PA-500を実行専用機として使用してみました
前回の記事で紹介したジャンクのPA-500ですが、PC-1270のように実行専用機として使えないか試してみました。PA-500はプログラムをカセットから読み込むのにCLOAD命令を使いますが、この代わりにPC-1270同様の「入力」ボタンも使用できるようになっています。これを利用して他のポケコンからプログラムを転送することができれば、シートキーが死んでいる機体でも実行専用機・電卓としては活用することが可能となります。
このPA-500には外部インターフェースが2つ、ポケコン互換の11pinコネクタと、電子手帳互換と思われる4pinコネクタが付いています。写真は本体右側にある4pinコネクタです。電子手帳のものと同じと思われますが、マニュアルには「工場でのテスト用端子」としか書かれておらず、使用方法は不明です。

こちらは本体左側にある11pinコネクタ。SHARPのポケコンに広く搭載されているのものと同じです。この端子でカセットインターフェースCE-124やカセットインターフェース/感熱プリンタCE-126Pと接続できるようになっています。

今回はこの11pinコネクタで通信を試みることにしました。手元に通信ケーブルEA-129Cがありましたので、これを利用して他のポケコンと接続してみることにします。

ちなみにEA-129Cをお持ちでない場合は、簡単に同等品を自作することができます。11pinコネクタの2番pin(GND)同士を直結、6番pin(Xin)と7番pin(Xout)をクロス接続するだけです。
プログラム転送元としては、手持ちのポケコンの中で比較的BASICの仕様が近いと思われるPC-1262を使用することにしました。写真は実際に接続してみたところ。

PC-1262側で下記のプログラムを入力しました。階乗を求めるプログラムです。"A"のプログラムはPA-500でサポートされている命令だけを使用し、"B"のほうはあえてサポートされていないFOR~NEXTを使用してみました。
10 "A" INPUT "X=";X
20 I=1
30 I=I*X:X=X-1
40 IF X THEN 30
50 PRINT "X!=";I
60 END
70 "B" INPUT "X=";X
80 F=1
90 FOR I=1 TO X
100 F=F*I
110 NEXT I
120 PRINT "X!=";F
130 END
転送は、PA-500側を「BASIC書込」モードに切り替えて「入力」と書かれているボタンを先の細いもので押してから、PC-1262側でCSAVE命令を実行します。PA-500側がプロンプトに戻ったら、「計算」モードに切り替えて、"A"または"B"のキーで実行できます。"A"のプログラムは問題なく実行できましたが、"!"が正しく表示されませんでした(本来は"X!=…"のように表示されるはずです)。一部表示できない文字があるようですね。

"B"のほうはエラーになってしまいました。「BASIC書き込み」モードでエラー箇所を見ると、やはりFORやTOといった未サポートの命令が"~"と表示され、認識できていないようです。

以上のことから、PA-500側でサポートされている文字や命令だけを使用する限りは、PC-1262などを開発機としてプログラムを転送して使用できそうです。ちなみに計算速度はけっこう早く、同じ階乗計算でもPC-1262よりは早く結果が出ます。PC-1246も早いといわれているので、4bitとはいえSC61720は8bitのSC61860より高速といえそうですね。
このPA-500には外部インターフェースが2つ、ポケコン互換の11pinコネクタと、電子手帳互換と思われる4pinコネクタが付いています。写真は本体右側にある4pinコネクタです。電子手帳のものと同じと思われますが、マニュアルには「工場でのテスト用端子」としか書かれておらず、使用方法は不明です。

こちらは本体左側にある11pinコネクタ。SHARPのポケコンに広く搭載されているのものと同じです。この端子でカセットインターフェースCE-124やカセットインターフェース/感熱プリンタCE-126Pと接続できるようになっています。

今回はこの11pinコネクタで通信を試みることにしました。手元に通信ケーブルEA-129Cがありましたので、これを利用して他のポケコンと接続してみることにします。

ちなみにEA-129Cをお持ちでない場合は、簡単に同等品を自作することができます。11pinコネクタの2番pin(GND)同士を直結、6番pin(Xin)と7番pin(Xout)をクロス接続するだけです。
プログラム転送元としては、手持ちのポケコンの中で比較的BASICの仕様が近いと思われるPC-1262を使用することにしました。写真は実際に接続してみたところ。

PC-1262側で下記のプログラムを入力しました。階乗を求めるプログラムです。"A"のプログラムはPA-500でサポートされている命令だけを使用し、"B"のほうはあえてサポートされていないFOR~NEXTを使用してみました。
10 "A" INPUT "X=";X
20 I=1
30 I=I*X:X=X-1
40 IF X THEN 30
50 PRINT "X!=";I
60 END
70 "B" INPUT "X=";X
80 F=1
90 FOR I=1 TO X
100 F=F*I
110 NEXT I
120 PRINT "X!=";F
130 END
転送は、PA-500側を「BASIC書込」モードに切り替えて「入力」と書かれているボタンを先の細いもので押してから、PC-1262側でCSAVE命令を実行します。PA-500側がプロンプトに戻ったら、「計算」モードに切り替えて、"A"または"B"のキーで実行できます。"A"のプログラムは問題なく実行できましたが、"!"が正しく表示されませんでした(本来は"X!=…"のように表示されるはずです)。一部表示できない文字があるようですね。

"B"のほうはエラーになってしまいました。「BASIC書き込み」モードでエラー箇所を見ると、やはりFORやTOといった未サポートの命令が"~"と表示され、認識できていないようです。

以上のことから、PA-500側でサポートされている文字や命令だけを使用する限りは、PC-1262などを開発機としてプログラムを転送して使用できそうです。ちなみに計算速度はけっこう早く、同じ階乗計算でもPC-1262よりは早く結果が出ます。PC-1246も早いといわれているので、4bitとはいえSC61720は8bitのSC61860より高速といえそうですね。
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