SHARP グラフ関数電卓 EL-9600
今日は、SHARPの電卓シリーズ第3弾、前回のEL-9000と同じくグラフ関数電卓のEL-9600を紹介します。この機種はSHARPのグラフ電卓としては比較的後期のモデルとなり、EL-9000とは機能や操作性など、まったく異なったものになっています。LCDには感圧式タッチパネルを搭載し、ペンも付属しています。今回入手したものはマニュアルつきでしたが、英語版のマニュアルならSHARPオーストラリアのサイトからダウンロードできます。

EL-9000と並べてみたところ。EL-9000は普通の手帳型電卓サイズでしたが、EL-9600はかなり大型化しており、ポケコン並みのサイズとなっています。

サイズ的には同様の高性能グラフ電卓であるHP-48GXと近いですね。横幅はEL-9600のほうがあります。

HP-48GX同様、数式エディタを内蔵しています。使用するにはSETUPメニューで入力方法を"Equation Editor"に設定するだけです。その状態で、単純な1行入力では表示できない複雑な数式を入力しようとする(分数を使用するなど)と、自動的に数式エディタの画面になります。入力終了後はENTERキーを押すことで直ちに計算結果が表示されます。
これに対してHP-48GXでは、EQUATIONキーを押して数式エディタを起動し、ENTERキーで数式の形のままスタックに積むか、EVALキーで計算結果を求めるようになっています。HP-48GXのほうが汎用性が高い設計と思いますが、操作が易しいのはEL-9600ですね。

EL-9600もHP-48GXと同様、機能が多すぎてキーに全てを割り当てられないため、メニューを搭載しています。写真は数学関数のメニューを呼び出したところ(EL-9600のMATHキー、HP-48GXのMTHキー)です。EL-9600はカーソルキー、数字キーかタッチペンで項目を選択するようになっているのに対し、HP-48GXは画面下部に表示される項目を対応するファンクションキーで選択するようになっています。

プログラム機能についてもEL-9000とは全く異なったものとなっています。EL-9000はSHARPのプログラム関数電卓の伝統的なAERの仕様に準拠していましたが、EL-9600ではBASICに近い文法となっています。例えは変数の内容を表示するのにPrint, 変数に値を入力するのにInput, 条件判断にIf~Gotoなどといった感じです。変数はA~Zで配列は利用できませんが、これとは別に行列変数A~Jがあるので、これを2次元配列の代用にできそうです。フリーエリアも最大で20KB程度使用できるようなので、かなり本格的なプログラムが作れそうですね。
SHARPはこの機種の後もいくつかグラフ関数電卓を出しますが、最終機種はEL-9900となっているようです。この機種はSHARPのサイトにも掲載されてはいますが、Webの通販サイトを見ても販売しているところはなく、事実上販売終了と考えてよさそうです。対するCASIOがfx-9860GIIやfx-CG20などを現行機種として販売していることを思うと寂しい気もしますが、SHARPにはもう高性能な電卓を販売する余力もなくなってしまったのでしょうか…。
現在販売されているグラフ電卓の例です。

EL-9000と並べてみたところ。EL-9000は普通の手帳型電卓サイズでしたが、EL-9600はかなり大型化しており、ポケコン並みのサイズとなっています。

サイズ的には同様の高性能グラフ電卓であるHP-48GXと近いですね。横幅はEL-9600のほうがあります。

HP-48GX同様、数式エディタを内蔵しています。使用するにはSETUPメニューで入力方法を"Equation Editor"に設定するだけです。その状態で、単純な1行入力では表示できない複雑な数式を入力しようとする(分数を使用するなど)と、自動的に数式エディタの画面になります。入力終了後はENTERキーを押すことで直ちに計算結果が表示されます。
これに対してHP-48GXでは、EQUATIONキーを押して数式エディタを起動し、ENTERキーで数式の形のままスタックに積むか、EVALキーで計算結果を求めるようになっています。HP-48GXのほうが汎用性が高い設計と思いますが、操作が易しいのはEL-9600ですね。

EL-9600もHP-48GXと同様、機能が多すぎてキーに全てを割り当てられないため、メニューを搭載しています。写真は数学関数のメニューを呼び出したところ(EL-9600のMATHキー、HP-48GXのMTHキー)です。EL-9600はカーソルキー、数字キーかタッチペンで項目を選択するようになっているのに対し、HP-48GXは画面下部に表示される項目を対応するファンクションキーで選択するようになっています。

プログラム機能についてもEL-9000とは全く異なったものとなっています。EL-9000はSHARPのプログラム関数電卓の伝統的なAERの仕様に準拠していましたが、EL-9600ではBASICに近い文法となっています。例えは変数の内容を表示するのにPrint, 変数に値を入力するのにInput, 条件判断にIf~Gotoなどといった感じです。変数はA~Zで配列は利用できませんが、これとは別に行列変数A~Jがあるので、これを2次元配列の代用にできそうです。フリーエリアも最大で20KB程度使用できるようなので、かなり本格的なプログラムが作れそうですね。
SHARPはこの機種の後もいくつかグラフ関数電卓を出しますが、最終機種はEL-9900となっているようです。この機種はSHARPのサイトにも掲載されてはいますが、Webの通販サイトを見ても販売しているところはなく、事実上販売終了と考えてよさそうです。対するCASIOがfx-9860GIIやfx-CG20などを現行機種として販売していることを思うと寂しい気もしますが、SHARPにはもう高性能な電卓を販売する余力もなくなってしまったのでしょうか…。
現在販売されているグラフ電卓の例です。
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コメント
EL-9000関数電卓
EL-9000電卓が数年前からデスクの隅に眠っていたものを、呼び起こしましたが
使用の方法が頭の中から消え去っていましたので、取説が手に入ればと思っています。
可能でしょうか、お尋ねする次第です。
もしも無理であれば、この電卓を若者に譲るしかありません。
よろしくお願いいたします。
使用の方法が頭の中から消え去っていましたので、取説が手に入ればと思っています。
可能でしょうか、お尋ねする次第です。
もしも無理であれば、この電卓を若者に譲るしかありません。
よろしくお願いいたします。
Re: EL-9000関数電卓
お返事が遅くなってしまって申し訳ありません。
英語版でよければ下記URLにアップロードしてありますのでご利用ください。
https://drive.google.com/file/d/0B2hgxjYxz6eoZ3NvZ3pLQk1HbkU/edit?usp=sharing
英語版でよければ下記URLにアップロードしてありますのでご利用ください。
https://drive.google.com/file/d/0B2hgxjYxz6eoZ3NvZ3pLQk1HbkU/edit?usp=sharing