの実行はLCDの下にある8つのキーで行います(ラベル"A"~"D", "J"~"M"を呼び出せる)。LCDはPC-1270と異なり2行表示となっています。

BASIC書き込みモード(PROモードに相当)。ポケコンの画面と同じですね。

残念ながら私が入手した機体は、手前のシート状のキーボードがほとんど反応しないものでした。修理は困難と思われましたが、ダメもとで分解してみることにしました。写真はキーボードを分離したところ。


キーボードを手帳型カバーから引きずり出しました。

刻印のあるシートをはがして、キーボード基板を露出したところ。

フレキシブルケーブルの根元の配線が剥がれて切断していました。ばらす時に剥がれた可能性もありますが…。いずれにせよここがウィークポイントの可能性が高いですね。修理は困難と思われました。

先に述べたように、この機種はPC-1246から派生したものです。しかし、電子手帳機能にROM容量を食われたのか、BASIC機能は非常に貧弱なものとなっています。SHARPでは「シンプルBASIC」と呼んでいますが、以下の命令しか使用できません。三角関数もないとは驚き!
命令 CLEAR, END, GOSUB~RETURN, GOTO, IF~THEN, INPUT, LET, MEM, NEW, PRINT, RUN, USING,
LLIST, LPRINT, CLOAD, CLOAD?, CSAVE
関数 EXP, INT, LN, LOG, ^
実行キーはポケコンのDEFキー同様、1文字のラベルへジャンプする仕様になっています。以下にその対応を示しておきます。このあたりはPC-1270と近そうですね。
[A]キー:ラベル "A"
[B]キー:ラベル "B"
[C]キー:ラベル "C"
[D]キー:ラベル "D"
[TEL]キー:ラベル "J"
[スケジュール]キー:ラベル "K"
[メモ]キー:ラベル "L"
[残量]キー:ラベル "M"
せっかく入手したものですが、完動品ではなかったのは残念でした。もともとはオマケ程度にしか考えていなかったので仕方のないことではありますが…。しかし、転んでもただでは起きないのがキョロです。この機種を実行専用機としてPC-1270のように利用できないか試してみました。このことについては次回の記事で書いてみたいと思います。

外側は手帳型ケースとなっています。

本体裏面にRAMカードスロットがついています。私が入手したものには8KBのカードがセットされていました。

計算モード。10ケタの四則演算機能が使用可能です。メモリや関数は使えません。ちなみにBASICのRUNモードというものはなく、計算モードがこれを兼ねています。プログラムの実行はLCDの下にある8つのキーで行います(ラベル"A"~"D", "J"~"M"を呼び出せる)。LCDはPC-1270と異なり2行表示となっています。

BASIC書き込みモード(PROモードに相当)。ポケコンの画面と同じですね。

残念ながら私が入手した機体は、手前のシート状のキーボードがほとんど反応しないものでした。修理は困難と思われましたが、ダメもとで分解してみることにしました。写真はキーボードを分離したところ。


キーボードを手帳型カバーから引きずり出しました。

刻印のあるシートをはがして、キーボード基板を露出したところ。

フレキシブルケーブルの根元の配線が剥がれて切断していました。ばらす時に剥がれた可能性もありますが…。いずれにせよここがウィークポイントの可能性が高いですね。修理は困難と思われました。

先に述べたように、この機種はPC-1246から派生したものです。しかし、電子手帳機能にROM容量を食われたのか、BASIC機能は非常に貧弱なものとなっています。SHARPでは「シンプルBASIC」と呼んでいますが、以下の命令しか使用できません。三角関数もないとは驚き!
命令 CLEAR, END, GOSUB~RETURN, GOTO, IF~THEN, INPUT, LET, MEM, NEW, PRINT, RUN, USING,
LLIST, LPRINT, CLOAD, CLOAD?, CSAVE
関数 EXP, INT, LN, LOG, ^
実行キーはポケコンのDEFキー同様、1文字のラベルへジャンプする仕様になっています。以下にその対応を示しておきます。このあたりはPC-1270と近そうですね。
[A]キー:ラベル "A"
[B]キー:ラベル "B"
[C]キー:ラベル "C"
[D]キー:ラベル "D"
[TEL]キー:ラベル "J"
[スケジュール]キー:ラベル "K"
[メモ]キー:ラベル "L"
[残量]キー:ラベル "M"
せっかく入手したものですが、完動品ではなかったのは残念でした。もともとはオマケ程度にしか考えていなかったので仕方のないことではありますが…。しかし、転んでもただでは起きないのがキョロです。この機種を実行専用機としてPC-1270のように利用できないか試してみました。このことについては次回の記事で書いてみたいと思います。
※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
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