CASIO FX-502Pの修理…
先日、CASIOの古い関数電卓FX-502Pが電源スイッチが不良のジャンクという触れ込みで安価にオークションで出ていたので入手してみました。FX-502Pは1978年発売のプログラム関数電卓で、ベストセラーとなったFX-601P/602Pの一世代前の機種にあたります。液晶こそ7セグメントですが、プログラミング言語の仕様はFX-601P/602Pと同等であり、サブルーチン、ジャンプ、条件判断、間接指定などの命令を備えています。プログラムステップ数は256ステップですが、下位機種として128ステップのFX-501Pも販売されていました。
今回入手したものを調べてみると、どうやら電池の液漏れが原因のようでした。最近多く利用されているCR2032などのリチウム電池はあまり液漏れしませんが、当時の主流であったアルカリボタン電池LR44は古くなると液漏れが必発です。

このFX-502Pは電池ボックスのすぐ近くに電源スイッチがあるため、スイッチの裏側についている電極が腐食しているのが原因だということがわかりました。

まずはこのスイッチを補修することができないか試みました。スイッチの構造は双極双投(6P)のようで、二股に分かれた金属板が2枚付いている構造をしています。なので、スズメッキ線をU字型に曲げて代用できないかどうか検討してみることにしました。

試しに製作してみたもの。残念ながらこれを取り付けてもうまくいきませんでした。スズメッキ線の曲げ方が微妙によくないのでしょうが、微調整を繰り返してもだめだったのでこの方法はあきらめることにしました。

仕方がないので6Pのスライドスイッチを別付けにしてみることにしました。3Pのスライドスイッチは小型のものが結構ありますが、6Pのものは近所のマルツでは少し大きめのものしか見つけられなかったので、FA-1接続用のコネクタを外してそこに収めてみることにしました。

手持ちのスイッチはFA-1用コネクタより微妙に大きかったので、やすりで筐体を削りました。

かなり削ってなんとか収まるようになりました。

次にスイッチに導線を接続します。スイッチの電極が長すぎて基板と干渉するので、短く切ってあります。

配線を間違えないように注意しながら電源スイッチのパターンに接続します。長いパターンが2つありますが、これらをスイッチのコモン(中央の端子)に接続します。

ケースに収めたところ。これで電源の操作が問題なくできるようになりましたが、ここでまた一つ落とし穴がありました。電池ボックスの電極です。この個体は液漏れのため電極が基板から取れかけていたのではんだ付けをやり直しました。この際に固定する角度などに注意しないと接触不良を起こしたり、電池の(+)と(-)をショートしてしまったりしてうまくいきません。(-)極側の電極の基板に接続されている側(画像では向かって左側)はケースの底にできるだけ密着して浮かさないようにしてください。浮いてしまうとこれが(+)極と接触してショートの原因となります。(ショートは発熱や電池の破裂などの事故の原因となりうるため、十分注意して作業する必要があります。) ちなみにこの電極ですが、そのままではほとんどハンダが乗りません。以前大須で購入した電池用フラックスを塗るとうまくいきました。

組み立て終わったところ。FA-1は使えなくなりましたし、少し不格好ですが、動けばよしとしましょう。

何とか動くようにはなりましたが、少しキーの反応が鈍かったり液晶表示にムラがあったりします。コンデンサ(タンタルコンデンサが2個ついています)の不良かもしれません。機会があれば交換も試みたいと思います。

今回入手したものを調べてみると、どうやら電池の液漏れが原因のようでした。最近多く利用されているCR2032などのリチウム電池はあまり液漏れしませんが、当時の主流であったアルカリボタン電池LR44は古くなると液漏れが必発です。

このFX-502Pは電池ボックスのすぐ近くに電源スイッチがあるため、スイッチの裏側についている電極が腐食しているのが原因だということがわかりました。

まずはこのスイッチを補修することができないか試みました。スイッチの構造は双極双投(6P)のようで、二股に分かれた金属板が2枚付いている構造をしています。なので、スズメッキ線をU字型に曲げて代用できないかどうか検討してみることにしました。

試しに製作してみたもの。残念ながらこれを取り付けてもうまくいきませんでした。スズメッキ線の曲げ方が微妙によくないのでしょうが、微調整を繰り返してもだめだったのでこの方法はあきらめることにしました。

仕方がないので6Pのスライドスイッチを別付けにしてみることにしました。3Pのスライドスイッチは小型のものが結構ありますが、6Pのものは近所のマルツでは少し大きめのものしか見つけられなかったので、FA-1接続用のコネクタを外してそこに収めてみることにしました。

手持ちのスイッチはFA-1用コネクタより微妙に大きかったので、やすりで筐体を削りました。

かなり削ってなんとか収まるようになりました。

次にスイッチに導線を接続します。スイッチの電極が長すぎて基板と干渉するので、短く切ってあります。

配線を間違えないように注意しながら電源スイッチのパターンに接続します。長いパターンが2つありますが、これらをスイッチのコモン(中央の端子)に接続します。

ケースに収めたところ。これで電源の操作が問題なくできるようになりましたが、ここでまた一つ落とし穴がありました。電池ボックスの電極です。この個体は液漏れのため電極が基板から取れかけていたのではんだ付けをやり直しました。この際に固定する角度などに注意しないと接触不良を起こしたり、電池の(+)と(-)をショートしてしまったりしてうまくいきません。(-)極側の電極の基板に接続されている側(画像では向かって左側)はケースの底にできるだけ密着して浮かさないようにしてください。浮いてしまうとこれが(+)極と接触してショートの原因となります。(ショートは発熱や電池の破裂などの事故の原因となりうるため、十分注意して作業する必要があります。) ちなみにこの電極ですが、そのままではほとんどハンダが乗りません。以前大須で購入した電池用フラックスを塗るとうまくいきました。

組み立て終わったところ。FA-1は使えなくなりましたし、少し不格好ですが、動けばよしとしましょう。

何とか動くようにはなりましたが、少しキーの反応が鈍かったり液晶表示にムラがあったりします。コンデンサ(タンタルコンデンサが2個ついています)の不良かもしれません。機会があれば交換も試みたいと思います。

※本サイトで紹介する内容は、すべて個人的研究の範囲内で行っていることです。ここに書かれた内容を実行したことによる、データ(クラウド上を含む)・ソフトウェア・ハードウェアの障害および金銭的損害について、私が責任を負うことはできません。重要なデータはあらかじめバックアップを行い、内容を十分に理解したうえで、ご自身の責任の下で行ってください。 |
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