CASIO fx-3900P
本日から久しぶりに電卓の紹介、CASIOのプログラム関数電卓編を始めたいと思います。トップバッターの本日は、fx-3900Pです。この機種は1986年の発売とされていますが、日本で発売されたかどうかは不明です。型番からは、fx-3600P/3600Pvの上位機種で7セグメントLCD搭載ののfx-3800Pと、fx-4500Pの前(あるいは下位?)機種で1行ドットマトリクスLCD搭載のfx-4000Pとの間に位置する機種かと思われます。多機能なfx-3xxxシリーズの設計を受け継ぎ、複素数演算や直線回帰計算などの機能に加え、100ステップ(プログラムエリアは4つ)のプログラム機能を備えています。

電池はCR2032を2個使用し、バックアップ電池は備えていません。CPUには、FX-603PやFX-860Pvcに搭載されているHD62002とは1つ違いの型番である、HD62001というものを搭載しています。

恒例のベンチマークテストも行ってみました。画像は tan(355/226) の結果です。

fx-3900Pのプログラム言語は、fx-7000G/7200Gのものと似ており、ほぼサブセットと考えてよいと思います。以下に、仕様の違いをまとめておきます。ここで示したもの以外はほぼ同じ命令が使用でき、ジャンプ(Goto~Lbl)、条件分岐(⇒)、ループ(Isz, Dsz)などの命令もあります。fx-3900Pのマニュアルはなかなかwebでは見つかりません(fx-3900Pvというのが見つかる場合がありますが、こちらはfx-3600Pvに似ている全く異なった機種です)が、fx-7000G/7200Gのものなら見つかりますので、参考になると思います。
というわけで、ベンチマークプログラムのリストを示します。
テスト(a):sin(1)~sin(100)までの和を求める
P1
0→A:
100→B:
Lbl 0:
A+sin B→A:
Dsz B:
Goto 0
テスト(b):1~1000までの和を求める
P1
0→A:
1000→B:
Lbl 0:
A+I→A:
Dsz B:
Goto 0
実行はいずれも[Prog][1]で行います。結果は下記のとおりですが、過去に実施したCASIOの電卓の分も一緒に載せておきます。69!は計算速度の遅い機種でしか実施していません(速すぎて測れない)。
こうしてみるとfx-3900Pはかなり演算速度が速いのがわかりますね。fx-360MTよりも速く、fx-4800P, FX-603Pに少し負ける程度で、演算精度もこれらの比較的新しい2機種と同等のようです。コンパクトな筐体に高性能を詰め込んだ印象で、なかなか実用的な機種だと思いました。

電池はCR2032を2個使用し、バックアップ電池は備えていません。CPUには、FX-603PやFX-860Pvcに搭載されているHD62002とは1つ違いの型番である、HD62001というものを搭載しています。

恒例のベンチマークテストも行ってみました。画像は tan(355/226) の結果です。

fx-3900Pのプログラム言語は、fx-7000G/7200Gのものと似ており、ほぼサブセットと考えてよいと思います。以下に、仕様の違いをまとめておきます。ここで示したもの以外はほぼ同じ命令が使用でき、ジャンプ(Goto~Lbl)、条件分岐(⇒)、ループ(Isz, Dsz)などの命令もあります。fx-3900Pのマニュアルはなかなかwebでは見つかりません(fx-3900Pvというのが見つかる場合がありますが、こちらはfx-3600Pvに似ている全く異なった機種です)が、fx-7000G/7200Gのものなら見つかりますので、参考になると思います。
fx-3900P | fx-7200G | |
数値メモリ | A~F | A~Z, 配列使用可 |
プログラムエリア | 1~4 | 0~9 |
サブルーチン呼出 | × | Prog |
ALPHA文 | × | ○ |
プログラム中の改行 | × | ○ |
というわけで、ベンチマークプログラムのリストを示します。
テスト(a):sin(1)~sin(100)までの和を求める
P1
0→A:
100→B:
Lbl 0:
A+sin B→A:
Dsz B:
Goto 0
テスト(b):1~1000までの和を求める
P1
0→A:
1000→B:
Lbl 0:
A+I→A:
Dsz B:
Goto 0
実行はいずれも[Prog][1]で行います。結果は下記のとおりですが、過去に実施したCASIOの電卓の分も一緒に載せておきます。69!は計算速度の遅い機種でしか実施していません(速すぎて測れない)。
機種 | tan(355/226) | sin10回 | sin100回(a) | 1-1000の和(b) | 69! |
fx-140 | -7518797.00 | - | - | - | 3.3 |
fx-360MT | -7497938.067 | 2.4 | 26.7 | 73.5 | - |
FX-601P | -7497938.06 | 2.9 | 29.9 | 48.6 | 0.8 |
FX-603P | -7497938.067 | 0.6 | 6.6 | 19.1 | - |
fx-3600P | -7501875.46 | 4.4 | 52.7 | 181 | 1.1 |
fx-3600Pv | -7501875.469 | 2.3 | 25.2 | 75.2 | - |
fx-3900P | -7497938.067 | 1.0 | 12.6 | 22.0 | - |
fx-4100P | -7497656.982 | 1.2 | - | - | - |
fx-4500P | -7497938.067 | 2.7 | 42.4 | 196 | 1.0 |
fx-4800P | -7497258.44 | 0.7 | 5.1 | 16.6 | - |
tan正解→ | -7497258.1853255… | - | - | - |
こうしてみるとfx-3900Pはかなり演算速度が速いのがわかりますね。fx-360MTよりも速く、fx-4800P, FX-603Pに少し負ける程度で、演算精度もこれらの比較的新しい2機種と同等のようです。コンパクトな筐体に高性能を詰め込んだ印象で、なかなか実用的な機種だと思いました。
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