プログラム関数電卓 HP-20S

HP-41Cを修理した記事を書いたついでにといってはなんですが、他の手持ちのHPの電卓・ポケコンを少し紹介したいと思います。まず最初はお手軽なプログラム関数電卓HP-20Sです。この電卓はHPにしては珍しくRPNではなく代数記法を採用し、1988年から2003年まで販売されていた息の長いモデルとなっています。豊富な関数機能を搭載しており、簡単なプログラム機能も備えています。日本でいえばfx-3600Pvなどと同じような立ち位置なのでしょうか…。ちなみにCPUには、HP-48GXなど他のHPの関数電卓にも多く採用されているSaturnアーキテクチャのものが搭載されています。

デザインは何となくHP-48GXに通じるものを感じます。操作方法は日本の電卓とほとんど同じですが、数値が左詰めで表示されるので一瞬戸惑うかもしれませんね。RPNでないとはいえ、キーのクリック感はやや硬めでHPらしさを感じます。
HP-20s

電池はボタン型アルカリ電池LR-44を3個使用します。製造地はインドネシアのようですね。
LR44×3個使用

プログラムの入力・編集画面。HP-15Cと同様、アルファベットで命令を表現できないため2桁の数値でキーの位置を示しています。プログラムステップは99ステップまでのようであり、行番号は2桁表示となっています(HP-15Cは3桁)。
プログラムモード

実行中は"PRGM"インジケータが点滅し、HP-15Cと同様に"running"と表示されます。
実行中

私が入手した機体にはマニュアルがなく詳細は不明ですが、ちょっと触ってみた感じではHP-15Cを代数記法にしたような雰囲気です。完全数式通り入力以前の一般的な関数電卓と同様(FX-603Pなどど同じで、現在表示中の値に対して関数計算が行われる)の操作で計算が可能です。そのほかHP-15Cとの異同を中心に、これまで分かった範囲で使用方法を簡単にまとめておきます。間違っているところもあるかとは思いますが…。

1. メモリ関係
a. 数値メモリは0~9までの10個使用可能。[STO] [RCL] に続けて1桁のメモリ番号を入力する。
b. [STO] [RCL] の後に四則演算キー、メモリ番号を続けて入力すると、HP-15C/41Cの "ST+" "ST-" "ST*" "ST/" と同様に、現在表示中の値をメモリに対して演算する機能が使用できる。(日本の電卓の[M+] [M-]のようなもの)。
c. 以上のメモリ関係の操作はすべて現在表示中の値を使用し、それまでの演算は実行されない。([=]を押したことにはならない。FX-603Pなどと同様の動作。これに対して最近の日本の電卓では[STO]を押すと[=]を押したことになるものが多い。)
d. メモリの全クリアは[CLRG]

2. プログラム関係
a. [LBL]で定義するラベルは0~9, A~Fが使用可能。[GTO] [XEQ]のジャンプ先として使用できる。サブルーチン呼出やプログラムの実行はHP-15Cの[GSB]の代わりにHP-41Cと同じ[XEQ]を用いる。たとえば、ラベル"A"からのプログラムを実行する場合は実行モードで [XEQ][A] と操作する。
b. プログラムの終了、サブルーチンの終了は[RTN]。(HP-15Cと同じ)
c. プログラムの一時停止、実行再開は[R/S]。(HP-15C/41Cと同じ)
d. 間接指定やループ命令はなさそう。
e. 条件判断は[x≦y?] [x=0?]の2種が使用可能。HP-15C/41Cと同様、結果が真であれば次の命令を実行、偽であれば次の命令をスキップする。使用方法は下記の通り。
 x [INPUT] y [x≦y?] または x [x=0?]
f. [PRGM]でプログラムモードと実行モードを切り替える。プログラムモードでは普通に入力するとその位置に新たな命令が挿入される。現在表示中の行を削除するには[←]。プログラム全削除は[CLPRGM]。
g. プログラム編集行を移動するのは[↑] [↓](実際には三角形)を使用する。
h. 数値積分や求根計算、複素数演算、3x3行列演算などを行うためのプログラムライブラリを6種内蔵しており、プログラムエリアに読み込んで使用できる。([LOAD]使用? マニュアルがなく詳細不明)

3. その他
a. [SWAP] で演算数と被演算数を入れ替えることができる。
b. 演算スタックは4段?
c. 表示形式やまるめについてはHP-15C/41Cと同様、[FIX] [SCI] [ENG] [RND]が利用できる。表示形式[ALL]を指定すると、日本の電卓と同様すべての桁が表示されるようになる。(初期状態ではALL指定となっている)
d. 単位変換機能や統計計算機能がありそう。(マニュアルがなく詳細不明)
e. [LAST]はラストアンサーのようだが、挙動がよくわからない点がある。(マニュアルがなく詳細不明)
f. 2/8/10/16進演算機能がついているが、論理演算がないかも? (マニュアルがなく詳細不明)
g. [SHOW]を押している間、内部に保持されている12桁の仮数部分をすべて表示する。

わかる範囲ではざっとこんな感じです。HP-15C/41Cと比べたら日本の一般的な電卓に近い感じなので、使いやすいのではないでしょうか。プログラムについてはHP-15C/41Cのサブセット的な感じなので、これらの機種を使ったことがあれば比較的容易に作成可能なのではないかと思います。HPのサポートサイトにはスペイン語とポルトガル語のマニュアルがあるので、わかる範囲で少しずつ解読していきたいと思います。

※HP-15C/41Cの操作について書いた下記の記事もある程度参考になると思います。
ついにHP 15C Limited Editionを買ってしまいました
go41c 基本編の続き (1) - 基本操作編
go41c 基本編の続き (2) - メモリ編
HP-41C プログラミング編 (1)
HP-41C プログラミング編 (2)
HP-41C プログラミング編 (3)

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tag : プログラム関数電卓 HP-20s HP-15C HP-41C

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