SHARPの海外向け電子手帳 ZQ-5450M
本日は、前回に引き続き古いPDAを紹介します。SHARPは海外でも電子手帳風のPDAを何機種か販売していました。海外で販売されていた機種の型番はIQ/ZQ(欧州など)、OZ(アメリカなど)などが使用されており、webで検索すると下記のような機種がヒットします。
ZQ-2250:PA-6300に似た電子手帳。
IQ/OZ-7000:PA-8500シリーズに似た電子手帳でICカードスロットを持っている。SC62015搭載。
IQ/OZ-7600:ICカードスロットをもち、CPUとしてSC62015搭載。横型。
IQ/OZ-7000/7600など一部の機種は"Wizard"とも呼ばれ、PAシリーズの電子手帳に似たデザインでICカードが使用できるようになっているのが特徴です。CPUとしてSC62015を搭載していますが、日本のDB-Zシリーズとは異なりSC61860互換機能を必要としないためか、ポケコン(PC-E500/E650など)に搭載されているものと同じ単体のSC62015が使用されています。これに対してZQシリーズはPA-6000シリーズのようにICカードを使用できないモデルが多そうですが、本日紹介するのはそんな中のひとつ、ZQ-5450Mです。この機種は他のZQシリーズと同様の横型クラムシェルスタイルをしています。"128KB"の文字が誇らしげですね。

開いたところ。SHARP製の国内向けPDAにはないデザインです。

なんとこの機種は英語に対応していません。ドイツ語、フランス語、イタリア語、オランダ語から選択するようになっています。英語版のモデルもあるようで、こちらにマニュアルのPDFをアップしておきました。マニュアルを見ながらなら何とか操作は可能でした。

国内向けモデルとは異なりELバックライトを搭載しています。

分解してみました。主な部品はCPUと思われる LI351602と、1Mbit(128KB)のRAMチップTC551001の2点のみです。LI351602という型番は検索してもヒットしないので詳細は不明ですが、他にチップがないことから考えるとCPUコア(SC62015互換かもしれません)とROMを集積したカスタムチップの可能性が高いと思います。TC551001の横にはもうひとつメモリチップを搭載できそうなパターンがありますが、RAMが256KBの兄弟機ZQ-5650ではこちらにもRAMが載っているのではないかと思われます。

ZQ-5450Mを含め海外向けのPDAにも国内モデルと同じような4ピンのコネクタがついています。マニュアルによればCE-390というケーブルでPCと接続したり、CE-300L(こちらは国内でも電子手帳用として販売されていました)を用いて他のZQ/IQシリーズと接続が可能と書かれています。

手元にCE-300Lがあったので試しにPA-X1と接続してみました。

試しにメモをPA-X1からZQ-5450Mに転送しようとしましたが、このように転送エラーとなってしまいました。他にもZQ-5450Mで入力したメモをMobile Zに転送することも試みましたが、こちらもエラーとなってしまいました。どうやら国内向けと海外向けではデータに互換性がないようです。

この機種は1997年の発売と考えられています(カレンダーの初期表示も1997年です)が、この頃国内ではすでにPIザウルスやWizといったタッチパネル式のキーボードレスのPDAが主流になっていました。海外モデルでも後期のモデルであるOZ-9600はタッチパネル搭載でしたがPIザウルスにキーボードをつけたようなスタイルをしていました。スマホのラインアップをみていても海外のほうがキーボード付きの機種に対する需要が大きいように思いますし、これはやはりキーボードで直接入力することのできる英文字と、キーボードにせよタッチパネルにせよどのみち変換処理が入る日本語との違いなのかもしれませんね。
※この機種はこのブログもご覧になっていただいている親切な方からいただきました。この場をお借りしまして深く御礼申し上げます。
ZQ-2250:PA-6300に似た電子手帳。
IQ/OZ-7000:PA-8500シリーズに似た電子手帳でICカードスロットを持っている。SC62015搭載。
IQ/OZ-7600:ICカードスロットをもち、CPUとしてSC62015搭載。横型。
IQ/OZ-7000/7600など一部の機種は"Wizard"とも呼ばれ、PAシリーズの電子手帳に似たデザインでICカードが使用できるようになっているのが特徴です。CPUとしてSC62015を搭載していますが、日本のDB-Zシリーズとは異なりSC61860互換機能を必要としないためか、ポケコン(PC-E500/E650など)に搭載されているものと同じ単体のSC62015が使用されています。これに対してZQシリーズはPA-6000シリーズのようにICカードを使用できないモデルが多そうですが、本日紹介するのはそんな中のひとつ、ZQ-5450Mです。この機種は他のZQシリーズと同様の横型クラムシェルスタイルをしています。"128KB"の文字が誇らしげですね。

開いたところ。SHARP製の国内向けPDAにはないデザインです。

なんとこの機種は英語に対応していません。ドイツ語、フランス語、イタリア語、オランダ語から選択するようになっています。英語版のモデルもあるようで、こちらにマニュアルのPDFをアップしておきました。マニュアルを見ながらなら何とか操作は可能でした。

国内向けモデルとは異なりELバックライトを搭載しています。

分解してみました。主な部品はCPUと思われる LI351602と、1Mbit(128KB)のRAMチップTC551001の2点のみです。LI351602という型番は検索してもヒットしないので詳細は不明ですが、他にチップがないことから考えるとCPUコア(SC62015互換かもしれません)とROMを集積したカスタムチップの可能性が高いと思います。TC551001の横にはもうひとつメモリチップを搭載できそうなパターンがありますが、RAMが256KBの兄弟機ZQ-5650ではこちらにもRAMが載っているのではないかと思われます。

ZQ-5450Mを含め海外向けのPDAにも国内モデルと同じような4ピンのコネクタがついています。マニュアルによればCE-390というケーブルでPCと接続したり、CE-300L(こちらは国内でも電子手帳用として販売されていました)を用いて他のZQ/IQシリーズと接続が可能と書かれています。

手元にCE-300Lがあったので試しにPA-X1と接続してみました。

試しにメモをPA-X1からZQ-5450Mに転送しようとしましたが、このように転送エラーとなってしまいました。他にもZQ-5450Mで入力したメモをMobile Zに転送することも試みましたが、こちらもエラーとなってしまいました。どうやら国内向けと海外向けではデータに互換性がないようです。

この機種は1997年の発売と考えられています(カレンダーの初期表示も1997年です)が、この頃国内ではすでにPIザウルスやWizといったタッチパネル式のキーボードレスのPDAが主流になっていました。海外モデルでも後期のモデルであるOZ-9600はタッチパネル搭載でしたがPIザウルスにキーボードをつけたようなスタイルをしていました。スマホのラインアップをみていても海外のほうがキーボード付きの機種に対する需要が大きいように思いますし、これはやはりキーボードで直接入力することのできる英文字と、キーボードにせよタッチパネルにせよどのみち変換処理が入る日本語との違いなのかもしれませんね。
※この機種はこのブログもご覧になっていただいている親切な方からいただきました。この場をお借りしまして深く御礼申し上げます。
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