Jornada 690をポケコンに! - コマンドシェルとBASICの導入
今回、出張に備えて環境整備を行ってきたJornada 690ですが、Windows CE用のBASICインタプリタを見つけました。もともとはCASIOのCassiopeia A-51用に開発されており、その名も"Cassiopeia A-51 Basic"です。このアプリは画面出力にConsole for CEというモジュールを利用していますが、これはKCTRL.DLLという、もともとは英語版のWindows CEで日本語対応のアプリを制作するために開発されたDLLを用いて画面出力を行うモジュールです。汎用性の高いKCTRL.DLLとConsoleを利用しているということは、A51のハードウェアに密着したプログラミングをしているとは思えないので、同じSH-3を搭載しているJornadaでも動作する可能性が高いと思い、試してみることにしました。(今回の内容を実行するにはMS-DOSなどテキストベースのOSの知識が必要です。)
まずはKCTRL.DLLを伊藤様のサイト、Mobile Computer Software GalleryからV0.28をダウンロードします。英語版OS用のものは別途フォントを組み込む必要がありますが、日本語OS用のものはシステムフォントを使うため不要です。アーカイブ内の HPC\JP\SH3\KCTRL.dll をCFまたはActiveSync経由でJornadaの \Windows フォルダにコピーしてください。コピーする際には、エクスプローラのオプションでDLLを表示する設定にしておかないと苦労すると思います。

次に、Console for CEの準備です。同じく伊藤様のサイトのこちらからV0.28をダウンロードします。(トップページからのたどり方がわからず、ダウンロードページへ直接リンクさせていただきました。) アーカイブ内のファイルを同様に \Windows にコピーしてください。これでコマンドシェルのceshell.exeや、その他のConsole対応アプリケーションが動作するようになるはずです。(Windows CEで遊ぼうのサイトに、いろいろなコマンドラインツールがあります。)
では、ここまでで一旦動作確認をしてみましょう。スタートメニューから「ファイル名を指定して実行」を選択し、"ceshell.exe"と入力して「OK」をタップしてください。

CEShellが起動すれば成功です。これでConsole for CE対応アプリケーションが動作する環境が整いました。

ちなみに、このCEShellのコマンドラインからアプリケーションを起動するためには環境変数PATHを設定しておく必要があります。これにはAUTOEXEC.CEというバッチファイルを作成してH/PCのルートフォルダに置いておく必要があります(CEShellの起動時にAUTOEXEC.CEが自動的に実行されます)。内容は、例えば下記のようにします。
set path=\;\Windows;\Program Files\アクセサリ
これでCEShellのコマンドラインからConsole for CE対応アプリケーション(および通常のWindows CEアプリケーション)を起動できるようになります。この作業をして気づいたのですが、以前紹介したSuperEditor F99にはルートフォルダ(\)に保存したファイルを開くことができないというバグがあるようです。保存のほうはできるのですが…。このため、他のエディタもインストールしておいたほうがよさそうです。今回はKCTRL.DLLおよびConsole for CEの作者である伊藤様作のKNoteを使用してみることにしました。このエディタもKCTRL.DLLが必要です。伊藤様のサイトからH/PC Pro(Windows CE 2.11)用のKNoteをダウンロードし、アーカイブ内のKNOTE.EXEをJornadaの適当なフォルダにコピーすればOKです。
このエディタは左側にファイルウィンドウを備えており、そこからファイルを選択する方式になっています。また、よく使うフォルダを登録しておくことができるようになっており、なかなか便利です。なお、コマンドラインパラメータは指定しても無視されるようですので、SuperEditor F99やPocket Wordと必要に応じて使い分けるとよいでしょう。ちなみに日本語入力の際には入力ウィンドウが別に開く(インライン変換ではない)方式となっていますが、これはKCTRL.DLL対応(=英語版OSでも動作する)アプリケーションである以上仕方がないことだと思います。

さて、ここからが本番です(前ふりが長すぎ…?)。Cassiopeia A-51 BasicをVectorからダウンロードします。アーカイブ内の a51bas02\a51 フォルダ内のa51bas.exeを \Windows かAUTOEXEC.CEでパスを通したフォルダにコピーします。画面は起動したところ。

SmallTweakを用いて.BASファイルをA51BAS.EXEに関連付けておくと、.BASファイルをダブルタップするだけで実行できるようになり便利です。アーカイブ内の a51bas02\a51\basic フォルダにはサンプルプログラムが入っているので、フォルダごとCFにコピーしておきましょう。ただし、これらのプログラムの中にはCFのパスを"\Storage Card"に決め打ちしているものがありますので、そこを修正する必要があります。
html形式のマニュアルもついており、Pocket IEでも参照できるので、これもCFなどにコピーしておくとよいと思います。マニュアルを見てもよくわからなかったのは、editコマンドの挙動です。SuperEditor F99を".txt"と関連付けていてもうまくエディタと連動しません。A-51 Basic側の問題なのか、F99側の問題なのかはよくわかりませんが…。とりあえず現状では予めエディタでプログラムを書いて保存しておくしかなさそうですね。
これでJornadaもポケコンのように使用できるようになりました。OmniSolveが手に入らない今、簡単なプログラム計算を行うのにこれで代用できそうですね。興味のある方はぜひダウンロードしてみてください。
まずはKCTRL.DLLを伊藤様のサイト、Mobile Computer Software GalleryからV0.28をダウンロードします。英語版OS用のものは別途フォントを組み込む必要がありますが、日本語OS用のものはシステムフォントを使うため不要です。アーカイブ内の HPC\JP\SH3\KCTRL.dll をCFまたはActiveSync経由でJornadaの \Windows フォルダにコピーしてください。コピーする際には、エクスプローラのオプションでDLLを表示する設定にしておかないと苦労すると思います。

次に、Console for CEの準備です。同じく伊藤様のサイトのこちらからV0.28をダウンロードします。(トップページからのたどり方がわからず、ダウンロードページへ直接リンクさせていただきました。) アーカイブ内のファイルを同様に \Windows にコピーしてください。これでコマンドシェルのceshell.exeや、その他のConsole対応アプリケーションが動作するようになるはずです。(Windows CEで遊ぼうのサイトに、いろいろなコマンドラインツールがあります。)
では、ここまでで一旦動作確認をしてみましょう。スタートメニューから「ファイル名を指定して実行」を選択し、"ceshell.exe"と入力して「OK」をタップしてください。

CEShellが起動すれば成功です。これでConsole for CE対応アプリケーションが動作する環境が整いました。

ちなみに、このCEShellのコマンドラインからアプリケーションを起動するためには環境変数PATHを設定しておく必要があります。これにはAUTOEXEC.CEというバッチファイルを作成してH/PCのルートフォルダに置いておく必要があります(CEShellの起動時にAUTOEXEC.CEが自動的に実行されます)。内容は、例えば下記のようにします。
set path=\;\Windows;\Program Files\アクセサリ
これでCEShellのコマンドラインからConsole for CE対応アプリケーション(および通常のWindows CEアプリケーション)を起動できるようになります。この作業をして気づいたのですが、以前紹介したSuperEditor F99にはルートフォルダ(\)に保存したファイルを開くことができないというバグがあるようです。保存のほうはできるのですが…。このため、他のエディタもインストールしておいたほうがよさそうです。今回はKCTRL.DLLおよびConsole for CEの作者である伊藤様作のKNoteを使用してみることにしました。このエディタもKCTRL.DLLが必要です。伊藤様のサイトからH/PC Pro(Windows CE 2.11)用のKNoteをダウンロードし、アーカイブ内のKNOTE.EXEをJornadaの適当なフォルダにコピーすればOKです。
このエディタは左側にファイルウィンドウを備えており、そこからファイルを選択する方式になっています。また、よく使うフォルダを登録しておくことができるようになっており、なかなか便利です。なお、コマンドラインパラメータは指定しても無視されるようですので、SuperEditor F99やPocket Wordと必要に応じて使い分けるとよいでしょう。ちなみに日本語入力の際には入力ウィンドウが別に開く(インライン変換ではない)方式となっていますが、これはKCTRL.DLL対応(=英語版OSでも動作する)アプリケーションである以上仕方がないことだと思います。

さて、ここからが本番です(前ふりが長すぎ…?)。Cassiopeia A-51 BasicをVectorからダウンロードします。アーカイブ内の a51bas02\a51 フォルダ内のa51bas.exeを \Windows かAUTOEXEC.CEでパスを通したフォルダにコピーします。画面は起動したところ。

SmallTweakを用いて.BASファイルをA51BAS.EXEに関連付けておくと、.BASファイルをダブルタップするだけで実行できるようになり便利です。アーカイブ内の a51bas02\a51\basic フォルダにはサンプルプログラムが入っているので、フォルダごとCFにコピーしておきましょう。ただし、これらのプログラムの中にはCFのパスを"\Storage Card"に決め打ちしているものがありますので、そこを修正する必要があります。
html形式のマニュアルもついており、Pocket IEでも参照できるので、これもCFなどにコピーしておくとよいと思います。マニュアルを見てもよくわからなかったのは、editコマンドの挙動です。SuperEditor F99を".txt"と関連付けていてもうまくエディタと連動しません。A-51 Basic側の問題なのか、F99側の問題なのかはよくわかりませんが…。とりあえず現状では予めエディタでプログラムを書いて保存しておくしかなさそうですね。
これでJornadaもポケコンのように使用できるようになりました。OmniSolveが手に入らない今、簡単なプログラム計算を行うのにこれで代用できそうですね。興味のある方はぜひダウンロードしてみてください。
※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
- 関連記事
-
- Jornada 690セットアップ手順 (個人的メモ) (2013/05/06)
- Jornada 690をポケコンに! - コマンドシェルとBASICの導入 (2013/04/28)
- 出張に備えての最終準備 - Jornada編 (2013/04/17)
スポンサーサイト