ポケットミクで遊んでみました
学研の「大人の科学」シリーズのスペシャル企画として、「歌うキーボード ポケットミク」が4月に発売されました。これは、ヤマハが開発したNSX-1(YMW820)という音源チップを使用した製品(楽器)です。ヤマハの音声合成技術であるVOCALOIDは皆さんご存知かと思いますが、本来ソフトウェアで音声合成を行っているVOCALOIDをハードウェア化した"eVocaloid"というものがあります(実際はハードウェア性能の限界から、VOCALOIDと完全に同一ではなく、簡易版とのことです)。このeVocaloid音源とGeneral MIDI(GM)準拠の音源を1チップに集積したLSIがこのNSX-1の正体です。

このNSX-1に、VOCALOID VY1の音声を内蔵させたものがArduino(AVR搭載のマイコンボード)用の周辺機器として発売されていますが、こちらの「ポケットミク」は初音ミクの音声を内蔵させたNSX-1を中心に、単体で使用できる(マイコンボードやPCなどと接続しなくても使用できる)ように構成された製品となります。このようなものが5000円程度で買えてしまうんですから、世の中進歩したものですね。電源はUSB給電または単4乾電池3本を使用するようになっています。

箱を開けてみると、本体のほかにマニュアルと本体貼り付け用のシールが入っています。ちなみユーザーから募集したイラストを用いたシールが学研より6/12発売の「『歌うキーボード ポケット・ミク』公式ブック」に収録されるそうです。

上記の写真でもわかるとおりポケットミクにはカーボン製のキーボードがついており、ここをスタイラスでなぞることによって歌わせることができます。発声は「ド、レ、ミ…」や「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」、または5つのプリセットされた歌詞で歌わせることができるようになっています。このあたりの使用感についてはこれまでも多数レビューされていると思うので今回は割愛します。本日は、せっかくのポケットミクなので、PCと接続して自由に歌わせる実験をしてみました。Webアプリを用いて歌わせる方法が一般的かと思いますが、今回はあえてMIDIシーケンサソフトを使ってみることにしました。今回使ったのはフリーソフトのDominoです。TAKABO SOFTさんのサイトからダウンロードが可能です。
では、実際にやってみましょう。まずはポケットミクをMicroUSBケーブルでPCに接続し、電源スイッチを「USB」に切り替えます。すると自動的にドライバがインストールされます。

Dominoを起動してMIDIポートの設定を行います。伴奏用のGM音源を併用するなら音源定義ファイルにGMを選択しておくと便利です。

ピアノロール画面で音程と長さを入力していきます。そのあと歌詞をシステムエクスクルーシブとして入力します。エクスクルーシブのフォーマットは以下のようになっています。歌詞の文字コードはマニュアルの裏表紙の一覧表を見ながら入力します。
F0H 43H 79H 09H 11H 0AH 00H (歌詞 … 最大64文字まで) F7H
入力中。

最初は1つ1つのノートの直前にひとつずつエクスクルーシブを入れていました。しかし、今回はGM音源の伴奏と合わせて鳴らす実験をしたところ(チャンネル1がeVocaloid, チャンネル2~16がGMに割り当てられています)、このように音ズレがひどい状態でした。eVocaloidはノートONから発声まで時間がかかるようです。これを解決する方法として、休符の間にすべての(64文字分まで可)歌詞を含んだエクスクルーシブを入れてみましたが、それでも音ズレします。
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最終的にはチャンネル1のみ少し音符をずらしてみました(120bpmで16分音符1個分程度=125ms)。

まだ微妙な感じですが、ずらす時間を調整すれば何とか実用的に使えそうですね。本当はもっとよい方法があるのかもしれませんが…。
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ポケットミクは一見オモチャっぽい外見ですが、NSX-1が高性能なこともあってコストパフォーマンスはかなり高いと思います。ヘッドフォン端子が付いており、ここからオーディオ機器に接続することもできるようになっています。すでに動画共有サイトにもこれを利用した作品が数多く投稿されていますので、興味をもたれた方は検索してみてはいかがでしょうか。

このNSX-1に、VOCALOID VY1の音声を内蔵させたものがArduino(AVR搭載のマイコンボード)用の周辺機器として発売されていますが、こちらの「ポケットミク」は初音ミクの音声を内蔵させたNSX-1を中心に、単体で使用できる(マイコンボードやPCなどと接続しなくても使用できる)ように構成された製品となります。このようなものが5000円程度で買えてしまうんですから、世の中進歩したものですね。電源はUSB給電または単4乾電池3本を使用するようになっています。

箱を開けてみると、本体のほかにマニュアルと本体貼り付け用のシールが入っています。ちなみユーザーから募集したイラストを用いたシールが学研より6/12発売の「『歌うキーボード ポケット・ミク』公式ブック」に収録されるそうです。

上記の写真でもわかるとおりポケットミクにはカーボン製のキーボードがついており、ここをスタイラスでなぞることによって歌わせることができます。発声は「ド、レ、ミ…」や「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」、または5つのプリセットされた歌詞で歌わせることができるようになっています。このあたりの使用感についてはこれまでも多数レビューされていると思うので今回は割愛します。本日は、せっかくのポケットミクなので、PCと接続して自由に歌わせる実験をしてみました。Webアプリを用いて歌わせる方法が一般的かと思いますが、今回はあえてMIDIシーケンサソフトを使ってみることにしました。今回使ったのはフリーソフトのDominoです。TAKABO SOFTさんのサイトからダウンロードが可能です。
では、実際にやってみましょう。まずはポケットミクをMicroUSBケーブルでPCに接続し、電源スイッチを「USB」に切り替えます。すると自動的にドライバがインストールされます。

Dominoを起動してMIDIポートの設定を行います。伴奏用のGM音源を併用するなら音源定義ファイルにGMを選択しておくと便利です。

ピアノロール画面で音程と長さを入力していきます。そのあと歌詞をシステムエクスクルーシブとして入力します。エクスクルーシブのフォーマットは以下のようになっています。歌詞の文字コードはマニュアルの裏表紙の一覧表を見ながら入力します。
F0H 43H 79H 09H 11H 0AH 00H (歌詞 … 最大64文字まで) F7H
入力中。

最初は1つ1つのノートの直前にひとつずつエクスクルーシブを入れていました。しかし、今回はGM音源の伴奏と合わせて鳴らす実験をしたところ(チャンネル1がeVocaloid, チャンネル2~16がGMに割り当てられています)、このように音ズレがひどい状態でした。eVocaloidはノートONから発声まで時間がかかるようです。これを解決する方法として、休符の間にすべての(64文字分まで可)歌詞を含んだエクスクルーシブを入れてみましたが、それでも音ズレします。
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最終的にはチャンネル1のみ少し音符をずらしてみました(120bpmで16分音符1個分程度=125ms)。

まだ微妙な感じですが、ずらす時間を調整すれば何とか実用的に使えそうですね。本当はもっとよい方法があるのかもしれませんが…。
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