ポケコン入門(2) PC-G850V ファイル編

前回に引き続き、今回もポケコンPC-G850V入門編の続きです。前回では電卓としての基本的な使用方法、BASICプログラムの入力、編集、実行方法を書きました。これだけでもある程度は活用できると思いますが、今回はPC-G850VでBASICプログラムを保存、読み込みを行う方法について書きたいと思います。残念ながらポケコンにはフラッシュメモリやHDDといった外部ストレージは搭載されていません。PC-G850Vの場合はBASICプログラムを保存する方法は3種類あります。カセットインターフェース、シリアルポート、RAMファイルです。以下にそれぞれの方法について書きたいと思います。

1. カセットインターフェース
この当時のコンピュータではプログラムやデータをカセットテープに保存することが一般的でした。PC-G850Vの場合はカセットインターフェースを本体左端の11ピンコネクタに接続し、データレコーダ(コンピュータ用の小型カセットテープレコーダ、SHARP純正品ならCE-152など)を接続します。純正品としてはCE-126Pが使用可能です。CE-126PはPC-12xx/13xx/14xxシリーズからPC-E/Gシリーズまで幅広く使用できる熱転写プリンタですが、カセットインターフェース機能も搭載しています。このほかにカセットインターフェースのみのCE-124というものもあり、こちらは電気的には接続可能ですが、ポケコン本体を支える金属板がPC-G850Vの本体と干渉してしまって接続できません。この金属板を外せば使用することはできるようですが…。また、CE-124同等のものは簡単に自作することもできます(こちらの記事に自作例を示します)。画像はCE-126PとCE-152を接続したところ。
PC-G850V & CE-126P & CE-152

こちらは自作のインターフェースです。
自作カセットインターフェース

カセットにプログラムを保存するには BSAVE 命令を使用します(PC-G850S以前は CSAVE です)。逆に読み込む場合は BLOAD 命令です(PC-G850S以前は CLOAD です)。データレコーダがなくても、ICレコーダやPCのサウンドカードと接続することで問題なくプログラムの保存が可能です(この場合、録音機器の側はLINE入力ではなく必ずMIC入力に接続してください)。
BLOADコマンド

これらの命令を利用すると、クロス接続ケーブルEA-129Cを用いてポケコン同士を接続してプログラムをコピーすることも可能です。具体的には受け手側で BLOAD を実行し、送り手側で BSAVE を実行すればOKです(EA-129Cの互換品は高松製作所で購入可能です)。
EA-129C

2. シリアルポート
SHARP, CASIOともポケコンの後期のモデルになると、RS-232Cと互換性のあるシリアルポートを搭載しているものが多くなっています。PC-G850Vの本体左側の11ピンコネクタにもシリアルポートの信号が出ていますが、信号レベルが異なるためレベルコンバータが必要です。純正品ならCE-T800というものがあり、これを用いればパソコンのシリアルポートに接続してプログラムの送受信が可能になります。また、最近ではUSBシリアル変換チップを用いてUSB接続が可能なものも販売されていますし(CE-T800互換品、USB接続タイプとも高松製作所で購入可能)、自作されている方もおられます。くりこう様のサイトに自作例が載っていますし、少し回路が複雑ですがCASIOポケコンにも対応可能なものを当ブログでも製作したことがあります。実際にBASICプログラムをパソコンとの間で転送する方法はこちらの記事をご覧ください。なお、EA-129Cを用いればシリアルポートを利用してのプログラムの転送も可能です(SIOのメニューにおいて、受け手側でLoad, 送り手側でSaveを実行)。
PC-G850Vと接続

3. RAMファイル
ポケコンの後期モデルにはRAMファイル機能を搭載しているものも多くなっています。PC-1360K, PC-1470U, PC-E650などRAMカードに対応したモデルではRAMカードをリムーバブルメディアのように利用することも可能となっていますが、PC-G850Vの場合は内蔵RAM(32KB)の範囲内でやりくりすることになります。RAMファイルの利用にあたっては特に領域確保などを行う必要はなく、空きメモリから自動的に割り当てられるようです。なお、空きメモリ容量はシステム変数 FRE で確認可能です(RUNモードで FRE [ENTER] と操作します)。
FREにて空きメモリ容量確認

プログラムの保存には SAVE 命令を使用します。たとえば SAVE "TEST" [ENTER] とします。
SAVEコマンド

RAMファイルの中のプログラムの一覧をみるには FILES 命令です。一覧画面を抜けるには[CLS]キーを押します。また、この画面でカーソルキーを操作してファイルを選択し("→"で指されているファイルが選択されています)、[SHIFT]+[M]でプログラムを読み込むことができます。
FILESコマンド実行画面

ファイル名を自分で指定して読み込む場合は LOAD 命令を使用します。LOAD "TEST" [ENTER] のようにします。ファイルを消去するには KILL 命令を使用します。KILL "TEST" [ENTER] のようにします。なお、BASICプログラムの拡張子は".BAS"ですが、LOAD, SAVE, KILL とも拡張子の指定は不要です。
LOADコマンド、KILLコマンド

なお、RAMファイルの内容は電池を交換したりオールリセットを行うと消えてしまいます。重要なプログラムはカセットかシリアルポート経由で保存するようにしましょう。これでBASICプログラムの保存、読み込みができるようになりました。次回はPC-G850VのBASIC言語の特徴(標準的なBASICとの相違点について)を書きたいと思います。
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テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

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