今更Windows CE機を入手しました - HP Jornada 690
このブログ興味を持っていただくぐらいの方ならご存知の方も多いと思いますが、Microsoftの組み込み用OSに、Windows CEというものがあります。最新のWindows CEのカーネルはWindows Phone 7にも採用されていますが(Windows Phone 8ではWindows NT系のカーネルに変更されました)、その歴史は古く、最初のバージョンであるWindows CE 1.0がリリースされたのは1996年になります。Windows CEは組み込み向けに機能をしぼったWindowsであり、Windows NT系と同様純粋な32bitのOSではありますが、そのシステムコールであるWin32p APIはNT系のWin32 APIのサブセットとなっています。
現在ではWindows CE系のOSは組み込み用途(有名なところではSHARPの電子辞書BrainがWindows CEベースとなっていますね)やWindows Phoneなどに採用される程度で、あまりOSとして認識されることは少なくなってきていますが、初期のころにはWindows CEベースのPDAが数多く販売されていました。そのようなPDAのなかで、特にフルキーボードを搭載していて一定の基準を満たすものを、Microsoftは「ハンドヘルドPC(以下、H/PC)」と名付け、2000年代前半には数多くのH/PCが販売されました。その当時はx86CPUではH/PCに搭載されていたRISC系のプロセッサ(SH, MIPS, ARMなど)に比べ消費電力という点では不利であったことや、Windows CEはWindows NT系に比べて起動が早かったこと、Office Mobileを標準搭載していたことなどから、H/PCはモバイル用途として一定の市場を形成していました。しかし、その後H/PCの市場は徐々に衰退し、キーボードレスでタッチパネル操作のPocket PC, その発展型のWindows Mobileが主流となっていきますが、Androidスマホの台頭によってWindows CE搭載の機器自体が徐々に姿を消していきます。
そんなWindows CEですが、このブログでこれまで紹介した機器の中にも搭載されているものがいくつかあります。以下に列挙してみますと…。
Pocket PostPet
Windows CE 2.12をベースとしてオリジナルのUIをかぶせてあります。フリーソフト利用によりWindows CEのアプリケーションの一部が動作するようになります。

COWON V5
これはPMPですが、Windows CE 6.0をベースにしており、エクスプローラ風ののシェルも搭載しています。一部のWindows CEアプリケーションが動作します(DLLが足りないため、その数はかなり少ないと思われます).

Willcom W-ZERO3[es] および Advanced/W-ZERO3[es]
いわゆるWindows Mobile搭載のスマートフォンですね。W-ZERO3[es]はWindows CE 5.0ベースのWindows Mobile 5.0、Advanced/W-ZERO3[es]はWindows CE 5.2ベースのWindows Mobile 6.0を搭載しています。


ざっとこんな感じですが、私が最初に手にしたWindows CE機は、もっとも初期のころのH/PC, Windows CE 1.01搭載のCASIO CASSIOPEIA A-51Vというモデルでした。このころのH/PCは動作も遅く不安定で、かなり使用にはストレスを感じていましたが、携帯電話と接続(その当時はもちろん直結はできず、PCカード型のアダプタを介して接続していました)することで外出先でもメールの送受信ができたので、かなり重宝していました。まだiモードメールなどのキャリアメールも普及しておらず、docomoの「10円メール」などが人気であった時代です。この機種はもう数年前に処分してしまって手元にはないのですが、最近フルキーボードつきのガジェットにかなり興味がわいてきたため、H/PCが欲しくなってしまい、オークションで手頃な価格で出ていたHPのJornada 690を落札してしまいました。

この機種はWindows CE 2.11ベースのH/PC Pro 3.0を搭載しています。CFおよびPCカードスロットを1つずつ搭載していますが、PCカードを差すとCFスロットが底面にせり出してくるという独特のギミックが注目を浴びたようです。

VX-3と並べてみました。サイズ的には大きめのポケコンに近い大きさですが、厚みは結構あります。この機種の魅力は、このサイズながらそこそこ打ちやすいキーボードを備えているところだと思います。

今回入手したものには専用のクレードルがついていました。残念ながらRS-232C接続用のケーブルは付属していませんでしたので(HPのサイトによると、付属品はクレードルのみで、ケーブルはもともと付属していないようです)、充電台として使うことしかできませんが…。

とりあえずPCと接続するケーブルがないためアプリケーションのインストールもままなりません。そこで、IrDAを利用する方法を見つけましたので、また次回の記事にでも書きたいと思います。
現在ではWindows CE系のOSは組み込み用途(有名なところではSHARPの電子辞書BrainがWindows CEベースとなっていますね)やWindows Phoneなどに採用される程度で、あまりOSとして認識されることは少なくなってきていますが、初期のころにはWindows CEベースのPDAが数多く販売されていました。そのようなPDAのなかで、特にフルキーボードを搭載していて一定の基準を満たすものを、Microsoftは「ハンドヘルドPC(以下、H/PC)」と名付け、2000年代前半には数多くのH/PCが販売されました。その当時はx86CPUではH/PCに搭載されていたRISC系のプロセッサ(SH, MIPS, ARMなど)に比べ消費電力という点では不利であったことや、Windows CEはWindows NT系に比べて起動が早かったこと、Office Mobileを標準搭載していたことなどから、H/PCはモバイル用途として一定の市場を形成していました。しかし、その後H/PCの市場は徐々に衰退し、キーボードレスでタッチパネル操作のPocket PC, その発展型のWindows Mobileが主流となっていきますが、Androidスマホの台頭によってWindows CE搭載の機器自体が徐々に姿を消していきます。
そんなWindows CEですが、このブログでこれまで紹介した機器の中にも搭載されているものがいくつかあります。以下に列挙してみますと…。
Pocket PostPet
Windows CE 2.12をベースとしてオリジナルのUIをかぶせてあります。フリーソフト利用によりWindows CEのアプリケーションの一部が動作するようになります。

COWON V5
これはPMPですが、Windows CE 6.0をベースにしており、エクスプローラ風ののシェルも搭載しています。一部のWindows CEアプリケーションが動作します(DLLが足りないため、その数はかなり少ないと思われます).

Willcom W-ZERO3[es] および Advanced/W-ZERO3[es]
いわゆるWindows Mobile搭載のスマートフォンですね。W-ZERO3[es]はWindows CE 5.0ベースのWindows Mobile 5.0、Advanced/W-ZERO3[es]はWindows CE 5.2ベースのWindows Mobile 6.0を搭載しています。


ざっとこんな感じですが、私が最初に手にしたWindows CE機は、もっとも初期のころのH/PC, Windows CE 1.01搭載のCASIO CASSIOPEIA A-51Vというモデルでした。このころのH/PCは動作も遅く不安定で、かなり使用にはストレスを感じていましたが、携帯電話と接続(その当時はもちろん直結はできず、PCカード型のアダプタを介して接続していました)することで外出先でもメールの送受信ができたので、かなり重宝していました。まだiモードメールなどのキャリアメールも普及しておらず、docomoの「10円メール」などが人気であった時代です。この機種はもう数年前に処分してしまって手元にはないのですが、最近フルキーボードつきのガジェットにかなり興味がわいてきたため、H/PCが欲しくなってしまい、オークションで手頃な価格で出ていたHPのJornada 690を落札してしまいました。

この機種はWindows CE 2.11ベースのH/PC Pro 3.0を搭載しています。CFおよびPCカードスロットを1つずつ搭載していますが、PCカードを差すとCFスロットが底面にせり出してくるという独特のギミックが注目を浴びたようです。

VX-3と並べてみました。サイズ的には大きめのポケコンに近い大きさですが、厚みは結構あります。この機種の魅力は、このサイズながらそこそこ打ちやすいキーボードを備えているところだと思います。

今回入手したものには専用のクレードルがついていました。残念ながらRS-232C接続用のケーブルは付属していませんでしたので(HPのサイトによると、付属品はクレードルのみで、ケーブルはもともと付属していないようです)、充電台として使うことしかできませんが…。

とりあえずPCと接続するケーブルがないためアプリケーションのインストールもままなりません。そこで、IrDAを利用する方法を見つけましたので、また次回の記事にでも書きたいと思います。
- 関連記事
-
- VMware上のWindows 2000にActiveSync 3.8をインストール (2013/03/09)
- 今更Windows CE機を入手しました - HP Jornada 690 (2013/03/05)
- NTT DoCoMo Pocket PostPet (2012/07/01)
スポンサーサイト