HP-41Cの修理(1)

本日から、HP-41Cの実際の修理作業を行います。修理を試みる際にはやはりサービスマニュアルに目を通しておいたほうが無難です。幸い、Emmanuel様のサイトにサービスマニュアルのPDFがありますので、こちらからダウンロードしておくとよいでしょう。ちなみにこのPDF, なぜかAdobe Readerでは開けません。Windows 8の「リーダー」アプリなら開けるのですが…。

まず最初に取り掛かるべきは、この腐蝕しまくっているI/Oブロックです。これを直さないことには電池からの電源の供給ができません。フレキシブル基板が完全に溶けてしまっているので、これを何とかする必要があります。同じようなトラブルで困っている方は多いようで、オリジナルのフレキシブル基板を作られた方もおられます。通販でも購入可能(現在は品切れ)な場合もあるようですが、なかなかこのようなものを入手するのは困難かと思われたので、今回は銅箔テープで補修を試みることにしました。ただし、今回試みた方法では拡張スロットへの配線までは補修できないため、あくまでも電源供給を可能にすることのみを目標とします。
腐蝕したI/O部品

部品箱の片隅に眠っていた銅箔テープです。今回は、基板との接点用に細いものと、電池との接点用に太いもの、2種類使用しました。
補修用銅箔テープ

I/Oブロックからぼろぼろになったフレキシブル基板を除去し、銅箔テープを貼りつけたところ。この向き(基板との接点側が上向き、電池との接点側が手前向き)だと、向かって右から3番目の接点が電池のマイナス極に、右から11番目の接点が電池のプラス極につながるように配線します。電池接点の真ん中の2本は直結しておきます。
銅箔テープを貼り付けたところ

銅箔テープ同士をはんだ付けして接続すれば完成です。I/Oブロックの劣化があまりにもひどい場合は、キーボード基板の電源ラインと、電池に接触する銅箔テープとを、直接ワイヤーでつないだほうがいい場合もあると思いますので、ケースバイケースで対応してみてください。
半田付けして完成

この状態で組み上げてみましたが、まだ動作しません。次にトラブルの報告が多いのが、CPU基板とキーボード基板を接続しているこの部品。やわらかいプラスチックの上に、裸の細い導線がたくさん巻いてあります。最近でもスポンジの中に細い導電性スポンジを沢山埋め込んだようなものが使われることがありますが、これと同じようなものなのでしょう。この部品にも電解液が付着し、錆びていたのでふき取ったところ、このように導線がボロボロと取れてしまいました。このまま使用するのは難しそうです。
CPU基板とキーボード基板とを接続する部品

そこで、CPU基板とキーボード基板を直接ワイヤーで接続することにしました。32本なので、何とか手作業でもできる範囲内です。こちらこちらに、実際に作業された方の記録が残っています(英文です)。まずは使い慣れているUEWを使用してすべての線を接続してみました(注:このままではうまく動作しない可能性があるため、実際の作業は続きの記事が完成するまでお待ちください)。配線完了後はテスターで導通確認をしておきましょう。
ワイヤーで接続

絶縁とクッションの役割を兼ねて、自己融着テープ(普通のビニルテープでもよいと思います)を貼り付けます。
テープで固定・絶縁

動作確認のため、電源ラインに導線をはんだ付けしておくと便利です。手前側(I/Oブロックとの接点の左から3番目の端子に接続)を電池(1.5V×4本)のマイナス、奥側(I/Oブロックとの接点の左から11番目の端子に接続)を電池のプラスに接続します。
電源を仮配線

無事に起動するようになりました。
起動しました

ワイヤーを注意深く曲げて、CPU基板を元の位置に戻して終了です。
CPU基板をもとに戻したところ

これで何とか動くようにはなりましたが、なぜか頻繁にフリーズしてしまいます。置数やアルファベットの入力はほぼ大丈夫なのですが、演算キーやプログラム関係のキーを押すとかなりの頻度でフリーズします。キー入力や表示には問題ないため配線ミスというのは考えにくいと思いますし、何が原因なのかとしばらく悩んでしまいました。しかし、よくよく考えてみると演算やプログラム機能というのはCPUに負荷がかかる機能、つまり回路に大きめの電流が流れる状態と思われます。ということは、何か電源周りに問題がありそうな気が…。というわけで、追加の対策を練ることにしました。この続きはまた次回にでも…。

※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。

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tag : プログラム関数電卓 HP-41C ジャンク 修理 液漏れ repair

コメント

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No title

はじめまして。
KKKと申します。
当方もHP-41Cを持っております。

修理の件で、いくつか質問させてください。

当方のHP-41Cは電池の液漏れによる基板などの腐食はないのですが、ONスイッチを押しても電源が入りません。
(電池は新しい物に交換しました)。

半年ぐらい前は何回かONスイッチを押す、またはONスイッチを強く押すと電源が入りました。

現在は入りません。

これは電源スイッチ部分の接触不良でしょうか?

電源ケーブルが断線したのでしょうか?

それとも基板部分の故障でしょうか?

どうぞ、ご教授よろしくお願い致します。


Kyoros様のように分解しないと修理できないのでしょうか?

できれば分解したくありません。

Kyoro



Re: No title

お返事が遅くなり申し訳ありません。
症状を見る限り、電源スイッチの接触不良のような印象を受けます。
ただ、HP-41Cのキーボードを修理するのは困難なのではないかと思います。
キーボードの基盤はプラスチックのポストを潰すかたちでフロントパネルに固定されており、
まず取り外すことそのものが大変だと思います。
お役に立てず申し訳ありません。
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