CASIO fx-2500
前回に引き続き、本日もCASIOの関数電卓、fx-2500を紹介します。fx-2500はCASIOの初期のLCDタイプの関数電卓で発売は1978年と思われ、fx-140やEL-5002と同時期の電卓ということになります。プログラム機能は搭載しておらず表示桁数は8桁となっており、LCDにはSHARPの初期のモデルと同様に黄色のタイプが使用されています。他に発売時期が近い電卓としては、HP-41C(1979年)、EL-5103(1980年頃?)、HP-15C(1981年)があります。

ゲーム電卓MG-777(左)や比較的新しい関数電卓fx-50F(右)と並べてみました。かなりコンパクトですね。電池はLR44を2個使用するようになっています。

同時期発売のfx-140と比べてみると、大きさの違いは歴然としています。機能的にはfx-140に近そう(60進計算や統計計算機能もついている)ですが、双曲線関数と分数計算機能は省かれています。

恒例のベンチマークも行ってみました。RADモードでのtan(355/226)は-7161972.4(正解は-7497258.1853255…)であり他の機種と比べても最も精度が悪いという結果になりました。有効桁数が8桁と少ないのも影響しているのかもしれませんね。69!は2.4秒と、fx-140よりは少し早く、EL-5002に近い結果になりました。

内部を見てみました。おそらくこの当時としては少数派と思われる、フラットパッケージのLSI(μPD897G)が使用されています(発売時期の近いfx-140やHP-41CはDIPのICを使用しています)。LCDそのものはこの通り灰色で、黄色は筐体側の表示窓のプラスチックカバーの色のようです。

この電卓は当時としては画期的にコンパクトな関数電卓であったと思われますが、LSIの性能の制限(消費電力やチップの集積度などの限界でしょうか)からか機能はかなり制限されており、乗除算の優先はなく()も2重までしか使用できません。今となっては関数電卓として実用的に使用するのは難しいかと思われますが(もちろん普通の電卓としては十分な性能があります)、初期の関数電卓を知るうえで貴重な資料になるかと思いますので、大切に保管したいと思います。(この電卓もいただきものです。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。)

ゲーム電卓MG-777(左)や比較的新しい関数電卓fx-50F(右)と並べてみました。かなりコンパクトですね。電池はLR44を2個使用するようになっています。

同時期発売のfx-140と比べてみると、大きさの違いは歴然としています。機能的にはfx-140に近そう(60進計算や統計計算機能もついている)ですが、双曲線関数と分数計算機能は省かれています。

恒例のベンチマークも行ってみました。RADモードでのtan(355/226)は-7161972.4(正解は-7497258.1853255…)であり他の機種と比べても最も精度が悪いという結果になりました。有効桁数が8桁と少ないのも影響しているのかもしれませんね。69!は2.4秒と、fx-140よりは少し早く、EL-5002に近い結果になりました。

内部を見てみました。おそらくこの当時としては少数派と思われる、フラットパッケージのLSI(μPD897G)が使用されています(発売時期の近いfx-140やHP-41CはDIPのICを使用しています)。LCDそのものはこの通り灰色で、黄色は筐体側の表示窓のプラスチックカバーの色のようです。

この電卓は当時としては画期的にコンパクトな関数電卓であったと思われますが、LSIの性能の制限(消費電力やチップの集積度などの限界でしょうか)からか機能はかなり制限されており、乗除算の優先はなく()も2重までしか使用できません。今となっては関数電卓として実用的に使用するのは難しいかと思われますが(もちろん普通の電卓としては十分な性能があります)、初期の関数電卓を知るうえで貴重な資料になるかと思いますので、大切に保管したいと思います。(この電卓もいただきものです。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。)
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