CASIOの実行専用ポケコンPD-700Bを手に入れてみましたが…。

本日は久しぶりにポケコンのネタにしようと思います。CASIOの実行専用ポケコンとしては、以前紹介したPD-200PB-240の実行専用バージョンということが判明していますが、それ以降に発売されたPD-700/1000/2000については全く情報がありません。そこで、オークションで比較的安価に出品されていたPD-700Bというものを落札してみました。
PD-700B

まずは外観から…。本体上部にはPB-1000FX-870Pなどと似た形状の30pinコネクタが付いています。残念ながらピン接続不明なので、PB-1000, FX-870Pのどちらかと互換性があるのかどうか、あるいはまったく互換性がないのか、もまったくわかりません。
上面

本体裏側にはROMカードスロットがついています。こちらに専用のアプリケーションROMカードを入れることで、電池が切れてもプログラムが消えないようになっていたのでしょうか。
裏側

残念ながら今回入手したものは電池を入れ替えても動作しませんでした。そこで、分解して内部を調べてみることにしました。裏ぶたを外すとメイン基板が見えます。こちら側にはHD44352というチップがひとつだけ載っていました。
メイン基板裏側

キーボード、液晶表示部。液晶の下のプログラム名などを入れる部分はSHARPの電子手帳と同じようなタッチパネルになっているようです。
表示部

メイン基板の表側。上方にHD44353というチップがあります。HD44532とペアでLCDコントローラとして使用されているものでしょうか。(ドイツ語ですが、こちらに関連する記事がありました。グラフ関数電卓fx-8000Gにも同じものが使用されているようですね。)
真ん中にあるHD62034というのが型番からするとCPUの可能性が高いと思います。FX-870PPB-1000のHD61700、FX-860PvcFX-603PのHD62002のいずれとも異なる型番であり、CASIOの他のポケコンとのアーキテクチャ上の共通点は全くなさそうです。
下方にはメモリチップが3つ載っています。TC531000というものはFX-870Pに用いられているものと同じマスクROMであり、容量は1Mbit(=128KB)です。その下の2つは62256相当品のRAMと思われるので、内蔵RAM容量は64KBということになるます。
メイン基板表側

というわけで、アーキテクチャは他のポケコンとは全く異なっているようですので、開発にはPD-1000/2000などと同様に専用のツールが必要となりそうですね。30pinコネクタも他のポケコンのものと互換性があるかどうか不明ですし、個人でプログラム開発を行うのは困難と思われました。このあたり、SHARPと比べるとCASIO実行専用機はハードルが高そうです。
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テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

tag : ポケットコンピュータプログラム関数電卓CASIO実行専用機PD-700B

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