SHARP EL-5500III
SHARPの"EL-xxx"という型番は、古くから現在に至るまで数多くの電卓につけられています。その中でも"EL-5xx", "EL-5xxx"のように5から始まる型番は主に関数電卓に使用されています(これまで紹介したSHARPの関数電卓も全てそうなっています)が、特に5000番台のものはプログラム関数電卓をはじめとする比較的高機能なものが多くなっています。このようなEL-5000番台の電卓は海外でも販売されていますが、中には日本国内の(ほぼ)同一と思われるモデルとは異なった型番のものも見受けられます。たとえばEL-5200というのがありますが、これは国内ではEL-9000として販売されていたものとほぼ同等と思われます。もっと極端な例は、EL-54xx, EL-55xxという型番のモデルたちで、これは国内(あるいは海外でも他地域)ではPC-14xxシリーズとして販売されていたポケコンの海外モデルとなっており、私が調べた限りでは、下記のような例があるようです。
EL-5400:SC61720搭載 RAM 2KB. PC-1430(PC-1431のRAM 2KB版)相当。電卓モードがない。
EL-5500:SC61860搭載 RAM 2KB. PC-1401の小容量版。
EL-5500II:SC61860搭載 RAM 4KB. PC-1401相当。
EL-5500III:SC61860搭載 RAM 8KB. PC-1403(PC-1401の後継機でLCDが24桁)相当。
EL-5510:SC61860搭載 RAM 4KB. PC-1421(PC-1401の金融計算版)相当。
EL-5520:SC61860搭載 RAM CARD対応機. PC-1450相当。
※PC-1403, 1421, 1430は国内未発売。
私の印象では、PC型番は主に欧州(WEBで見つかるマニュアルはドイツ語版が多い)、EL型番は主に北米(英語の入門書が付属しているものが多い)で使用されていたのではないかと思っています。本日は、こんなポケコン版ELシリーズの中から、EL-5500IIIを紹介します。EL-5500IIIは上の一覧にも書いた通り、国内では発売されなかったPC-1403の北米モデルと考えられますが、PC-1401(EL-5500II)からの主な改良点は、LCDの桁数(16桁→24桁)、RAM容量(4KB→8KB)、演算機能などの強化(電卓モードでの行列演算など)があげられると思います。

ハードカバーの裏側。行列演算の操作方法などが英語で書かれています。

EL型番とはいってもデザインは完全にPC-1400シリーズのものを踏襲しています。PC-1421と並べてみました。デザイン自体はLCDの大きさも含めてほとんど同じですが、LCDの周囲の茶色がEL-5500IIIのほうが少し薄いことと、LCDの表示桁数(EL-5500IIIは24桁、PC-1421は16桁)が異なります。

これらEL型番のポケコンは、"POCKET COMPUTER"とは書かれていないのが特徴です。EL-5510は"Business/Financial Computer"(これはPC-1421も同じです)、その他のモデルはだいたい"SCIENTIFIC COMPUTER"となっているようです(画像はEL-5500IIIとPC-1421)。

発売時期がPC-1460より後とのことであり、PC-1460に搭載されていた行列演算機能なども採用になったのではないかと思われますが、その一方でシリアルポートやRAM CARDといった後期の機種では標準となった機能は省略されています。そういったニーズにはEL-5520で応えることで棲み分けを図っていたのかもしれませんね。
EL-5400:SC61720搭載 RAM 2KB. PC-1430(PC-1431のRAM 2KB版)相当。電卓モードがない。
EL-5500:SC61860搭載 RAM 2KB. PC-1401の小容量版。
EL-5500II:SC61860搭載 RAM 4KB. PC-1401相当。
EL-5500III:SC61860搭載 RAM 8KB. PC-1403(PC-1401の後継機でLCDが24桁)相当。
EL-5510:SC61860搭載 RAM 4KB. PC-1421(PC-1401の金融計算版)相当。
EL-5520:SC61860搭載 RAM CARD対応機. PC-1450相当。
※PC-1403, 1421, 1430は国内未発売。
私の印象では、PC型番は主に欧州(WEBで見つかるマニュアルはドイツ語版が多い)、EL型番は主に北米(英語の入門書が付属しているものが多い)で使用されていたのではないかと思っています。本日は、こんなポケコン版ELシリーズの中から、EL-5500IIIを紹介します。EL-5500IIIは上の一覧にも書いた通り、国内では発売されなかったPC-1403の北米モデルと考えられますが、PC-1401(EL-5500II)からの主な改良点は、LCDの桁数(16桁→24桁)、RAM容量(4KB→8KB)、演算機能などの強化(電卓モードでの行列演算など)があげられると思います。

ハードカバーの裏側。行列演算の操作方法などが英語で書かれています。

EL型番とはいってもデザインは完全にPC-1400シリーズのものを踏襲しています。PC-1421と並べてみました。デザイン自体はLCDの大きさも含めてほとんど同じですが、LCDの周囲の茶色がEL-5500IIIのほうが少し薄いことと、LCDの表示桁数(EL-5500IIIは24桁、PC-1421は16桁)が異なります。

これらEL型番のポケコンは、"POCKET COMPUTER"とは書かれていないのが特徴です。EL-5510は"Business/Financial Computer"(これはPC-1421も同じです)、その他のモデルはだいたい"SCIENTIFIC COMPUTER"となっているようです(画像はEL-5500IIIとPC-1421)。

発売時期がPC-1460より後とのことであり、PC-1460に搭載されていた行列演算機能なども採用になったのではないかと思われますが、その一方でシリアルポートやRAM CARDといった後期の機種では標準となった機能は省略されています。そういったニーズにはEL-5520で応えることで棲み分けを図っていたのかもしれませんね。
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